(写真)SEALDsの街頭宣伝でコールする人たち=18日、東京・渋谷駅前
「野党は共闘」コール 5党が参加
東京・渋谷駅ハチ公前で18日、SEALDs(シールズ=自由と民主主義のための学生緊急行動)が「安保法制に反対する渋谷街宣」を行いました。日本共産党、民主党、維新の党、社民党、生活の党の5野党国会議員があいさつ。議員たちが壇上で手を取り合うと、聴衆から「野党は共闘」のコールが沸き起こり、熱気に包まれました。「今日ここで野党5党が肩を並べることはスタンダードになっていて、国民もそれを望んでいる。日本の政治は前進していると感じる。野党の共闘を後押ししましょう。僕らは立ち止まらず行動し続けます」と学生が訴え。通行人に「政治にかかわることはクールだと、僕らの世代で広げましょう。投票に行きましょう。いろんな世代で安保法制は無効だと広め続けましょう」とアピールしました。
聴衆は時間を追うごとに膨らみ、ハチ公前はぎっしりと人で埋まりました。ステージと聴衆が一体で「戦争法絶対反対」「言うこと聞かせる番だ国民が」とコール。スペシャルゲストにラップグループのスチャダラパーが登壇し、「民主主義って何だ」とコールして注目を集めました。
大学生・高校生5人と、元経済産業省の古賀茂明さんがスピーチ。シールズ関西の齊藤凜さんは「犠牲の上に得た日本国憲法を、まだ完全に達成したとはいえないその理念を、あきらめることができません」と訴え。
高校生のりゅーきさんは「強行採決のときの怒りは少しも消えていません。疑問を持つ国民は、弱まるどころか広がっている。ここから日本が本当の意味で変わっていく」と話しました。
野党5党から6人があいさつ。日本共産党の小池晃副委員長は「6月27日、同じように渋谷で街宣したとき、野党で手をつなぐのは少しぎこちなかった。でもいまは自然です。新しい民主主義が始まっている。戦争法廃止、安倍政権退陣。一緒にやりましょう」と訴え、国民連合政府の提案を紹介しました。
民主党の小川敏夫参院議員は「民主党だけじゃなくて、野党一緒になってがんばってたたかいましょう」と語り、福山哲郎参院議員は「なんとしても野党で結集して、参院選挙がんばります」と表明しました。
社民党の福島瑞穂参院議員、維新の党の小野次郎参院議員、生活の党の玉城デニー衆院議員があいさつしました。
シールズのパンフレットを受け取った男性(20)=埼玉県川口市=は、「シールズの活動に共感するところがあったので参加しました。野党が協力してたたかってほしい」と話しました。
野党5党そろい踏み/わき上がる“共闘コール”
小池副委員長が訴え
「野党共闘で戦争法廃止を」「野党は本気で勝ちにいこう」などのプラカードが掲げられた18日のシールズ渋谷街宣。ステージに登壇した野党5党の代表らが口々に、戦争法廃止に向けた野党協力の必要を語ると、「野党は共闘」のコールがわき起こりました。政権新しく
「頼むぞー」の声と拍手に迎えられた日本共産党の小池晃副委員長。同じハチ公前で野党5党がそろい踏みした6月27日のシールズの街頭演説を振り返り、「あの時から、野党の共闘が本物になってきた。あの時はぎこちなかった握手も、最近は自然に手をつなげるようになってきた」と訴えると、「いいぞー」の声があがりました。
「安倍政権は、憲法を守ることを投げ捨てた。そんな政権は倒して、新しい政権をつくるしかない。そのために野党は選挙協力するしかないじゃありませんか」と力を込めた小池氏。日本共産党の「戦争法廃止の国民連合政府」提案を紹介すると、「野党は共闘」と「いいぞ」の声がかかりました。
小池氏が「シールズの皆さんが国会を取り巻いて『民主主義って何だ』『立憲主義って何だ』の声を上げた。この声に答えなければ政党なんて意味がないではありませんか。共産党も皆さんのおかげで脱皮したんです」と訴えると、聴衆は「ありがとう」の声で応えました。「21世紀の新しい市民革命を実現しよう」と呼びかけると、「おーっ」の声が返りました。
社民党の福島瑞穂副党首は「戦争法廃止、憲法違反は認めない。他の党と共に実現していきたい」と表明。民主党の小川敏夫参院議員は「民主党も野党も一緒になって日本の平和を守るために頑張る」と語り、福山哲郎参院議員は「何としても参院選挙に向けて野党が結集して、頑張ることを誓う」と語りました。
国民のため
維新の党の小野次郎参院議員は「憲法の範囲内で安全保障を考える勢力に力を貸してほしい」と表明。生活の党の玉城デニー衆院議員は「それぞれの党のニュアンスは多少違うが、皆さんの『野党は共闘』という熱いエールに応えるためには、丁寧に話し合いをして、いつか本当に心のそこから手をつないで、みなさんの前で堂々と宣言をしたい」と表明しました。
街宣後半に訴えた小池、福山、小野、玉城の4氏がステージ上で手を取り合うと、「野党は共闘」のコールにつつまれました。「民主も維新も頑張れ」「この際頑張れ」の声が上がりました。
「共闘」「共闘」のコールの中、降壇した各氏に、司会者が「野党の皆さんは、今国民が何を求めているか、何を感じているかを肌身で感じ取ってくれたと思う。国民のために歩んでくれると思う」とエールを送りました。