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山田玲司のヤングサンデー 第308号 2020/9/21

片手は空けられるか?

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今週のヤンサンは久しぶりの恋愛回でした。


20代から50代までの男女が集まって「恋愛」について語る、なんて冷静に考えると中々恐ろしいし、ものすごく面白い。


予想はしてたものの、ゲストの女性陣がとてもいい人達で、僕ら「おっさん軍団」に気を使ってくれて、おっさんはおっさんで女性陣に気を使っていて、序盤はいつものバカトークにエンジンがかからなかった。


でもそんなギクシャクした感じから、次第に盛り上がっていく中でそれぞれの気持ちが浮き上がってきて面白くなっていった。


20代の女性ゲスト(あかりちゃん)が「デートの時に適当な格好で来ないで欲しい」と言うと、30代後半の久世は「いつも全裸で暮らしているので、服を来てくるだけで誉めて欲しい」などと言い出す。


この辺の完全に噛み合ってない感じがすごく面白くて、今回はあまり結論を急がないようにしてみたわけです。


仲良く「ご機嫌な場」の中で、全く違う人達が「色々言い合う」というのはとてもいい。


飲み会中継みたいだけど、リアタイで観てくれてる人達も参加してる飲み会という感じでコメントも盛り上がってくれて嬉しかった。



そんなヤンサンの場でいいのだけど・・・


どうも気になる事がある。




【真逆派の増加】


気がつけば「話の通じない人」が増えた。


多くの人が「私が正しい、みんなは間違っている」と思っている。


原因はいくつもあるけど、世の中に対する不信感が大きいと思う。


「親の言っている事が信じられない」

「親に言われたようにやっているのに全然幸せになれない」

「学校や社会の言うことに従っていたのに損ばかりしている」


そんな気分が生んだ「他者への不信感」が長い間この国に蔓延している。


「全部ウソだった」という経験は長い後遺症をもたらす。




【俺だけはリアル】


多くの人が「綺麗事には騙されない」と思っている。

気がつけばこの国はこんな空気に満ちている。


そんな気分にフィットするのが、1部のリバタリアンが主張している「世間と真逆の意見」なのだろう。


「コロナはただの風邪」や「地球温暖化は嘘」みたいな意見は、綺麗事をぶちのめす「俺だけはリアル」という気分にさせてくれるのだと思う。

確かに「世間の言っている事」はあてにならない。


その昔「ゲイは病気の一種」とかいう馬鹿なことを本気で主張している人達がいた。


「戦争で死ぬのが正しい」と言っていたのも「世間」だ。


ついつい「真逆の意見」に惹かれる気持ちもわからなくはない。


とはいえ「すべて真逆が正しい」というのも「理想論は全部間違い」というのも単純すぎる。

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【ファイアートルネード】


僕が地球温暖化をテーマにした漫画を描いていた頃、取材先で恐ろしい話をいっぱい聞いた。


その1つで忘れられないのが、気候変動によって高温、乾燥が続いた森林では大規模な火災が頻繁に起こり、いずれアマゾンなどの森は炎に包まれ、その火災では炎の竜巻(ファイアートルネード)が起こる、というものだった。


それを聞いたのは2007年。今から13年前の事だ。


その時はSFの話みたいに感じていた「ファイアートルネード」が、今カリフォルニアの森で実際に起きている。