• このエントリーをはてなブックマークに追加
自由、平等、友愛の各権利の相互規制の状態が、誰もが支配されない状態である根拠
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

自由、平等、友愛の各権利の相互規制の状態が、誰もが支配されない状態である根拠

2014-07-26 01:10


    9308d0d22d3b980294128a7590399023242cc767

    fc189334344582b2e8c6ed27881eeadeafddd6f0



    ※この記事はこちらのテーマの続きです
    <リンク>天野統康のブログ 政治経済思想理論

    現在の操作される自由民主主義の構造を理解するには、
    経済とともに民主政治の基本原理を考える必要がある。
     

    前回までに



    .社会とは人間の欲求の実現の場であること



    2.
    多数が欲求を実現できる社会=幸福な社会



    3.
    人間の本能的な欲求は快を求め、不快を避けること



    4.
    快の選択肢が最大限保証されている社会
    =人権に基づく民主主義(近代民主主義)


    5.このために近代民主政治システムが世界を席巻している

    6.近代民主政治を構成する基本的な権利は、自由、平等、
    友愛、真理の4つ



    ここまでをお伝えした。

    今回は、何故、近代民主主義が自由、平等、友愛、
    真理の4つの権利を基本とする体制なのかについ
    ての考えを述べる。

    その理由は主に2つになる。

    ・君主制や封建制などの身分制を否定するために
    生み出された思想を根本にしている

    ・その思想を実現するための権利を作り社会制度化
    しているため

    まずは、思想から。

    近代民主主義の思想の根本をなしているのは、
    身分制度の否定である。

    「人間は生まれながらにして自由で平等である」
    という自然権の思想だ。

    その状態を一言で表すならば、
    「誰もが支配されない状態」
    ということ。

    「誰もが支配されない状態」を実現するには、
    自由、平等、友愛の3つの権利が相互規制のもとに
    統合していなくてはならない。

    それぞれがバラバラだったり、欠けたりすれば
    「誰もが支配されない状態」は成り立たない。

    その理由を表にすると以下のようになる。


    465218e4d4bd457ff84c7aeeab8e5e3c770b344b

    一般に認識されているように自由と平等は多くの場合
    対立する理念だが、友愛との相互規制のもとで統合
    されれば、「人の間では誰もが支配されない状況」を
    保証する理念となる。

    自由と友愛の箇所で、「人が人を支配する自由が発生する」
    とあるが、友愛の観点から、人を支配する自由が
    肯定されるのだろうか?と思う方もいるだろう。

    しかし、歴史的に封建制のような人が人を支配する
    制度で発達した思想は、思いやりの友愛の観点から
    肯定されることが一般的であった。

    農民や商人は政治に疎く、訓練も受けていないので、
    選民たる貴族や君主が臣民のために統治してあげよう
    という友愛の観点からの支配の肯定である。

    臣民のための慈悲深く賢明な統治者という考え方だ。

    そのような支配思想を近代民主主義は打ち破らなければ
    ならなかった。

    そのために、自由と友愛だけでなく、平等が必要だった。

    近代民主主義は、誰もが支配されない社会の実現を
    根本規範に掲げており、それが目標となるので、
    自由、平等、友愛の理念が必ず発生するのである。


    9d8f7faca7f253df7a8b43a238cbe6839ac9c847



    9adca54602c991729882a8b9ff75a3ee99f3a9a4

    次に制度面について。


    王や貴族に支配されないようにするには市民が政治
    権力を握らければならない。

    一方、支配されない状態を目指して革命に成功し
    市民が権力を握っても、クロムウェルやナポレオン
    のように新たな独裁者が誕生してしまう。

    人が人に支配される状態の再現である。

    それを防ぐには、選挙という制度を取り入れて、
    市民が直接政治の代表を選ぶようにするしかない。

    そこで、選挙制度に基づく民主政治が作られた。

    選挙制度は、社会の根本規範である
    「誰もが支配されない状態」としての
    自由、平等、友愛の諸権利にもとづいて
    作られた。

    政権を批判する自由など

    一人一票の平等など

    国民主権など(友愛の同胞意識)


    この選挙システムが形成されると必然的に
    発生するのが、選挙で代表を選ぶ際に市民の
    判断基準のために必要となる情報である。

    ここでもう一つの民主の権利である「真理」が
    必ず発生する。


    次回は真理についての考えを述べる。



    ====================


    【募集】
     メールマガジン『マネーと政治経済の原理からニュースを読む』では
    皆様からの相談や要望を募集しています。
    どんな些細なことでも結構です。
    メルマガ上で天野統康がお答えいたします。
    家計や政治経済、金融商品の問題で質問したい方は下記からメールをお送りください。

     応募はこちらから。http://ch.nicovideo.jp/letter/ch2526055



    ◆セミナー情報


    <リンク>7月27日 大阪討論Barシチズン 天野統康講演会 「私的通貨から公的通貨へ」~私的通貨が与えている私たちの生活への弊害と克服方法~

    d9e8b9e42b5872010aec2ffaea50a26b7a175324


    お金と政治と経済ってどれも難しい。
    日々のニュースを見ても何故そうなるのかがよくわからない。
    その原因や背景を理解できるようになりたい!

    そのようにお考えの方は是非、下記のリンク先の無料セブン
    ステップメールにご登録ください。


    豊富な資料図解付きで、誰にでも分かりやすく、複雑怪奇に
    見える現在の、お金、政治、経済、生活の仕組みの秘密を
    お伝えします。


    毎日1回。合計7回に渡って貴方のメールボックスに送信されます。
    0790efa4150ce5f3c463dcb82f6e28d977ef5588
    <リンク> 簡単に分かる!お金と社会と生活の仕組みの秘密 無料セブンステップメール


    6a4fb4f508be96aab7e7c528bb4c42f4f47b1ba9



    【成甲書房からの内容紹介】

    そうだったのか!マネーと民主主義、すっきり分かる!お金の秘密、世の中のカラクリ。
    とっても重要なのに、あなたはなぜか知らされていません!
    マネーがどのように生まれ、どのように無くなるのか、どのような性質を
    持っているのかを理解していますか?
    複雑怪奇に見える金融システムがひと目でわかる図解解説版。
    こんなに簡単に読める金融の本は今まで見たことがない!。
    本書ではどのようにしてマネーと民主主義が生まれたのか、
    社会派ファイナンシャルプランナーの天野氏が、マネーの支配者によって
    民主主義と経済が操作され、利用されてきたのか、
    さらにはその克服方法までを分かりやすく記述していきます。

    ==================

    アマゾン・ランキング「一般・投資読み物」部門 第1位
    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。