感想文 シン・エヴァンゲリオン
本当大嫌いだった。
何年たっても嫌いだった。
いつも思う。来なければいいって。
やりたくなんてないんだよ…
やる意味もさっぱりわかんないし…
そう……
長期休暇でおなじみの宿題。
読書感想文!!
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超がつくほど苦手だったし、小学生なりになんのためにやらされてるのかわからない宿題ブッチギリno.1だった。
苦手な理由は、面白かった、悲しかったなどの一番表層の感想しかいえなかったから。
先生に読書感想文の書き方を教えてもらおうとしても、「そんなもん、お前が本読んで感じたことをそのまま書けばいいだけやろがっ!」と一喝されて終了。
ちなみに小学生のころは旅物の本が大好きだった。 その中でも「馬のゴン太旅日記」が大好きだった。大好きなのに感想は面白かった!の一行しか書けない。
そんな少年シミズが原稿用紙をうめるためにとった苦肉の策はあらすじをかくこと。
まず〜にゆき、次に〜へ〇〇さんは向かいました。〇〇さんがんばってますね!!みたいな謎の本のダイジェスト版。
当然先生からは「こんなもんは感想文じゃない!ただのあらすじや!書き直してこい!」と言われる始末。結局、よりブラッシュアップしたあらすじを再提出して先生もしぶしぶ諦めて終了。
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そんな酷い有様で少年時代をすごした僕が今やヤンサンで毎週コンテンツの感想を語っている。
不思議なもんだな人生は……
まったく感想を書けなかった自分が毎週強制的にw 感想発表の場があることで、面白かった!などの表層の感想じゃないものをどうしたら言えるようになるかを自然に考えていくようになった。(今思うとラピュタ回で感想を語る自分はもはや地獄絵図……怖くて見れない恐怖回……ピェ)
ヤンサンで語る感想は閃いたまま考えてますが、今回ここでシン・エヴァの感想を語る前に、【序章】として実体験で得た感想文について考えてみたいと思います。
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今や私も大人になりました。感想が言えるようになりました。大人の私から小学生の頃のオイラに言ってやりたい。読書感想文はサイコーの勉強だ!!ということ。どんどんやるべきだゾ!!
なにがいいかって、作品に対して自分自身だけでなく作者も含めて深く対話する力がつくこと。
作品のどこに? どんな感じで? どれくらい?何を感じた?など…自分の気持ちをチェックできるようになる。
そして、自分が感じた気持ちをアウトプットする際にブレーキをかけられるようになる 。(読み手を想像して客観的にアウトプットするものが伝わるかどうかチェックする力がつく)
自分の感想がオリジナリティがあるかどうかの審査もできるようになる。
ただ本を読むだけじゃなくて、かならず感想文を書くとこまでもっていく。
心にひっかかったところを探し深掘りし、誰かに披露するためにオリジナリティのある表現力を磨くこと。
それをたまにではなくコンスタントにやる。
コンスタントにやることでそれぞれの感覚は研ぎ澄まされてゆく。
それは感想文を書くことがうまくなるだけでなく!!
なんと!!!
もれなく!!!!
コミュニケーションがうまくなる!!!!!!
(個人の意見です)
読書感想文では作者や自分の気持ちに注目するから気持ちに対して敏感になる。感想文を書くことを繰り返すことで気持ちへのアンテナの感度が敏感になる。
コミュニケーションにおいて、対話する相手の気持ちがこもってるところを観察し、そこを中心に会話すると弾んでいきます。
そして、読み手を想像してアウトプットするものを客観的に審査し、それを繰り返すことでコミュニケーションをとる相手へ発する言葉も、自分の気分そのままに発するのではなく、客観的に相手にふさわしいかどうか審査できるようになると思います!
だからどんどんやるべき読書感想文。
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ちなみに今は読書感想文の書き方を小学校で教えてるみたいです。
気になったところにアンダーラインをひいて、
そのなかでも一番気になったところを探して、
なんで一番気になったのか?を書く。
こんなフローチャートなるものがあるようなので、読書感想文が苦手な子はほとんどいないらしいです。(僕もこの先生に教わりたかったよまったく…)
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【序章】の最後に僕からの提案なんですが、ヤンサン・コンテンツ感想文コンテスト(800字?)なるものをやっても面白そうだなぁ〜と思いました。みんなでいろんな感度上げていこうw
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さてここからはいよいよ本丸の!!
『シン・エヴァンゲリオン 感想文』(ネタバレアリ〼)
【はじめに】
今回、僕のちょっとエキセントリックな見方からの感想なので、ガチ勢の方はお怒りになってもどうか…どうか暖かい眼差しで読んでください。
(怒りの返信に無知である僕は理解できず返信することができませんのであしからず…)
なお庵野監督のことをアンノ表記させていただくこともお許しください。
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【映画のざっくり感想】
エヴァQからより新劇を好きになり、シン・エヴァでは大納得の終わり方&映画館で見た映画で過去最大規模の涙を流した大号泣ムービーでした。
エヴァQ、シン・エヴァが好きな理由はとてもシンプルで庵野監督を近くに感じたから。
僕の体感だと、それまでの作品では庵野監督の存在は見えてるけどぼんや〜りぐらいのイメージ。しかしエヴァQ、シン・エヴァでは、もはや監督は目の前にいるくらいの存在感の強さでした。
当然、目の前にいるってことは庵野監督のメッセージがめちゃわかりやすいし、とても響く。
だからQからの今作はとても良かったです。
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【なぜ庵野監督は僕らの目の前にでてきたのか?】
これは推測ですが、見てる人にはっきりメッセージを言わなきゃいけない時代に突入してるからなんじゃないかなと思いました。
今の時代、生活はどんどん快適になるものの、水面下ではおかしなことが平然とまかりとおる時代になってしまった。生き残れる人と振り落とされてしまう人の差が大きくなってしまった時代 。
まるで限られたところでしか生きられない、真っ赤になったエヴァの世界のよう。
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【そんな時代に生きる我々へ庵野監督からのメッセージとは?】
僕たちに対してもう一度考えて欲しい、 『ヒト と セカイについて』ってことだと思います。
エヴァという作品は、使徒に立ち向かう人を描くことで人と世界のことを間接的に伝えてる作品なんじゃないかなと思います。
ここでおそらくツッコまれるのが、なぜそのメッセージをわざわざエヴァで伝える必要があるのか?ということ。
僕が考えた理由は二つ。
❶エヴァのエンタメとしての影響力の強さ。30代後半のリアタイ世代だけでなく、今やその人達の子供やその世代といった若い人も見てること。
❷そして、エヴァのストーリーの核が子供と大人の対話であること。コミュニケーションが作品の核であり、コンテンツ自体が世代を越えて愛されてるから、世代を越えた大きな範囲に庵野監督のメッセージが伝えられる稀有な作品だから。
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【エヴァという作品が象徴するもの】
これはもうずっといろいろと考えて、行き着いた今現在の結論はインアンドヤン(陰陽太極図)でした。
太極図とは、ざっくりな意見ですが森羅万象、全てのものが陰と陽の要素によって成り立っているという考え方。
人や世界は白と黒のバランスで成り立っている。
エヴァからインアンドヤンの要素を強く感じたのはQからでした。
まず庵野監督本人がメッセージを伝えるために作品によって黒と白になって僕たちの目の前に現れました。
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【エヴァQでのウシジマくんこと、黒アンノからのメッセージ】
なぜエヴァQで庵野監督をウシジマくんに例えたかというと、ヤンサンでも話しましたが、僕はその時のシンジくんが債務者にみえました。