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「休刊・廃刊メルマガ特集」を自分で紹介する
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「休刊・廃刊メルマガ特集」を自分で紹介する

2013-12-11 10:25
    ごきげんよう、有料メルマガ評論家の渡辺文重です。私は、津田大介氏の有料メルマガ『メディアの現場』(以下、『津田マガ』)にて「有料メルマガレビュー」コーナーの連載を担当しているのですが、誰も、このコーナーの感想を書いてくれません。そこで、セルフレビューをしたいと思います。なお、12月6日(金)に配信された『津田マガ』102号に掲載された「有料メルマガレビュー」第42回では、「休刊・廃刊メルマガ特集」と題し、2013年に休刊・廃刊となった有料メルマガを紹介しました。

    ひだまりスケッチ×ハニカム グラフィグ+ + ひだまりスケッチ×ハニカム (ノンスケール ABS製塗装済みトレーディング可動フィギュア)

    ◆常見陽平氏による有料メルマガ撤退宣言

    人材コンサルタント・常見陽平氏が自身のブログなどで発表した記事、「有料メルマガをやめました 我が動員とマネタイズ敗北宣言」(http://agora-web.jp/archives/1533347.html)は、2013年の有料メルマガ界を語る上で、最も重要なトピックとなっています。

    要するに、「有料会員を思うように獲得できなかったため、有料メルマガから撤退します」という内容なのですが、獲得できた有料会員が「数十人だった」という告白は衝撃的でした。有料メルマガは、しばしば、「著名人であれば、誰でも簡単にお金を稼げるメディア」と認識されていましたが、決してそうではないことが明らかになったのです。

    有料会員数が思うように獲得できず、有料メルマガからの撤退を決断した人物は、常見氏だけではありません。「有料会員数が500人に満たなかった場合は有料メルマガ終了」というキャンペーンを行った『スーパーオモコロメールマガジン』(http://picup.omocoro.jp/?eid=1675)は、あえなく失敗。(最終結果は347人)また、中川淳一郎氏も300人という目標を達成できずに休刊。東浩紀氏の責任編集による『ゲンロンサマリーズ』も「購読者数が伸び悩み、採算が難しいと判断」(https://twitter.com/genroninfo/status/319473113203089408)したことを告白しています。

    ◆TVに出演するタレントも苦戦

    常見氏や中川氏、東氏らの知名度は大したことないと指摘する人もいるでしょうが、この傾向は、TVに出演するタレントでも同じです。有名人のファンクラブサービスを目指した、GREEによる有料メルマガ配信サービス「Magalry(マガリー)」(http://japan.cnet.com/news/service/35028492/)も、休刊が相次いでいます。

    《10月いっぱいで休刊》
    メインパーソナリティ・置鮎龍太郎『リコーダーとランドセル マ(仮)』
    http://magalry.com/magazine/rikoran.ryotaro.okiayu
    小野恵令奈『ひとりでリア充できるもん!』
    http://magalry.com/magazine/erena.ono
    ケンドーコバヤシ『ケンコバの迷惑メールマガジン』
    http://magalry.com/magazine/kendo.kobayashi
    サバンナ高橋の『味噌汁のような存在に僕はなりたい』
    http://magalry.com/magazine/shigeo.takahashi
    篠崎愛『Date With Ai』
    http://magalry.com/magazine/ai.shinozaki
    鈴木寛『すずきかん~熟議の殿堂』
    http://magalry.com/magazine/suzukikan
    『堤下敦の締切は金曜日』
    http://magalry.com/magazine/atsushi.tsutsumishita
    『中田敦彦の高圧的で長い話』
    http://magalry.com/magazine/atsuhiko.nakata
    『博多華丸の上京しきれません!』
    http://magalry.com/magazine/hakata.hanamaru
    Milky Bunny(益若つばさ)『JELLYFISHは溺れない』
    http://magalry.com/magazine/milkybunny

    《11月いっぱいで休刊》
    『藤森慎吾の収益は甥のために使わせていただきます!』
    http://magalry.com/magazine/shingo.fujimori
    ハッピーマイスター クリスティーン デリコ『デリコ推命術で1週間運気先取り』
    http://magalry.com/magazine/shingo.fujimori
    五十棲剛史『売上2億円の会社を10億円にする方法』
    http://magalry.com/magazine/takeshi.isozumi
    安田佳生『境目研究メルマガ - すべての答えは境目に埋まっている -』
    http://magalry.com/magazine/yoshio.yasuda

    《12月いっぱいで休刊》
    肉子『婚活バナシ ~100回お見合いしたヲタ女子の回顧録~』
    http://magalry.com/magazine/nikuko
    『北別府学の野球派宣言』
    http://magalry.com/magazine/manabu.kitabeppu
    『ムッシュ!』通信~KEIJI編集長の裏レシピ~
    http://magalry.com/magazine/monsieur.keiji.exile
    米澤よう子『日々パリ・シック&プチ・アートYOKO流』
    http://magalry.com/magazine/yoko.yonezawa
    木戸衣吹の『がんばる』~女子高生声優のマガジンだけど愛さえあれば読んでくれるよねっ~
    http://magalry.com/magazine/ibuki.kido

    もちろん、この全てが「有料会員数が思うように獲得できない」ことを理由に、有料メルマガから撤退したとは思いません。中には、タレント活動が忙しくなったため、有料メルマガに時間を割けなくなったケースもあるでしょう。また、『リコーダーとランドセル マ(仮)』のように、最初から期間を限定したと思われる有料メルマガもありますし、鈴木寛『すずきかん~熟議の殿堂』のように、他の有料メルマガ配信サービスでは継続しているタイトルも存在します。

    しかしながら、このように撤退するタイトルが多いことは、「著名人であれば、誰でも簡単にお金を稼げるメディア」ではないことの証明ではないかと思います。大した労力を必要とせず、一定の収入が得られるのであれば、撤退する必要はないと想像できるからです。

    ◆有料会員獲得のカギは宣伝

    「tsudaる」が死語と化した今(https://twitter.com/IHayato/status/408903500764942337)、津田大介氏を語る上で重要なキーワードは、やはり、「有料メルマガ」ではないかと思います。しかしながら、それは、一部の津田大介ファン(あるいはウオッチャー)だけの常識なのかもしれません。

    http://ch.nicovideo.jp/blopro/blomaga/ar400955

    上記リンク先にて、夜間飛行・井之上達矢氏は、「とある若手IT企業の社長」が、津田氏の有料メルマガを知らなかったというエピソードを紹介しています。これは大げさな話ではありません。私も、津田氏が有料メルマガを配信していることを知らなかったという人物に、何回も会ったことがあります。

    津田氏のTwitter(ツイッター)アカウントを見てみると、有料メルマガの宣伝が数多くされています。しかし、これを持って、津田氏が有料メルマガだけに注力していると考えることは誤りです。確かに、ある一時期、津田氏がツイッターに傾注していたことは事実ですが、現在の津田氏の活動は多岐にわたっています。

    先日、たまたま、津田氏が幹事を務めた高校の同窓会に参加させていただいたのですが、その場における津田氏が口にした話題は、ラジオ、東北の復興、音楽などであり、有料メルマガやツイッターは全く話題に上がりませんでした。もちろん、TPOをわきまえた結果なのかもしれませんが、一時期の、ツイッターに傾注していた時期の津田氏とは、大きく意識が異なっていることは間違いありません。

    閑話休題。夜間飛行・井之上氏は、中川氏の有料メルマガの事例を挙げ、有料会員数300人は、「あと1カ月半あれば十分に達成できたペース」だったと記しています。また、常見氏の場合も、「有料メルマガ撤退」の記事を読んで、初めて常見氏が有料メルマガを配信していることを知ったという反応が、少なからず見られました。やはり、井之上氏が指摘するように、「有料ブロマガ・メルマガに『十分な宣伝』など無い」と言うことなのでしょう。

    どのような宣伝が有効なのかなどに関しては、また、別記事で書く予定ですが、有料メルマガを配信するということは、1人で出版社の役割を担うことを意味します。宣伝と言うテーマに絞るならば、編集部と営業部の両方を担当するということになります。

    編集部と営業部は、異なる価値観を持っています。以前、某出版社の編集部と営業部の人に、別々のシチュエーションで会った時のことです。当時、とある大きな書店ができたことが話題となったのですが、編集部の人は「本屋が増えれば、本が売れるようになるので、うれしい」と語り、営業部の人は「回らなければならない書店が増えて大変」と語りました。ともに、本を売るという同じ目標を持っていたとしても、必ずしも同じ価値観を持っているわけではないのです。

    ◆締めは『ひだまりスケッチ 沙英・ヒロ卒業編』

    「有料メルマガレビュー」のセルフレビューのつもりが、途中から、全く別の話になってしまいました。しかし、このような調子で、「有料メルマガレビュー」の連載をしていますので、津田マガ読者の皆様方には、感想の投稿をいただければと思います。

    なお、「有料メルマガレビュー」では、必ずアニメや声優の話題を組み込むのですが、今回は『ひだまりスケッチ 沙英・ヒロ卒業編』でした。ちなみに、私は乃莉ちゃん押しです。
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    渡辺文重の有料メルマガ批評
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