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  • 宇野常寛『観光しない京都』第2回 世界でいちばんおいしいお好み焼き屋さん 【不定期配信】

    2018-05-25 07:00
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    本誌・編集長の宇野常寛に連載『観光しない京都』。今回は宇野が世界が終わる日の最後の食事にしたいというほどおいしい、京都の等持院近くの「ジャンボ」というお好み焼き屋さんの紹介です。名前の通り量が多いのが自慢ですが、その真価は味にあり。20年来の常連である宇野が写真入りで詳細にレポートします。
    ※前回の記事はこちら

    「地球最後の日」に食べたいお好み焼き 

     以前僕がよく出演していたNHKの番組に「日本のこれから(私たちのこれから)」「日本新生」という番組がありました。タイトルはころころ変わっていましたが中身は基本的に同じで、これはさまざまな社会問題を二十人程度の市民と数名の「識者」とが討論するといった番組でした。数カ月に1回、不定期に放送されていた番組だったのですがいわゆるゴールデンタイムに配置されていたので、見たことがある人も多いかもしれません。そして僕はこの番組にたぶんデーブ・スペクターさんの次くらいに多く出ていた「識者」の一人だったと思います。 
     社会問題を扱う討論番組と言っても、この「これから」シリーズで「これからの安全保障のあり方」とか「グローバル資本主義の暗号通貨による変化」といった大仰なテーマはあまり取り上げられることがなく、どちらかと言えば「空き家の増加」とか「団塊世代の男性はあまり野菜を取らない。そして塩分を取りすぎる。さてどうするか」といった等身大の生活から考える「社会問題」を扱うことがほとんどだったような気がします(僕が呼ばれた回がたまたま所帯じみたテーマだっただけかもしれませんが)。 
     なんで過去形なのかというとこの番組はずっと司会を務めていた三宅民夫アナウンサーの退職(いわゆる定年退職的なもの)で終了してしまったからです。数十人の「市民」をさばきながら議論を組み立てる技術は一種の「職人芸」のようなもので、そしてその三宅さんの技術を継承できるアナウンサーはいないというのが局の判断だと聞きました。 
     その三宅アナウンサーは番組の収録開始前にかならず、僕ら「識者」に対してこんな質問をしていました。「あなたが世界の終わりの日に最後に食べたいものはなんですか?」と。この番組は普段人前で喋り慣れていない「普通の人たち」がたくさん出ている番組だったので、こういう砕けた質問をして場をなごませていたのだと思います。それも緊張しきった「普通の人たち」にいきなり話させるのではなくて、僕ら「識者」に議題とはなんの関係もない好きな食べ物の話題をさせることで場を和ませて、スタジオの一体感をつくりだす効果を狙っていたのだと思います。なんだか難しいことを研究していそうな学者先生や、大臣を何回も経験したような政治家の人が学生時代によく通っていた定食屋さんや、近所のパン屋さんの話をしているのを見ると、「識者」サイドにいるはずの僕でさえなんだかぐっと彼らが「近く」なったような気がします。 
     前置きが長くなりました。そして僕がこのとき三宅アナウンサーに対していつも答えていたのが「京都の等持院にある『ジャンボ』というお好み焼き屋さんのお好み焼きと焼きそば」です【1】。たぶん、毎回こう答えていたので、何度目かのときは三宅さんは僕がこの店の名前を口にした途端、「ニヤリ」としていました。 

    ▼【1】ジャンボ 
    京都を代表するお好み焼き屋さんにして、地域(北区と右京区の一部)のソウルフード的存在。恐るべきことに地域住民には年越しそば代わりにこの「ジャンボ」の焼きそばを食べる習慣すらある(年末が近づくと、店内に予約受付の張り紙が出る)。2階はマージャン店で、例外的に「出前」が可能らしいが麻雀をやらない宇野は試したことがない。 

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    究極のお好み焼き、至高の焼きそば 

     このお店はとても有名なお店なので、知っている人も多いかもしれません。その名の通りとてもボリュームが大きいことで有名なお店で、「ジャンボ」サイズのお好み焼きまたは焼きそばを注文すると成人男性二人がそれだけでお腹いっぱいになります。つまりいわゆる「大盛り」を頼むと普通に二人前くらいのボリュームが提供されるということです。 
     しかし、個人的にこのお店の真価はむしろその「味」にあります。 

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  • 【対談】加藤裕康×中川大地 日本で〈eスポーツ〉を定着させるには?———ゲーム文化と産業の本質から(後編)

    2018-05-24 07:00
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    写真提供:映画『リビング ザ ゲーム
    横浜シネマリン(〜5/25)ほか、山口情報芸術センター[YCAM](5/18〜20)、シネモンド(金沢市・5/26〜6/1)にて順次公開
    ⓒWOWOW/Tokyo Video Center/CNEX Studio

    ゲームセンター文化論』の著者でゲームセンター研究の第一人者である社会学者の加藤裕康さんと、『現代ゲーム全史』の著者である評論家の中川大地さんの対談の集中連載。最終回である今回は、コミュニティの大切さやビジネスモデルについて、〈eスポーツ〉の今後のあり方について提言をしていきます。(構成:藪和馬+PLANETS編集部) ※本連載の一覧はこちら

    どこにカネを落とすべきか

    中川 ここまでの話では、とにかく高額賞金ありきの制度化は、概念としてのeスポーツにとってマストな要素では決してない。それはあくまでもやはり二の次三の次の問題であって、文化としてやはりデジタルゲームを使った競技としてのeスポーツを盛り上げていく上ではやはり多様な参加チャンネルによるコミュニティとかシーンづくりのほうが大事ということですよね。

    だからこそ、もし本当に賞金額を上げるためにスポンサードするお金があるんだったら、勝ち上がった一部のプレイヤーにだけにあげるんじゃなくて、サスティナブルなコミュニティができるようなイベントの運営や大会などに投資するチャンネルをつくってくださいよということですね。これは、ももち選手が自分の主張としておっしゃっていたことでもあります。

    その主張には本当に同意で、サスティナブルなシーンをつくりたいのならば、ライセンスなんかやっている場合じゃないんです。そんなことで賞金獲得のスキームを作ることじゃなくて、もっと違う金の使い方があります。だから、もっと具体的なかたちでいろんな人たちが提案していくといいかなという感じはしますよね。

    加藤 まさに、おっしゃる通りだと思います。ライセンス制の向いている方向は、けっこう内向きです。eスポーツを広げようというふうには言うんですけど、そこは懐疑的です。

    中川 広がるわけがない。

    加藤 先ほども触れましたが、ゲームシーンの外には大きな壁があります。そこはやっぱりコミュニティとかにお金を落として、楽しそうな場をいっぱい作って、参加者の輪やゲーム文化を広げていかないと先細りしていってしまう気がします。だから本当に今のやりかたでうまくいくのかどうかは、ちょっと見守っていきたいなと思うんです。

    中川 例えばももちさんのようなプレイヤーが、もっとスポンサーやIPホルダーと別の形で組んで、JeSUのライセンス制度とは違うスキームでの盛り上げ方をしてくれたらおもしろいなと思うんですね。

    実際、彼のパートナーのチョコブランカさんなんかは、大会をイベントとして盛り上げるプロモーター的な役割を実践することで、競技に勝つだけではないプロゲーマー像のロールモデルを示してるわけで。

    加藤 すごくわかりやすいのが、闘会議でライセンス制の大会をいくつかやっていたじゃないですか。中川さんと二人で観に行った大会は、どこも観客が少なかったですよね。もちろん、そこではプレイヤーたちの熱い戦いが繰り広げられていましたけれども、観客が盛り上がっているようにはとても見えませんでした。それは配信だけ観ていたらわからないけど、現地にいったら如実に伝わってきてしまう。

    闘会議と同じ日に、秋葉原のe-Sports SQUAREでコミュニティ主導の大会が開かれていました。その大会運営には、海外のプレイヤーからも伝説のゲームセンターと謳われる「ゲームニュートン」のオーナーで、株式会社ユニバーサルグラビティーの代表取締役社長、松田泰明さんが協力しているのですけれども、非常に盛り上がっています。闘会議みたいな大きな会場ではありませんけれども、かなりの熱量を持って多くの人が集まっているんですね。ゲームニュートンでは定期的に大会が開かれていて、日頃からプレイヤーの集まる場を提供しています。つまり、コミュニティが大事というのは、そういうことなんです。 プロライセンス制度などを整えても、コミュニティが根付いていない大会は、結局その場が盛り上がらない。そうなったら、やっぱり続けていくのは厳しいですよね。

    ストリートファイター系はプロゲーマーも多いし、今の日本では認知度が一番あるので、別格だとは思うんです。それでも、あるときを境に東京ゲームショウなどの大会の観客が少なくなったと感じたときがありました。その頃、格闘ゲーム人気の低迷も言われていましたが、大会を開けば成功するわけじゃなくて、いろんな要因が絡んでいる。コミュニティを無視して単に大きな企業が先導して大会を開いたとしても、それが盛り上がるかどうかっていうのはまた別物だと思うんですよ。

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    ▲2018年4月1日に行われたバーチャファイター系の大会「第16回ビートライブカップ」の模様。コミュニティの根強い支持により、4年ぶりに開催された。


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  • 本日21:00から放送☆ 宇野常寛の〈水曜解放区 〉2018.5.23

    2018-05-23 07:30
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    本日21:00からは、宇野常寛の〈水曜解放区 〉!

    21:00から、宇野常寛の〈水曜解放区 〉生放送です!
    〈水曜解放区〉は、評論家の宇野常寛が政治からサブカルチャーまで、
    既存のメディアでは物足りない、欲張りな視聴者のために思う存分語り尽くす番組です。
    今夜の放送もお見逃しなく!

    ★★今夜のラインナップ★★
    メールテーマ「旅先でのこと」
    今週の1本「リズと青い鳥
    アシナビコーナー「ハセリョーPicks」
    and more…今夜の放送もお見逃しなく!


    ▼放送情報
    放送日時:本日5月23日(水)21:00〜22:45
    ☆☆放送URLはこちら☆☆

    ▼出演者
    ナビゲーター:宇野常寛
    アシスタントナビ:長谷川リョー(ライター・編集者)

    ▼ハッシュタグ
    Twitterのハッシュタグは「#水曜解放区」です。

    ▼おたより募集中!
    番組では、皆さんからのおたよりを募集しています。番組へのご意見・ご感想、
    宇野に聞いてみたいこと、お悩み相談、近況報告まで、なんでもお寄せください。



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