Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回のテーマは……全世界が震撼したレスナーvsオートン戦について!
オートン戦でレスナーは”掟破り”をしたのか?そしてバックステージで第2の事件勃発!
WWEの真夏のビッグイベント『WWEサマースラム2016』が8月21日(現地時間)にニューヨークで開催された。フィン・ベイラー(プリンス・デービッド)が新設WWEユニバーサルタイトルを奪取したり(しかし試合中の負傷により半年間の欠場が決定)、”AJスタイルズ対ジョン・シナ”が会場を大いに沸かせるなど、どこか新日本プロレス成分高めの、内容充実の大会であったが、そのメインイベントでとんでもないバッドエンドで観客を凍り付かせたのが、”ブロック・レスナー対ランディ・オートン”の大惨劇であった。
簡単に試合展開を追ってみよう。
ゴング直後から、最近のレスナーのプロレスの試合ではおきまりとなっている”スープレックス・シティ”が全開となり、ぶっこぬきの投げ捨てジャーマンの連発でオートンを一方的に攻め立てる。
場外に戦場を移し、フラフラのオートンを放送席のテーブルの上に放り投げるレスナー。テーブルの上で技をかけようとしたところ、オートン起死回生のRKOが炸裂し攻守逆転。カウントアウトギリギリでリングに戻ったレスナーの脳天を、オートンが今度はロープ越しのDDTでマットに突き刺す。オートンがさらにとどめのRKOを狙ってレスナーに近寄ったとき、レスナーが逆転のF5。
ここで大の字にダウンしたオートンにレスナーがマウントポジションでのしかかり、オートンの頭部に立てヒジをたたき落とす。ぐったりとしたオートンの頭からはトロトロと大量の流血が止まらず、マットに血の水たまりができる。あまりのショッキングな殺人劇に観衆があ然とする中、レフリーがレスナーのTKO勝利を宣告したのだった。
このアンチ・クライマクティックなエンディングを受けて、米国ではプロレス情報サイトのみならず主流派メディアまでもが、この試合がシュートだったのかワークだったのか、このフィニッシュはプラン通りだったのか否かとの話題を相次いで報じた。