アメリカの債務デフォルト危機という、世界を震撼させる金融茶番劇を演じたアメリカ議会。

今回はギリギリで回避したが、また来年の2月に債務上限の期限が迫ってくる。

世界はうんざりしているが、万が一にでも起きてしまえば、世界恐慌が発生しかねない。

個人としては備えておくにこしたことはないだろう。

そのデフォルト対策に関して、36000人の読者を持つ
ハイクオリティーメルマガ
「ロシア政治経済ジャーナル」の北野幸伯先生
私のコメントを記事に掲載して頂いた。
ありがとうございました。

(ロシア政治経済ジャーナルより転載)
 
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         ロシア政治経済ジャーナル No.974

                         2013/10/21

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北野です。

アメリカのデフォルトは「ひとまず」回避されました。

しかし、問題は全然解決されていませんので、再燃する可能性
大です。

いまのうちに対策を知っておきましょう。

★アメリカがデフォルトした場合の対策を知っておこう


全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは

北野です。



(●読者さんがおもしろいドラマを教えてくれました。
詳細は【編集後記】で! )



皆さんご存知のように、アメリカのデフォルトはひとまず回避され
ました。



<オバマ米大統領「世界での信頼損ねた」 債務問題めぐり

朝日新聞デジタル 10月18日(金)9時52分配信

 【ワシントン=五十嵐大介】米政府が債務不履行(デフォルト)の
危機を土壇場で回避したことについて、オバマ米大統領は17日、
「これほどまでに世界における米国の信頼と地位を損ねたものは
ない」と語った。>




とはいえ、「ひとまず」という言葉がぴったりです。


アメリカの債務問題が、これからも繰り返し繰り返し世界に緊張を
与えることは間違いありません。

そして、いつか本当に「その日」が来ても、誰も驚きません。


この問題について読者の津田さんから、こんなメールが届いていま
す。

<初めてメール致します。

津田と申します。

返信は不要ですが、私のような疑問を持っていらっしゃる方々もい
らっしゃると思いますので、メルマガの中で教えて下さい。

アメリカのデフォルト回避のニュースが日本でも流れています。

それを見たり聞いたりするたびに不思議に思うのです。

過去に、何度か覇権国家が没落した事がありますね。

それでも、人類は存続しています。 

経済活動が完全にストップした事実はありません。

であれば、アメリカのデフォルト等の話を、さも世界の終わりのよ
うに話される事にどれだけの意味があるのでしょうか?

解決策や対策の取り方などを例示されるなどをなさらないと、単
なる脅しやビックリさせる事に喜びを見出す愉快犯の域を出ない
ようにさえ思えます。

「ホラ危ないぞ」としか言わないのは、日本の財務省レベルでは
ないですか?>



おっしゃるとおりです。

というわけで早速、私が非常に尊敬している金融の超プロ天野
統康先生にきいてみました。


▼アメリカがデフォルトした場合の対策


天野先生からのおたより原文は、「おたよりコーナー」をごらんく
ださい。


教えていただいた対策は、以下のとおりです。




<・株や投資信託のような市場に連動するリスク性資産を減らす。


・ドル資産の割合を減らす。円や他の通貨の割合を増やす。


・銀行が破綻する時に備えて1行につき1000万円までにしておく。
もしくは全額保証される個人口座や当座預金口座に移動させておく。


・年金や保険は、自らの加入している保険会社などの健全性や、加入商品
確認しておく。破綻したときにどのような影響を受けるかは、加入商品によって
全然違うため。


・金などのリスク時に強い商品の割合を増やしておく。


・ドルの混乱で、物流が一時的に止まるかもしれないので、
食料や水、ガソリン、現金を用意しておく。>



一応、少し説明も補足しておきましょう。



●株や投資信託のような市場に連動するリスク性資産を減らす。


アメリカがデフォルトすれば、株は大暴落することでしょう。

投資信託は、利益どころか大マイナスになることでしょう。

08〜09年の例をみてもわかりますね。



●ドル資産の割合を減らす。円や他の通貨の割合を増やす。


アメリカがデフォルトすれば、ドルは暴落するでしょう。

当然、円高になるでしょう。

08年のアメリカ発「100年に1度の危機」の時も、円高になりました。


●銀行が破綻する時に備えて1行につき1000万円までにしておく。
もしくは全額保証される個人口座や当座預金口座に移動させておく。


アメリカがデフォルトしたら、倒産する銀行も出てくることでしょう。

1行につき1000万円までは保証されるのですね。

てことは、口座が一つしかなく、そこに1億円預けておいた。

その銀行が倒産したら、9000万円失うことになります。


1億円あって、二つの銀行に5000万円ずつ預けておいた。

そして、一行倒産したら、5000万円プラス保証1000万円で6000万円
残ります。


3行に3300万円ずつ預けておいて、一行倒産した。

その場合、3300万円 + 3300万円 + 保証1000万円で 7600万
円残ります。

とにかく、複数の口座をもっておいた方がいいのですね。


「・・・・・・・いや、俺はそんなに金ないから一行で十分」という人。


倒産したら、しばらく業務がとまるので、金引き出せなくなる可能性
大です。

ですから、預金残高が1000万円以下の人も、複数の口座を持って
おきましょう。



●年金や保険は、自らの加入している保険会社などの健全性や、加入
商品を確認しておく。破綻したときにどのような影響を受けるかは、加入
商品によって全然違うため。



●金などのリスク時に強い商品の割合を増やしておく。

08年の危機のときもそうでしたが、有事になると金(ゴールド)があがり
ます。



●ドルの混乱で、物流が一時的に止まるかもしれないので、
食料や水、ガソリン、現金を用意しておく。

これも十分ありえますね。



というわけで天野先生、ありがとうございました!


さらに詳しく知りたい方は、先生のこちらの動画をごらんください。


09年5月 家計保全12/14  米国の崩壊の可能性 天野統康 
https://www.youtube.com/watch?v=7tQM8yh9N0A



そして、金融・裏のカラクリを知りたい方。

天野先生の本もメチャクチャおもしろいですよ!


●サヨナラ! 操作された「お金と民主主義」 
なるほど! 「マネーの構造」がよーく分かった

(詳細は→  http://tinyurl.com/byuvlfw )


さらに、天野先生のブロマガも、ぜひご一読ください。


ブロマガ 
「マネーと政治経済の原理からニュースを読む」

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<プーチン本はいろいろ出ているが、これが独特で面白い。>

(立花隆 「週刊文春」2012年7月12日号)

↓おたよりコーナーへ
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★天野さまからおたより


北野様

天野統康です。

私も旧ソ連の崩壊に似てきたと思っています。

政治不信と経済不調が重なっています。

一番重要なのは、国民が政府を味方だと思わなくなっていることです。

それどころか敵だとさえ認識し始めています。

これは致命的です。

このことについて2009年5月に私が行った講演会動画で述べてい
ます。

ご参考までに。

09年5月 家計保全12/14  米国の崩壊の可能性 天野統康 
https://www.youtube.com/watch?v=7tQM8yh9N0A


対策としては、上の動画でも述べていますが、
巨大な津波がきそうな時は、丘の上にのぼった方がいいということ
です。


現在の状況では、

・株や投資信託のような市場に連動するリスク性資産を減らす。

・ドル資産の割合を減らす。円や他の通貨の割合を増やす。

・銀行が破綻する時に備えて1行につき1000万円までにしておく。
もしくは全額保証される個人口座や当座預金口座に移動させておく。

・年金や保険は、自らの加入している保険会社などの健全性や、加
入商品を確認しておく。破綻したときにどのような影響を受けるかは、
加入商品によって全然違うため。

・金などのリスク時に強い商品の割合を増やしておく。

・ドルの混乱で、物流が一時的に止まるかもしれないので、
食料や水、ガソリン、現金を用意しておく。


などですかね。

万一、米国がデフォルトした場合の影響力はあまりにも広範すぎる
ので、どこまで危機が拡大していくのか、しないのかは、想像しにく
いものがあります。

このような時の基本は、リスクに強い商品の投資割合を増やすこと
です。

また一極集中を行わないで、分散投資を行うことです。

また家計を資産、負債、収入、支出に分けて、家計のバランスシート、
損益計算書を作ることです。

そうすれば、その方の家計に合わせた対策方法が出来るのでは無
いでしょうか。




↑●北野から

天野先生は、「金融の超プロ」ですから、ぜひチェックしてみて
ください。

先生の超高品質ブログも是非ご一読ください。


ブロマガ 
「マネーと政治経済の原理からニュースを読む」

http://ch.nicovideo.jp/amanomotoyasu 

(転載終了)

<リンク>ロシア政治経済ジャーナル


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