聖なる不謹慎
【これが日本人なら・・】
少し前の話。
アメリカの「とある物理学者の講義」をテレビで観ていたら、少々引っかかる冗談を言っていた。
アメリカの大学で一般の人達を集めて行われた講義での話だ。
彼は講義を聞きに来た人達に向かって「息を止めて下さい」と言った。指示に従う人も従わない人もいる。
しばらくして、みんなが息を止めることをズルズルと止めて笑い出した。
物理学者も笑いながら「これが日本人ならずっと息を止めてます」と言ったのだ。
・・・・・は?
おい。物理学者!
ちなみにこの物理学者は毒舌が魅力の人で「ビッグバンセオリーのシェルドン」みたいなキャラで面白い。実は僕は彼のファンだ。
ズバズバと本音を言ってしまう所が人間らしくていいのだ。
でもさすがにこの「日本人なら」発言には引っかかる。
人間は何千年も前から様々な事を考えてきていて、今なら簡単に沢山の「考え方(思想)」を知る事ができる。
特に「多数派の思想」を選ぶ必要もないし、沢山並んだメニューの中から「今はこれが好き」というヤツを選んでもいいのだ。
今回の「インド哲学」も、ヤンサンファミリーのみんなに「考え方のメニュー」をもう1つご提供したいと思ったのでやってみたのだ。
気に入る所があれば「自分の考え」に加えればいいし、ピンとこなければおっくんみたいに「俺のとは違うなあ」と言ってればいいのだ。
メニューは自分で選ぶ。自分の人生は自分で決める。
そんなの普通にやってるぞ、物理学者。
そんなに日本人には「自分」がないのか?
先生に「息を止めろ」と言われたら死ぬまで止めるのか?
おい、物理学者よ。
【誰がしてるの?】
かつて河合隼雄先生は「日本人は空洞である」という話をしていた。
アジアの果ての島国では常に様々な「考え方」が入ってくるので、その度にソフトを変えるように「自分の中身」を変えてきたというのだ。
戦前では「欧米は鬼」で戦後は「アメリカ最高」となる国民なのだ。
これに関してはいい部分もあるとはいえ、問題はその「ソフトの選択」を誰がしているのか?という話だ。
今回のコロナ騒動では、こういう日本人の性質が鮮明に露呈されている。
多くの人達がどうしたらいいかわからず、近所の顔色を伺いながら「国からの指示」を待っている。
この様子を見ていると「あの物理学者」の言っていた事が笑えない。
このままだと僕らは本当に「息を止めなさい」と国とかに言われて、それに従ってしまうんじゃないだろうか・・
いやいや、さすがにそんなに馬鹿じゃないだろう・・・とも思う。
【不謹慎の神様】
お笑いのジャンルの中に「不謹慎もの」というのがある。
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敢えて性格悪く受け入れるとしたら、日本人は息を止めろと言われたら「やっているふりだけはやり続けますよ」だと思う。
「前向きに善処すべく全力で対処します」ってやつでゼブラーマンの頃から世の中なんにも変わってないってことなんかな、と。
小説を楽しみにしています。