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「キミも東京を脱出してみたら?」――高知移住後のイケダハヤトが語る「地方に住み、働く」という果てなきブルーオーシャン ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 vol.314 ☆
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「キミも東京を脱出してみたら?」――高知移住後のイケダハヤトが語る「地方に住み、働く」という果てなきブルーオーシャン ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 vol.314 ☆

2015-04-30 07:00
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「キミも東京を脱出してみたら?」
――高知移住後のイケダハヤトが語る
「地方に住み、働く」という
果てなきブルーオーシャン
☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 ☆
2015.4.30 vol.314

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高知移住後の状況を綴った「まだ東京で消耗してるの?」というチャレンジングなブログが話題のブロガー・イケダハヤトさん。「いつかは東京を抜け出したい」と語る宇野常寛が、そのイケダさんに「地方移住」の魅力についてお話を伺ってきました。

 
▼プロフィール
イケダハヤト
1986年神奈川県生まれ。2009年に早稲田大学政治経済学部を卒業後、半導体メーカー大手に就職。と思いきや会社の経営が傾き、11ヶ月でベンチャー企業に転職。ソーシャルメディア活用のコンサルタントとして大企業のウェブマーケティングをサポートし、社会人3年目に独立。会社員生活は色々と辛かったので。2011年からはフリーランスのプロブロガーとして、高知県を中心にうろうろしています。著書に「年収150万円でぼくらは自由に生きていく(星海社)」「武器としての書く技術(中経出版)」「新世代努力論(朝日新聞出版)」などがある。
 
◎聞き手:宇野常寛
◎構成:鈴木靖子
 
 
■ 移住して変わったこと
 
宇野 僕は「ああ、俺、東京で消耗してるな〜」と思いながら、いつもイケダさんのブログを拝見しています。今日は、戦略的なことも含めて高知移住について伺っていきたいと思っています。まず、移住のきっかけからお聞かせいただけますか。

イケダ 東京でライターというかブロガーというか、記者のような仕事をしていると、結局、みんな同じことを書いているんですよね。せっかくイベント会場に来たのに、隣にバイト記者がいて同じようなことを書く。これは、僕自身にはフラストレーションだったし、社会的なリソースの分配を間違えていると思ったんです。
 また、東京はコミュニティの圧力が強い。住む場所を変えるだけで、そこから脱せるのではないか?という仮説を持って移住しました。9か月が経ち、まさにその通りだなと思っています。

宇野 読者への説明のためにあえて聞きますが、今のイケダさんの収入形態の配分は具体的にどうなっているんですか? 

イケダ ブログの収入がほとんどです。40〜50万円をアフィリエイトで稼いで、バナー広告で15万円くらい。記事広告で5万円。最近はFacebookを使った有料コミュニティで30万円くらいの収入があります。基本的にブログ周辺のオンラインでできる仕事しかしていません。

宇野 東京でフリーランスをしている人からしても、破格の収入といってもいいですよね。

イケダ 自分でも面白いなと思うのが、移住してから収益が上がったんですよ。アクセスが1.8倍に伸びました。そのぶん、広告の単価もアフィリエイトの収益性も上がります。情報発信をしている人が少ない地域に行けば、そこのコンテンツを扱う人も少ない。移住したことによりコンテンツにオリジナリティが出たんです。高知の読者も獲得できて、感謝もされる。僕自身、移住してからのほうがブログを書くことが楽しくなりました。

宇野 僕も正直、イケダさんが高知に移られてからのほうが、ブログをよく見るようになりました。生活費も下がったんじゃないですか? 

イケダ 現在は築浅の2LDKのアパートに住んでいて、駐車場が1台分ついて家賃は6万3000円です。東京では多摩市に住んでいましたが、ちょうど今の倍でしたね。家賃は10万円超で、駐車場を入れるともっと高くなる。

宇野 2LDKの間取りなら、都心だと18万円前後ですが、高知はその3分の1ですね。僕は東京暮らしが8年目になりますが、いまだに東京が好きになれない。家賃は高いし、移動も実は不便だし、なにより住んでいる人間がみんな「焦っている」。 
 何かを作りだすことより、コミュニケーションが優先され、そこに膨大なコストをかける。東京に来たときからずっと感じていたことですが、そういった環境が年々、嫌になっていく感じです。

イケダ そういった煩わしいものからは、だいぶ解放されました。よく言われることですが、地方は人との距離感が近い。行政のトップの高知県知事にもすぐに話に行けて、そういうスピード感もすごくいいです。

宇野 でも、自分がイケダさんと同じようなことができるかといったら、やはり難しい。週一のラジオ番組のレギュラーなど、やはり仕事の問題があるんですよね……。イケダさんは、いつ頃から収入のメインをブログに移したんですか? 

イケダ 妻の妊娠がわかった約3年前くらいです。それなりにサイトの力があり、やればできることはわかっていたので、本気でやれば結構いけた感じです。

宇野 それまでは、コンサルとライティングですよね? ライティングはともかく、コンサルは現場に行って打ち合わせをする必要がある一方、時間に比して効率はいい仕事です。それを捨てるのは勇気がいりませんでしたか。

イケダ コンサルティングの売り上げは、月50万〜60万円でした。でも、コンサルをやめても、20万〜30万円あればなんとでもなると思っていました。コンサルをやめたぶん、ブログに集中すれば売り上げが上がることがわかっていたので、あまり抵抗はなかったですね。

宇野 フリーランスでやっていくイケダさんは、親子3人で生活するのに、これだけの収入がなきゃいけないなと思う額はいくらですか? 

イケダ 地方に移住すれば、年間300万円くらい現金があれば、まともな社会生活が余裕でできると思っていました。妻も働ける状態でしたし、そんなにお金の心配はしませんでした。

宇野 でも、それは移住が前提条件で、東京にいたらプラス200万円は必要ですよね。

イケダ 都心で子育てをするのは無理だとわかっていたので、移住前提で考えていたんです。うちの妻の職場は都心で、多摩市からだと通勤に一時間半。時短勤務になるので収入は下がる一方で、保育園料も6万円ほどかかる。2人目、3人目も考えたいので、そう考えるとさらに東京生活はハードルが高くなるんですよね。
 
 
■ 掘りつくされた東京からフロンティアを求めて
 
宇野 こんなに東京が嫌いなのに移住しない理由はなんだろうと考えると、もうひとつは人間関係なんです。やはり、家族以外の人間、友達とか仕事仲間と会えなくなるのは寂しい。その点、イケダさんはいかがでしたか?

イケダ 友達いないんですよ、あんまり(笑)。あんまりというか、友達という概念がよくわからないんです。かっこよくいうと、友達がいらないタイプの人間なので。そもそも東京時代も友達と遊んだことって、なかったですね。

宇野 僕はホモソーシャルの権化のような人間で、いつも友達とツルんで遊んでいます(笑)。なので、自分の精神生活がつらくなったとき、それがなかったら……と思うと、やはり決断できない。

イケダ 移住先に新しい友達を作ることもできますし、移住しても、これまでの縁が切れるわけではありませんから。

宇野 そうなんですよね。しかも、その友達と会うのも、実際は月に2〜3回。メディア出演の仕事も月に2〜3回で、東京に出張したときに遊べば別にいいのではないかとも思うんです。だからこそ、やはり移住をしない理由は、仕事なんですよね。周りに同業者やクリエイティブな仕事をしている人がいないと、刺激にならないと思ったことはないですか?

イケダ それはむしろ、逆ですね。東京の人から出てくる企画やコンテンツをおもしろいと思いません。バイラルメディアとかそうじゃないですか。

宇野 素晴らしいですね(笑)。まったく同感です。今、インターネットは本来持っているポテンシャルを失っています。『食べログ』や『Ingress』といった、基本的に東京にいてこそ楽しめるサービスは成功していますが、インターネット本来の魅力は、誰でも場所も無関係に情報発信できることにある。
 インターネットジャーナリズムは行き詰まり、ほとんどの人間は、何も語るべきものを持たず、うまくやっている人間に石を投げることぐらいの能力がないことを、バイラルメディア問題やツイッターの炎上問題が証明してしまった。これを打開するにはどうしたらいいだろうと思っていたところに、イケダハヤトが高知に行って「やられた!」と思いました。

イケダ 個人に限らず、地方っておもしろい人がいっぱいいます。そういう人たちが、まったく取材されていなかったりする。東京でのコンテンツの限界という問題意識を持って地方に来てみると、まだまだ語るべきおもしろいことがたくさんあると感じます。

宇野 つまり、東京は発信能力を持った人間は多いけど、コミュニティが近接すぎて、みんな同じことを考えるようになった。事実上、コンテンツが貧困なのだと。一方、人口は少ないかもしれないが、地方にこそ手つかずの情報のソースが眠っている。

イケダ 地方のコンテンツは読まれるんですよ。センスがいいメディアは、すでにその方向に動いています。東京で開拓しようとしても、すでに掘りつくされている感じがするので、フロンティアを求めていくなら、ローカルだと思います。
 
 
■ 地方都市が抱える現実
 
宇野 その一方で、この9か月にイケダさんが直面した地方の厳しい現実ってありますか? 

イケダ ひとつには雇用の問題ですね。地元が大好きでも、大学卒業のタイミングで仕事がないために、県外に出るというケースがあまりに多い。若者の雇用の必要性はみんなが思っていて、それは課題のひとつです。
 それと、社会問題に対する意識がさほど高くないと思います。おそらく高知だと、「LGBT」といった性的マイノリティの話などはあまり語られていないでしょうし、各種の貧困問題についても住民自体のリテラシーは高くない感じがします。そこはローカルメディアが頑張らないと、意図せず排他的になってしまう。
 あと、どの地方にも共通することですが、異端児っぽい子供たちが排除されてしまう傾向があります。おもしろいことを考えていたのに、地元のネットワークの中だと理解されず、親も公務員とか学校の先生になってほしい願望が強かったりするので、才能を潰されている若い子たちが実はいっぱいいるのではないかと思います。

宇野 僕も地方出身者で、たまたま転勤族だったからそのコースに入らなかったけれど、うちの親も「学校の先生になってくれたらうれしい」というタイプの人間だったので、そうなっていた可能性は高い気がします。
 

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