どーもおしさしぶりです、お絵描き講座(?)です。
今回は以前きた質問に答えつつ自分なりに解説しようと思います。
最近pixivやら素人が単行本デビューとかやたらあるんですが、あれってやっぱり出版者が儲かるからなんですか?個人的に気になってるので、もしお気が向けば、そのへんの事情について答えて下さると嬉しいです
あれは出版社としては宣伝費等のコストをおさえて売上を伸ばす事が目的です。
本来であれば単行本化までは次のような経緯をたどります。
①作家が出版社へ持ち込み
↓
②面白い物を編集さんが選別
↓
③雑誌に掲載
↓
④読者からの評価が高ければ単行本化
出版社視点で解説します。
①~②の時点で膨大な量の持ち込み原稿を審査する必要があります。面白い物があればいいのですがきっと大半はド素人の面白くない原稿でしょう。これがweb作家の場合は既に話題になっている物だけを読みに行けば良いので手間が省けるわけです。
そして③ですが、従来のルートで編集さんと一緒に頑張った作家さんは雑誌での連載にこぎつけます。この時点で作家さんには原稿料という形で報酬を支払っているので出版社視点だとさらにコストがかかっています。しかも雑誌の売上だけでは原稿料の分は支払えずマイナスになってしまうので単行本化まで頑張る必要があるのです。
webで話題になっている漫画の場合、①~③を全てかっとばして単行本化できるわけです。
本人に連絡とってみて、「単行本化しませんか?」→「いいよ!」で済むわけです。
勿論単行本の印税は支払われるわけですが、従来ルートにあった雑誌掲載分の原稿料を支払う必要が無い分単純にかかるお金が少なくて済みます。
そして既に作家さん本人に影響力があればツイッター等で宣伝してもらう事で広告宣伝費も抑えることができるのです。
理論だけで言えば出版社にとってはまさにローリスク・ハイリターンですね。
はい、以上がまあシンプルな解説なんですけど、そう上手くいくわけが無いのが現実ってものです。
コメント
コメントを書くこの質問をさせて頂いたものですが、読んでいろいろ事情がわかりました。正直、安い給料で雇えるから出版社が酷使してんだろとか思っていたのですが、単純に雇用契約のコストだけの問題ではないんですね。
思ってたより、クリエイター側にもいいシステムなのでは?と思えたので、Web出身層にも、積極的にお金を落としていこうと思います。