「ズンドコ・トラブル興行研究会」!! プロレス格闘技のウラに精通する書き手たちがマット界を騒がせたズンドコな事件を振り返ります! 今回はプロレスブログ「多重ロマンチック」の漁師JJさん。棚橋弘至が失笑を買ってしまった伝説のノーピープルマッチについて!



<前回の記事>
アルティメットクラッシュ…新日本プロレスと総合格闘技
http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1230766






「プロレスというのはリング、プロレスラー、そしてお客さんがいて初めて成り立つもの。それに気付かなかったオレが愚かでしたね」(2009年6月12日付『東京スポーツ』)


いまから約13年前の棚橋弘至のコメントだ。いまではテレビをはじめとするメディアに引っ張りだこ。試合をすれば何千、何万という観客を沸騰させる逸材だが、これまで一度だけ観客ゼロという中で試合をし、モニターで見ていた1万人が失笑するしかなかった試合を行ったことがある。場所は2004年3月28日、新日本プロレス・両国国技館大会「KING of SPORTS」。

当時の状況をおさらいしよう。2004年2月29日にK-1をきっかけに総合格闘技、プロレスでも活躍したボブ・サップがヒールユニットである魔界倶楽部に加入。勢いをつけた魔界倶楽部はIWGPを奪取してMWGP(マカイ・レスリング・グランプリ)に変えてやると豪語。総合出身、魔界の青年将校・村上和成は特攻隊長として本隊と闘いで荒れた試合や不透明決着を連発していた。

棚橋といえばU-30王者として若手のトップであったものの、2月のIWGPトーナメントで「帝王」高山善廣に激勝も2回戦で天龍源一郎に敗北。明確に推されてはいるけれど、まだまだ新日本全体のトップグループではない、というポジションだった。

3月23日に不透明決着のケリをつけるため棚橋弘至vs村上和成戦が決定。完全決着をつけるため3カウントなしの金網マッチ。そしてなぜかレフェリーもなし、当たり前のように場外カウントもなしとなることが決定。加えて観客もなしで都内某所の隔離された場所で試合が行われ、3月28日・両国国技館大会で実況生中継が行われるという狂ったパブリックビューイングの概要が明らかになった。


この続きと、フミ斎藤や金原弘光が語る『1984年のUWF』、シャーク土屋・後編、KINGレイナ、鈴木みのると全日本イズム、「チキン諏訪魔騒動」とは何か……など20本以上の記事がまとめて読める「13万字・記事詰め合わせセット」はコチラ 

この記事だけをお読みになりたい方は下をクリック!