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石川 温の「スマホ業界新聞」
2014/03/01(vol.073)
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《目次》
1.「我々には何のメリットもなかった」
━━KDDI小野寺会長が振り返る「おサイフケータイにまつわる利権」
2. 「VoLTE時代はメールが見直されるようになる」
━━NTTドコモ加藤社長が語る、次世代のコミュニケーション
3.LINEが携帯・固定への音声電話サービスを開始
━━キャリアに料金改定を迫るインパクトになり得るか
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.「我々には何のメリットもなかった」
━━KDDI小野寺会長が振り返る「おサイフケータイにまつわる利権」
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2月25日、MWCではKDDI・小野寺正会長の基調講演があった。テーマはキャリアによるモバイル決済で、講演後に5分間だけ囲みが行われた。小野寺会長がメディアの前に出てくるのはかなり久しぶりだ。
しかし、会長職となり、現場の経営は「田中クンに任せてある」(小野寺会長談)ということで、広報から「講演後、囲みがありますよ」と言われたところで「何を聞けばいいのだ」と正直、困惑してしまった。
だが、基調講演後に行われた他の登壇者との会話のなかで、小野寺会長が「おサイフケータイをやってきたが、キャリアとしては全く儲からず、うまみはなかった」と語った。小野寺会長、ずいぶんと面白いことを言うな、と感心したところで、「儲からなかった」というワードが気になったので、囲みはまず、その言葉の真意を聞くことにした。
━━さきほど「おサイフケータイは儲からなかった」と語っていましたが、KDDIにとって、過去を振り返ってみると、おサイフケータイとは何だったのでしょうか。
小野寺会長
「(おサイフケータイを)やるときから問題は分かっていた。要するに、当時はそれなりの値段がするFeliCaチップを我々が負担、最終的にはエンドユーザーの負担で載っけたが、我々オペレーターには何のメリットもなかった。
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