雑談が苦手だと感じている人の中には、こう感じている人がいるかと思います。
「私は”空気を読む”のが苦手…」
例えば、
・雑談で盛り上がっている場をさらに盛り上げようと一言発したら、途端にしーんとなってしまった…
・活発に議論が交わされている会議で、一言言ったらその場が急に白けてしまった…
・合コンやパーティーでウケると思って言ったエピソードがスベって、相手にぽかんとされてしまった…
そして、その後に「空気読めよ」と誰かに咎められたり、直接そう言われなくても冷ややかな視線を浴びたりしたことはないでしょうか。
空気が読めない人にとって、空気を読むことはとても難しいことだと思います。
「気」という漢字がつく言葉は、「天気」、「短気」、「気功」など、目に見えないもの。
その見えない空気を読めというのだから、空気が読めない人からしたら訳がわからないかもしれません。
でも、じつは「空気を読む」にはとても簡単な法則があるのです。
空気が読める人は、それを知っているからあっさりと空気を読むことができるのです。
さて、空気を簡単に読む法則とは何でしょう?
まず、空気を読めずに悩んでいる人たちは、「空気を読む」ということを、こんな風に勘違いしてはいないでしょうか?
「複数の人々が会話をしていて、彼らの発言や態度から、その場に発生した『気』のようなものを感じ取ること」
ここに大きな誤解があります。
たしかに、場の空気は目に見えないものです。
でもそれは複数の人から生まれるのではなく、発生源は一人、多くても二人です。
コミュニケーションの場において、空気の発生源となるのは、
・その場で一番、立場が上の人
もしくは、
・その場で一番、発言力がある人
そして、空気が読める人とは、「空気の発生源である人が好む発言をできる人」です。
その場にいる大多数の人が好む発言をする人でも、一般的におもしろい発言をする人でもありません。
例えば、あなたが会社の会議に出席している時のことを思い浮かべてください。
その会議の空気を作り出しているのは、肩書が一番立派な、立場が上の上司ですよね?
もしくは、その上司の近くにいる一番発言力がある人ですよね?
その場でウケるのはけっして世間で流行っているギャグや冗談ではなく、その上司や発言力のある人が好むネタですよね?
(悔しいけれど)いつも空気を読むのが上手いと言われている人は、その上司や、発言力のある人が気に入るツボをついた発言をしていますよね?(きっとその人は普段から、上司や発言力のある人の嗜好を知っているわけです)。
また、逆に言えば、ほぼ全員が「何を言っているんだ?」と思うような突飛な発言でも、上司、もしくは発言力のある人が好むものであれば、それは空気を読める発言となるわけです。
明日から使える雑談術①、「空気を読む」ということは、場の空気を読み取るのではなく、場の空気を作り出している人を見つけることがスタートであることを覚えておいてください。他の雑談術、それぞれのシチュエーションで誰が空気の発生源であるか、その後、どう雑談をしていけばいいかは『雑談の心得。〜気まずーーい空気を一瞬にしてとかす40のテクニック〜』を参照してください。