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Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマは……
MMAファンは、世界で最も熱狂的で、失礼でネガティブな存在だ:絶対王者デミトリアス・ジョンソンのリアリズム
今週末のUFC 215で、タイトル連続防衛11回の新記録を狙うUFCフライ級チャンピオン、“マイティ・マウス”(ニックネームからマウスを取って“マイティ”に変更するという噂も報じられている)ことデミトリアス・ジョンソン。最新のUFC公式パウンド・フォー・パウンド・ランキングでは、薬物検査での失格が報じられたジョン・ジョーンズが1位から3位へと微妙にランクを落とす中、ジョンソンが首位に返り咲いているから、現時点ではUFCの頂点に君臨する選手だというしかない。
しかし、アンデウソン・シウバが10回連続防衛を達成していた頃の特別な高揚感、歴史的な偉業を目前にした緊張感は決定的に欠けたままである。これは日本だけのことではなく、筆者が観察している限り、米国でも同じ状況だ。
もともとは8月に、ジョンソンの地元シアトルで開催予定だったUFC 215。しかしメイウェザー・マクレガー戦と同じ月にマイナーPPVなどやっても仕方ないとばかりに大会自体がキャンセルになり、ジョンソンの試合は1か月先送りになっただけでなく、縁もゆかりもないカナダのエドモントンへと場所まで変更されてしまった。
UFCプレシデントのデイナ・ホワイトは、バンタム級トップコンテンダーのTJディラショーをジョンソンの次期挑戦者に据えようと、ジョンソンに対してディラショー戦を受けないのならフライ級を畳むぞ、と脅してまで交渉したのだったが、ジョンソンはこれに屈せず、あくまでフライ級内での序列とロジックを重視して、レイ・ボーグとの対戦にこだわった。
ホワイトは「そんなにボーグと戦いたいならやらせてやる。よほどファン待望のカードで、チケットは完売し、PPVもガンガン売れるんだろうな」と、プロモーションというよりは捨て台詞(ぜりふ)のような言葉でこの大会について述べている。
筆者から見ても、ジョンソンはなぜスーパーファイトのチャンスをむざむざ無にするのか、スポーツの論理にどうしてそこまでこだわるのか、これだけ強いのだから、もう少し柔軟な姿勢があればもっと人気者になるのではないのかとの印象は拭い難い。ところがこの夏にジョンソンが応じた複数のインタビューを目にして、筆者はようやく、ジョンソンの考え方の一環が、多少は理解できたような気がしたのだった。
今回はそんな筆者の発見を皆さんにもシェアすべく、ジョンソンの発言集をお届けしたい。
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