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(DIAMOND onlinより以下転載)

「香港デモの黒幕は、米国である!」
ロシアで流れる「米国陰謀論」の信憑性
北野幸伯 国際関係アナリスト

 「香港のデモは米国の陰謀」。
日本人には信じがたい話だが、ロシアでは、これが「定説」だ。
単なる独裁国家のウソなのか、
それとも多少なりともウォッチする価値のある説なのか?――。
独裁国家であるロシアや中国のみならず、
実は欧米も「大ウソプロパガンダ」を繰り広げている。
つまり、自分たちに都合のいい情報を流しているのだが、
一方で敵のダークサイドはバンバン報道することが奨励されている。
ここに着目すれば、意外な「真実」が見えてくることもある。

<リンク>ロシアから見た正義

(転載終了)

ロシア政治経済ジャーナルを執筆されている北野氏の上記の論文では、

ある一つの情報源に頼ることの危険性を伝えてくれている。

モスクワ在住の北野氏のメルマガは米英系の情報網の下で
生活を余儀なくされている日本人に、
クレムリン情報を伝えてくれる大変貴重な情報源である。

登録はこちらから→ロシア政治経済ジャーナル


情報源を複数にしておくことはメディアリテラシーの基本だ。


一方で、日本が所属している自由民主主義社会においては
もう一つ意識しておかなければならないことがある。

それは、日本が属する自由民主主義は
情報源の対立を意図的に演出してきたということ。

つまり体制派も反体制派も共に権力者は操作してきた
ということである。

ロスチャイルドら国際銀行財閥・金融軍事権力は、
一貫した方法を用いて社会から自らの存在と
操作方法を無意識化させてきた。

それは私の造語であるが
「弁証法的無意識化」
とでも呼ぶべきものである。

上記の言葉は弁証法的唯物論のようなマルクス主義の
用語からひねった命名であるが、
弁証法を用いて、自らの存在や権力を社会から
無意識化させてしまうことを述べている。

弁証法とは、ある理論(正)があり、その理論に対する
反論(反)が起こり、矛盾を克服していくことで、
より矛盾の少ない優れた理論(合)に発展していく、
という考え方だ。

民主政治や科学の基本原理であり、それが真っ当に
運用されるならば結構この上ないものだ。

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しかし、この弁証法も悪用することで、社会を操作する
道具になってしまう。


例えば、Aが権力を持ち、特殊なツールを持って社会を
操作しているとする。


そのAの存在と特殊なツールを人々の意識から無くす
ことなどできるのだろうか?


そのような社会的マジックは弁証法を悪用すれば可能となる。

Aの存在と社会操作のツールから人々の目を逸らせばよい。

そうするには、Aではなく別の者が権力者であるように演出し、
社会操作のツールも別のものが重要であることように意識化
させることだ。


自らを無意識化させ、別のものを意識化させる。

それを可能にさせるのが、体制派と反体制派の理論に共に
影響を与え、その理論の枠内では自らの存在と権力を論じ
させないようにすることである。


実際に国際金融軍事権力は歴史を通じて上記のことを行ってきた。

資本主義対社会主義
ケインズ主義対古典主義
民主党対共和党
最近では、新自由主義対社会民主主義

しかしこの枠組みの中には国際金融軍事権力の存在と
社会操作ツールである通貨発行権の問題がスッポリと抜けている。



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そうすると不思議なことに、権力者と操作方法の存在が
社会的に消えてしまう。


そこに存在しているにも関わらず、人々の意識からなくなってしまう。

これが開かれた社会である自由民主主義体制において、
社会を操作する基本となる。

経済学、政治学、法学、歴史学、哲学、倫理学、社会学などの
アカデミズムを総動員してこの無意識化と意識化の操作は
行われてきた。

それを歴史的に段階を踏んで行ってきた。

与えられた課題を学べば学ぶほど深く洗脳されていくシステムだ。


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これは偶然に起こったことではなく、明らかに総合的な戦略に
基づいたものだ。

欧米の学問を取り入れた明治から「弁証法的無意識化」の
催眠術を日本は深くかけられてきた。

そこから早急に脱却しなければならない。

だからといって江戸時代に戻る必要もない。

この催眠術は人々の善意と欲望をエネルギーとしている。

立憲民主主義と資本主義経済である。

催眠術にかかるには、かかる側がそのかかった状態を
素晴らしいと思わなければならない。

催眠術はかかる側が積極的でないとかかりにくい。

つまり催眠術にかかる方の自発性を換気してきたために、
強力な催眠をかけることができたとも言える。

立憲民主主義も資本主義経済も優れた政治経済システムであり、
これ以上のものは現在の社会では見出すことはできない。

それならば、解決の方法は二つになる。

・催眠術師を無くすこと
・催眠の魔術を理解し、かからない様に意識化すること


上記の以外に日本にはもう一つ、重要な問題がある。

それが全国に点在している米軍基地というむき出しの
暴力装置だ。

これは催眠と深く絡んだ問題であるが、別の性質の問題でもある。

金融によるマインドコントロールと、軍事による占領体制。

この二つの問題を日本は克服しなければならない。

経済1流、政治3流でよい、などと言っていられない状態だ。

政治は1流でなければならないのである。


資本主義と社会主義の対立が仕組まれたものだったこと
については以下の記事を参考

→<リンク>資本主義vs社会主義の演出で通貨発行権の無意識化を作り出したウォール街とロンドンシティー