日本格闘技界の礎を築いたレジェンド、中井祐樹先生 が日常を綴る連載! 今回は6月1日〜14日まで!






6月1日 水曜日 晴れ 遂に!

 甲斐バンドで迎える朝。今ちょっとデビュー盤から一作一作聴きなおしている。洋楽やGSからの連なりもあるにはあるが吉田拓郎の影響も(あまり指摘する人はいないが)見逃せないと思う。とにかく聴きやすいな。

 週に一度の図書館day。フリッパーズギターとかクリムゾン、O・ヘンリ短編集等々。ちょっとこれからは傾向違うのも読んでみようかなと決心。またいずれ。

 昼練。ゼンコーさんこと吉田善行選手が初参加。一心柔術アカデミー代表の後藤悠司代表に自宅でなったという(!)枇杷をいただく。美味しゅうございました。
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 そして夜! なんとクロスポイント吉祥寺のT-98(タクヤ)選手がムエタイ500年の歴史を破りラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者に輝いたとの報が! 藤原敏男先生のファン世代だけにナカイ感激である。
 パラエストラ吉祥寺の母体でもある同ジムから遂にムエタイ王者誕生、関係各位に敬意を表したい。
 格闘技界最高の栄誉のひとつだが、たぶん、柔術クラスがあるジムからは初の二大スタジアムのタイトル獲得では?なんてね。たぶんだよ。


6月2日 木曜日 晴れ メンテナンスday

 午前クラスをやり、午後は治療に埼玉に。静かにあいだの時間を大宮駅構内のカフェで過ごす。いろいろはかどる時間である。

 身体は思ったより好調。ただし、な部分もあり気をつけようと思いました。油断大敵、40代。


6月3日 金曜日 晴れ 多種多様な経験を。

 5日のグラスコ戦のメンバーの発表をする。柔道部以外で他にこの種の定期戦をやってる、って話は寡聞にして知らない。やっぱりルーツは北大なのだ。東北大学や小樽商大との定期戦のイメージで。もっとやろうよ皆さま!

 月末からロシア入りしていた中島太一が試合だった。配信、見終わったのは2時過ぎてたのかな。対戦相手が急に変わったりハプニング続きだったようだがこれも経験だ。


6月4日 土曜日 曇り 三ヶ所ハシゴ

 午前、体験の方を迎え。サブミッションを楽しんでいただいた。

 リリオセントラルフィットネスクラブ・亀有キッズレスリングスクールへ。来るたびごとにマット運動ができるようになって、それが自信につながっているようです。未就学児は天候の変化からか少々疲れ気味(?)。小学生たちからはリクエストもありレスリングそのものに時間を多く割きました。かわいい。

 町田支部。前田憲作先生と奥様が居られた。結婚披露宴以来。今後ともよろしくお願い致します。
 奥様によるHPの写真撮影があったため道衣で開始。今週のテーマ「ハーフガードからの反撃」を解説するも月始めの中井担当土曜はノーギ、という不文律に従いやがてノーギver.へ。それに伴い技もガラリと変わるのが一興である。
 ドリルはハーフから3本、以降インターハイ予選にあわせ3分刻みの自由稽古。今度こそ見に行きたいが…。成るか。


6月5日 日曜日 晴れ 団体戦の効能

 世界柔術、湯浅麗歌子君が決勝進出。明日、二連覇の期待がかかる。

 今日はいよいよグラスコ&パラエストラ定期戦。毎度ながら良い時を過ごせた。
 公式戦でないからこそ出場するという人がいて、また試合に出してみてはじめてその資質に気づくことがある。これがやる意味なんだね。
 よく考えてみたらこちらから声を掛ける機会はこれくらいしかない。たぶん他所だと試合は基本「出させる」ものなんだよね。僕はそれをほぼ排しているが、実際は背中を押して出させたほうが良いこともあるんだね。ハッと気づいたよ。かつて15人戦を東京・松戸・吉祥寺でやっていた時分を思い起こした。他にも何かに照準絞って出そうかな。
 試合して、がっつり練習して、酒を酌み交わす(最後のは来年に持ち越しね)。これが定期戦の醍醐味なるかな。継続!


6月6日 月曜日 曇り 湯浅二連覇成る、に思う

 世界柔術選手権2016、女子黒帯ルースター級で湯浅麗歌子(パラエストラ品川)が金メダルを獲得!
 昨年のライトフェザー級優勝に続き今年は本来の階級で臨み、日本人では史上初となる世界二連覇を達成。準決勝、決勝とも一本勝ちの完全優勝であった。
 2013年の世界銅メダリスト・佐々幸範の指導のもと、時には見ているこちらが心配になるほどの練習をこなしていた。出発する週の月曜には倒れて痙攣したしね……。
 試合場に佐々が不在であることも含め何から何まで常識破りの師弟コンビの偉業は今年もスポーツ界・日本社会に一石を投じるものと思う。支えて下さったすべての方に感謝します。今日は飲もう。

 しかし、だ。この日記だからこそ、敢えて言おう。女子だからなのか、やはり男子ほどには注目されていない。むしろ湯浅の二連覇にも当たり前ムードが漂っている(いた)のはある意味、恐ろしい。そんな簡単な事業ではなかったはずだ。
 事前のレビューでも女子に言及した記事はゼロ。結果、優勝しても男子のベスト8のほうが見出しになるくらい。ミヤオやメンデスクラスが女子ルースター級には見当たらず、湯浅がそれに当たる存在だということなのか。そうであるならなおさら…。
 自ら積極的に発信したり記事になりやすい発言をしたりしなければならないのかもしれないし、それらの不足は確かに我々サイドにはあるのだろう。が、しかし、だなあ。

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