政権に復帰した自民党が収入となる企業・団体献金と政党助成金を増やし、民主党は党財政のガタ減りを政党助成金のため込み分でしのいでいる実態が、28日に公表された2013年政治資金収支報告書でわかりました。企業・団体献金と政党助成金は一連の「政治とカネ」疑惑の原資となっており、それらにどっぷり漬かっている政党の劣化を浮き彫りにしています。
13年の自民党本部収入は232億9801万円。自民党の政治資金受け皿団体である「国民政治協会」が集めた企業・団体献金は、前年より8億2034万円増の24億3914万円となりました。政党助成金は101億5400万円増の150億5858万円で、党本部収入の64・6%を占めました。
国民の税金を政党が山分けする政党助成金は、企業・団体献金廃止を口実にして導入されましたが、自民党は献金も助成金も受け取る“二重取り”で懐を増やした形です。
一方、民主党の本部収入は前年比51・8%減の94億2654万円。政党助成金が87億2935万円も減ったことが要因ですが、前年繰越金は218億6922万円にもなりました。政党助成金を使い残しても国庫に返納せず、「基金」の名で積み立ててきたものです。収入に占める政党助成金の割合は82・5%と依然高くなっています。
13年から政党助成金を受け取り始めた日本維新の会の依存率は72・1%、みんなの党は73・8%でした。
日本共産党
「赤旗」・党費・個人献金でまかなう
日本共産党の収入は225億4052万円で、その87%が「しんぶん赤旗」発行などの事業収入です。党員が納める党費や、個人からの寄付といった浄財のみで活動資金をまかなっている唯一の政党です。
民主党や維新などは、消費税を増税するのだから国会議員定数を削減するなどという「身を切る改革」論を唱え、自民、公明両党なども同調。これは国民への増税押し付けの議論であり、民意を削る民主主義破壊の暴論です。
日本共産党は、政治の浪費をなくし、不当な特権をなくすというなら、まっさきに行うべきは政党助成金の廃止と、カネの力で政治をゆがめる企業・団体献金の禁止だと主張しています。