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αシノドスvol.105 早野龍五氏インタビュー / 福島の現状を知るための10問10答、ほか
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αシノドスvol.105 早野龍五氏インタビュー / 福島の現状を知るための10問10答、ほか

2012-08-01 21:00

    ■こんにちは、編集長の荻上チキです。先月は池袋リブロにて菅原琢氏とのトークイベントを、三省堂神保町本店にて安田洋祐氏とのトークイベントを行いました。僕自身が多くのメモをとらせていただいたほど刺激的な内容で、お陰様で大盛況。参加して下さったみなさん、ありがとうございました。『日本の難題をかたづけよう』(光文社新書)、好評発売中です。

    ■さて今号では、まずはじめに、早野龍五氏のロング・インタビューをお届けします。原発事故以降、ツイッターなどで積極的に情報発信を行い続けてきた氏は、福島県の現状を、そして科学者たちのコミュニケーションの現状をどのように眼差しているのか。三時間以上の時間をかけてじっくり行ったインタビューを三回に分けて掲載。第一回となる今回は……なんと荻上が「試験」を受けさせられてしまいました。果たして、その内容は!? 

    ■続いて、大好評の異分野間対談シリーズ、今回は『ナショナリズムの力』(勁草書房)の著者・白川俊介氏と、エコノミスト・飯田泰之との対談「ナショナルな連帯の再生をめぐって」です。経済学はナショナリズム談義をいかに見つめているのか。あるいはナショナリズムは、市場経済といかに呼応するのか。若き俊英たちが、忌憚のない意見をぶつけ合います。

    ■今月は、栗原裕一郎氏と若田部昌澄氏との対談『本当の経済の話をしよう』(ちくま新書)が発売予定。「Webちくま」で行われていた連載対談がベースとなった同書の発売を受け、栗原氏に「文化系による文化系のための経済学の考え方入門」を寄稿していただきました。僕も「文化系」出身の一人として、「経済学への苦手意識」が特定の政治談義をいかに歪ませているか、心の底からわかります。「文化系」側からみた、経済学の目からうろこポイント集。勉強になります。

    ■杉田晶子氏による「白熱教室体験記」では、サンデルの著書の翻訳者であり、自身がサンデルの授業の虜となった杉田氏が、サンデルの議論フレームのパラフレーズをしつつ、サンデル講義ブームの歩みを振り返ります。サンデル本を未読の方にも、彼の議論の骨子や歩みが手に取るようにわかります。

    ■片岡剛士氏による経済ニュース解説。今月も、ユーロ問題から日本再生戦略まで盛りだくさん。さらに今号の synodos journal reprintedでは、山口浩氏による「言論空間における『関係性の明示』について」を再掲いたします。

    ■次号は vol.106+107、8月25日配信予定です。お楽しみに!

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    ★今号のトピックス

    1.早野龍五氏ロング・インタビュー1(聞き手:荻上チキ)
    ――福島の現状を知るための10問10答

    2.対談/白川俊介×飯田泰之
    「ナショナルな連帯の再生をめぐって」

    3.文化系による文化系のための経済学の考え方入門
    ………………………栗原裕一郎

    4.白熱教室体験記-"Justice"から『ハーバード白熱教室』へ-
    ………………………杉田晶子

    5. 経済ニュースの基礎知識TOP5
    ――2012年7月のニュース読解
    ………………………片岡剛士

    6. synodos journal reprinted
    言論空間における「関係性の明示」について
    ………………………山口浩

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    chapter 1
    早野龍五氏ロング・インタビュー1(聞き手:荻上チキ)
    ――福島の現状を知るための10問10答

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    震災・原発事故から1年以上が過ぎた、今、果たして、私たちは一体どれだけ
    放射線や、原子力について正しい知識を得たのか? 
    福島と、それを取り巻くメディアのあり方。事実の積み重ねから見えてくる、
    私たち自身の姿。編集長・荻上が早野氏に聞くロング・インタビュー第一弾
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    早野龍五先生
    http://on.fb.me/Pv0JEO

    ◇試験

    荻上:お忙しいところ、お時間を割いていただいてありがとうございます。本日は早野龍五先生に、原発事故から1年以上が過ぎた現状をどのように見ておられるのか、震災以降、ツイッターなどで積極的に情報公開をしていったその活動をどう振り返るのかなどをお伺いしたく、研究室におじゃまさせていただいた次第です。

    早野:お越しいただき、ありがとうございます。インタビューの前に、この部屋に来た人が通らなければいけないハードルがあります。チキさんには今から、僕の試験を受けてもらいます。

    荻上:えっ!? 試験ですか!? 

    早野:はい。これは、私にインタビューをする人は必ず受けてもらうハードルです。

    荻上:必ず……まさか、この試験のデータで何かとの相関関係のデータを取ったりとか。

    早野:それはしてないですね(笑)。インタビューの時だけでなく、メディアの方、官僚の方など、色々な場所で話をするときにも、試験を解いてもらっています。零点取ったお医者さんもおられます。

    荻上:選択問題もありますから、零点は逆にとるのが難しいですね。しかしこれ、改めてみると、震災前には知らなかったものばかりですね。震災前なら、実質的に零点になると思います。

    早野:相手によって難易度は少しだけ変えていますが、基本的に、原発事故以降の放射線に関する知識をどれだけ学んでいるか、ご本人に自己確認していただくものです。それでは、少しお時間を取りますから、解いてみてください。

    荻上:は、はい(こんなことになるとは……)。

     
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