りゃんさん のコメント
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東京新聞社説:「米騒動と新聞の役割」、 2018 年 8 月 12 日
明治百五十年の今年は「米騒動」から百年の節目でもあります。富山県で始まり、内閣を退陣に追い込んだ大衆運動に、新聞が果たした役割を考えます。
一九一八(大正七)年七月のことでした。富山県の魚津や滑川など日本海沿岸の漁村に住む女性たちが、米穀商などに押しかけ、コメの船積みをやめ、安く売るよう求めて、声を上げました。
米価は、日本軍のシベリア出兵を見越した米穀商の投機的買い占めや売り惜しみで急騰、男性たちが出稼ぎで向かった北洋は不漁で残された女性たちは生活難に陥っていました。「女一揆」と呼ばれた米騒動の始まりです。
◆地元紙の記事を機に
この動きをまず報じたのは地元紙の「高岡新報」でした。続いて大阪朝日、大阪毎日両新聞が伝えて、全国に発信されたのです。
新聞報道とともに騒ぎは西日本中心に全国三百六十八
「こんなに新聞はがんばっているのに、なんで世論は踊らないんだ」。
今回の東京新聞社説からは東京新聞の歯ぎしりが聞こえてきそうで、まことに興味深い。
感情的になっている相手に、新聞などいまどき高齢者以外読んでないんだよというのも無粋なので、そのことはいわないにしても、それでもこの社説にはひとつ言っておかなければならないことがある。
米騒動から十年もたっていない大正十五年、関東大震災がおきた。そのとき新聞は「雨と火と朝鮮人との三方攻め」「鮮人と主義者が掠奪強姦をなす」「富士山爆発」「伊豆諸島海中に没す」といった記事をのせて、庶民をあおりにあおったのである。
なかでも朝鮮人についてのデマ報道は結果から考えても深刻だったが、それを鎮めたのは、ほかでもない政府であった。すなわち内務省は9月3日、「朝鮮人の妄動に関する風説は虚伝にわたること極めて多く、非常の災害により人心昂奮の際、かくのごとき虚説の伝播はいたずらに社会不安を増大するものなるをもって、朝鮮人に関する記事は特に慎重に御考慮の上、一切掲載せざるよう御配慮」されたしという内容の「警告書」を各新聞社に送付し、さらに5日には朝鮮人問題についての報道そのものを禁止したのである。
時代がかわって、新聞のあおりにのる国民は減った。
国民は、たしかにある程度は当時よりも賢くなったのだ(一部の国民を除くw)。
それにしても、東京新聞の今回の社説にこちらの点についての反省が皆無なのは深刻だ。もうすぐ関東大震災の日でもあるし、東京新聞は、安倍政権よりも自分自身と向き合ってはどうだろうか。
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