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(勝利を喜ぶフランスの国民戦線のルペン党首)



今週はフランスとベネズエラの選挙が行われた。

その結果は、通貨発行権を独占する国際銀行権力の立場から
見た場合、対照的な結果となった。

国際銀行権力の本拠地であるフランスでは、
反ユーロ、反EUを掲げるフランスの国民戦線が
歴史的な勝利を実現した。

<リンク>仏州議会選挙 マリーヌ・ルペン氏の「国民戦線」がトップ スプートニク

フランス国民戦線は、超国家機関である欧州中央銀行と民間銀行による
通貨発行権の独占に反対し、銀行の国営化を掲げている。

また現在の多国籍企業が主導するグローバル化に明確に
反対を唱えている反国際銀行権力の政党である。

西側のマスコミには極右と報道される国民戦線だが、
人権と民主主義の歴史が根付いているフランスで
支持されるのには理由がある。

左派も右派も述べてこなかった反ユーロ、反EUを唱え国民主権の
重要性を唱えているためである。

そこに今回の難民の大量流入とテロ騒動が起こったために、
国民戦線は大勝をしたわけだ。

2017年のフランス大統領選挙では、国民戦線のルペン党首が最有力候補になっている。

金融帝国であるユーロとEUを推進してきた国際銀行権力の本拠地であったフランスで
民主主義の基で反対勢力が与党になる可能性が生まれたのは画期的な状況である。


他方で、故チャベス大統領以来、反国際銀行権力の中心国であったベネズエラの
選挙結果は、親米で市場経済を重視する野党が3分の2を占める大勝だった。

<リンク>ベネズエラ、野党勝利 「反米」故チャベス路線転換か 朝日新聞

最近の原油価格の下落が、政権の財政運営や、GDPの減少を招いた。

その結果、十数年ぶりに野党が勝利したわけである。

国際銀行権力の本拠地のフランスで支配体制が揺らぎ、
反対勢力の中心地のベネズエラで揺り戻した形である。

現在の社会は民主主義で決めていくしかない。

それ以外に政治の正当性は確保できないのである。

そして、民主主義は、常に市民の意識に左右される。

国際銀行権力の支配体制を容認するのも、打破するのも
選挙結果によるしかない。

今回の両選挙を見てわかるのは、この戦いは長期戦になるということだ。

一時的に反国際銀行権力の側が政権を握っても、揺り返しが容易に起こり、
また、その逆に国際銀行権力の本拠地においても反対勢力が勝つこともあるということだ。

また長期戦ということは、市民の側にも理論と、組織的な展開が必要とされている。

マネー権力と民主主義の関係は、一時的な感情でどうにかなる問題ではないのである。