古今東西、お金は古くから私たちの生活の中で極めて重要な役割を担ってきましたが、残念ながらその本質的な仕組みが理解されることはあまりありませんでした。
なぜなら、お金がないと生活できないとか、いろんな現実的な問題がお金の本質を覆い隠してしまうからです。
しかし、現代は、誰でもお金の本質を簡単に理解できる環境にあります。
実は、お金は、「いいね!」にすごく似たものです。Facebook などのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)で、「いいね!」の仕組みはすっかり私たちに馴染みのある仕組みになりました。
そして、お金というのは、この「いいね!」の仕組みにたった一つ条件をつけたものです。
その条件とは、「総量が決まっている」ということです。
つまり、お金とは総量が決まっている「いいね!」なのです。
まず「いいね!」の機能はどんなものでしょうか。誰かがこれはいいと思った投稿に「いいね!」をつけると、それで見た他の人でやっぱりいいと思ったものにはさらに「いいね!」がつきます。すごい投稿になると、「いいね!」が「いいね!」を呼んで、莫大な数の「いいね!」がつくことになります。
そうやって活発に「いいね!」が飛んでいる様子は、いわゆる「景気がいい」状態で、ユーザーたちはさらに、いろんな投稿を見たり「いいね!」をつける活動に勤しむことでしょう。
これはお金がブンブン回っている経済活動における「景気がいい」状態とそっくりです。
もしかしたら、将来のお金は、この「いいね!」と同じ仕組みになるかもしれません。
しかし、現状はそれでは少し問題があります。「いいね!」は誰でも好きなだけつけることができるからです。それだと、モノやサービスの売買としては機能しません(ただしそれは現状であって、将来はそこに工夫ができるかもしれません)。
そこで、お金では、総量が決まっているという条件が加わっています。それは、言い換えると「いいね!」をつけるためには、まず「いいね!」を稼がなくてはいけないということです。
ここはニコ動ですから、「いいね!」の代わりにマイリスで考えましょう。ある動画がとても気に入って、マイリスつけたい!と思ったら、まずは自分が何か面白い動画を作って、アップして、誰かにマイリスしてもらう必要があるのです。自分についたマイリスの分だけ、人の動画にマイリスがつけられるのです。
水樹奈々のコンサートに行きたい!と思ったら、たとえばコンビニでバイトしてチケット代を稼がないといけないのです。コンビニでバイトをするということは、コンビニでお客さんが買い物できるよう、レジをやったり、陳列したりということが必要で、お客さんはその働きに対して「いいね!」してくれているのです。その「いいね!」でコンサートのチケットを買って参加するというのは、そのコンサートに「いいね!」することになるのです。
この場合手元の「いいね!」には限りがありますから、SNSの「いいね!」と違って、「いいね!」をする先は厳選されることになります。厳選されたものだけに「いいね!」が付き、それが連鎖していくことで、本当に「いいね!」なものが生き残り、世界はさらにより豊かになっていきます。
これが経済活動の原点です。総量の決まっている「いいね!」を連鎖させることです。その活動が活発になれば「景気がよい」のです。
(その2につづく)
《ワンポイントミライ》(?)
ミライ: おお! シリーズもの久々ですね!
フツクロウ: ホッホ。
ミライ: で、いきなりなんですけど、
(ただしそれは現状であって、将来はそこに工夫ができるかもしれません)これ、今でもだいたいできると思うんですけど。総量を規制しない「いいね!」でモノやサービスのやりとりすること。
フツクロウ: ホホウ! どうするんじゃ。