2016年11月22日に松山南高等学校のスーパーサイエンスハイスクール事業に参加しました。

SSH事業の詳細は以下のサイトをご覧ください。
国立研究開発法人科学技術振興機構スーパーサイエンスハイスクール事業サイト
https://ssh.jst.go.jp

愛媛県立松山南高等学校は,長年SSH事業を推進されてきた理数系教育に熱心な高等学校です。本プログラム受講生の志望校のひとつであり,受講生の将来像となる優れた理数系生徒が多く参集するSSH事業に,本プログラムの児童・生徒3名が参加して,高校生と一緒に探究活動を行いました。今回は,松山南高等学校の本藤雅彦先生が担当され,物体のはねかえりの様子を調べようというテーマで,さまざまなボールを落として,はねかえる高さを調べました。

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図1 高校生と協力しながら,はねかえり測定装置を組み立てます

実施では,スーパーボール,ゴルフボール,テニスボール,ピンポン玉,ビー玉の中で,一番弾むものと弾まないものとを全員で予想しました。そして,それが正しいかどうかを実験で確かめることになりました。受講生は高校生2名とチームをつくり,高校生と相談しながら,5つのボールの中から1つを選び,高さを変えながら机に落としたときにどのくらいはねかえるのかを調べました。そして,次に机にコルクマットやスポンジ,制震材,石板を敷いて同様に測定し,跳ね返りがどのように変わるのかについて調べました。そして,得られた値からグラフを作図し,グラフの傾きを測定し,その平方根を算出しました。

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図2 高さを測って球を落として,はねかえった高さを測ります

受講生とチームを組んだ高校生は,探究活動の中で,受講生と一緒に実験について考え,協働して実験を行い,データの解析について受講生に懇切丁寧に指導してくれました。身近な手本となってくれた高校生に,受講生たちは活発に質問して,探究を進めることができました。

実施後には,本藤先生より,今回導出した平方根がはねかえり係数(反発係数)であること,反発係数が大きいほど良く弾むことを解説していただきました。そして,ある特定の条件下では,必ずしも常に予想が正しいとは限らないことが,本藤先生の演示実験で明らかになりました。全員が驚きの声を上げ,研究における考察の重要性について考える機会を持ちました。

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図3 先生による解説

今回の実施では,愛媛県立松山南高等学校のみなさまに大変お世話になりました。活発に討議する受講生と高校生の姿は頼もしく,若い世代が築いていく明るい未来を予想させます。