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戦争法の強行成立/違憲の法律は廃案以外にない
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戦争法の強行成立/違憲の法律は廃案以外にない

2015-09-20 10:21

    主張

    戦争法の強行成立

    違憲の法律は廃案以外にない

     憲法9条を破壊し、日本を「海外で戦争する国」につくり変える戦後最悪の違憲立法である戦争法が、安倍晋三政権によって強行成立されました。安倍政権による空前の歴史的暴挙に満身の怒りを込めて抗議します。世論調査で6~7割に上る「今国会成立反対」の国民の声も、圧倒的多数の憲法学者、最高裁判所や内閣法制局の元長官らの「憲法違反」との指摘も全て無視し、戦争法の成立を強行した安倍政権の独裁政治を決して許すことはできません。

    国民の命を危険にさらす

     安倍政権は、戦争法について「国民の命と平和な暮らしを守り抜くため絶対に必要」と繰り返してきました。しかし、4カ月近くの国会審議で明らかになったのは「国民の命と平和な暮らしを重大な危険にさらすため廃止が絶対に必要」な法律だということです。

     歴代政府の憲法解釈を百八十度覆し、戦争法に盛り込まれた集団的自衛権の行使は、「存立危機事態」と判断すれば、日本が直接武力攻撃を受けていないのに、海外で武力を行使するというものです。米国がベトナム戦争やイラク戦争のような無法な先制攻撃の戦争を仕掛けた際、米国の武力行使に戦後一度も反対したことのない日本が米国の言われるままに参戦し、自衛隊が米軍と肩を並べて戦闘に乗り出す危険が生まれます。相手国が日本に攻撃の矛先を向けてくることも避けられません。

     「日本の防衛に資する」との口実で、世界中どこでも平時から米軍を防護し、米軍が攻撃されれば自衛隊は反撃できるようになります。現場の判断で事態が拡大し、戦争状態になる恐れがあります。

     戦争法は、海外で戦争をしている米軍への「後方支援」(兵(へい)站(たん))も定めています。「非戦闘地域」での活動に限るという「歯止め」を外し、これまで「戦闘地域」とされていた場所であっても、自衛隊が弾薬の補給や武器の輸送など、あらゆる兵站を行うことが可能になります。兵站は武力の行使と不可分であり、国際法上、合法的な軍事目標です。政府は、自衛隊が攻撃を受ければ武器を使用することを認めており、戦闘に発展することは必至です。

     自衛隊が、国連が統括しない多国籍部隊に参加し、戦乱がなお続く地域で「治安維持」や「駆け付け警護」の任務に就いて武器の使用もできるようになります。多数の戦死者を出したアフガニスタンでのISAF(国際治安支援部隊)のような活動にも参加する危険があります。

     安倍政権は国会審議で、戦争法が「絶対に必要」な根拠として挙げてきた「ホルムズ海峡の機雷除去」や「邦人輸送中の米艦防護」という例が非現実的な想定であることを自ら認め、「立法事実」を示せなくなりました。戦争法の狙いが、世界のどこであれ、米軍とともに戦争に乗り出すことにあるのはいよいよ明らかです。

    たたかいさらに発展させ

     自衛隊創設以来、一人の外国人も殺さず、一人の戦死者も出していない、戦後の平和の歩みを断ち切らせてはなりません。日本中に大きく広がった国民的共同をさらに発展させる時です。戦争法を一刻も早く廃止に追い込み、その大本にある昨年7月の閣議決定を撤回させましょう。それを実現する新しい政府をつくるため、力を合わせようではありませんか。

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