10党で185億円ため込み
総務省は27日、2012年分の政党助成金の使途報告書を公表しました。
同年に政党助成金を受け取った民主、自民、公明、みんな、社民、国民新、太陽の党、新党きづな、新党日本、新党改革、新党大地11党の支出総額は305億4020万円で11年に比べ44・6%増。総選挙が行われたこともあり、選挙関係費と宣伝事業費は支出総額全体の31・7%を占め、国民の税金が選挙で湯水のように使われたことが浮き彫りになりました。
選挙関係費と宣伝事業費で自民党は、計51億376万円を支出。民主党の36億8096万円、みんなの党の4億4686万円などを大きく上回り、交付11党で最多でした。同党は政党助成金で選挙の供託金に19億9800万円、身内企業の世論調査会社「日本情報調査」への調査費として2億5195万円を使っています。
残しても返納せず
民主党は、衆院候補の公認料として264人に500万円ずつ計13億2000万円を支出していました。
一方、使い残した政党助成金を国庫に返納せずに10党がためこんだ基金残高の総額は185億9340万円(前年比8・2%増)。民主党は155億2412万円で、同党が政党助成金を受け取り始めた1996年からの最高額を更新しました。
すでに解散した政党もためこんでおり、昨年11月に日本維新の会に合流した太陽の党(同年12月解散)の基金残高7267万円は日本維新の会が受け取ることになりました。新党日本、新党大地は昨年12月に解散届を総務省に提出しているにもかかわらず、「基金」の名でためこんでいます。
12年に11党が受け取った政党助成金の総額は319億8255万円。95年の制度実施から2013年7月までに各党が山分けした総額は5836億円にのぼっています。これらの政党は政党助成金も企業・団体献金も受け取る“二重取り”を続けています。
共産党受け取らず
日本共産党は、企業・団体献金も政党助成金も受け取らず、党費と個人献金、「しんぶん赤旗」発行などの事業収入といった浄財に依拠する清潔な姿勢を貫いています。