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フレデイ タンさん のコメント

コーランの日本語訳を私は読んだことがある。私は固より宗教には関心がないが、読んでみたのは、仕事上、付き合いを余儀なくされる回教徒の内面をある程度でもいいから理解する為だった。岡崎氏の「汚い」という受け止めは無かった。むしろ、人種や民族を超越するところが多く現れ、面白く好感が持たれた。

パキスタン、マレーシア、インドネシアで回教徒の子供たちがコーランを暗唱している情景を映像で見ることがあるが、そのコーランはクラシックなアラビア語らしい。日本で源氏物語を素で読み理解する人は稀でしょう。コーランのアラビア語は上記の子供たちにとって我々に対する源氏物語以上に難解ではなかろうか。その意味でも、回教徒の子供たちの暗唱努力はいじらしい。

日本のお坊さんもお経を唱える。お経の文を見ると漢字ばかり。お坊さんに尋ねたことはないが、ちゃんと意味が分かっているのだろうか。中世のヨーロッパでは協会の牧師はラテン語で説教した。信者はラテン語を理解できなかったらしい。モスク、寺はそれぞれクラシックアラビア語とクラシック漢語で今も唱えられる。最近のキリスト教会はその国の国語で説教が行われる。その為か、キリスト教は今も旺盛だ。先日もトランプが聖書を振りかざし、黒人暴動に対処していた。十字架の戦闘性に違和感を持たざるを得ない。

最後の二つ。

回教徒に言わせると、コーランは翻訳禁止と言う。異教徒言語への翻訳は黙認なんでしょうね。もう一つ、コーランへの冒涜は絶対に許されないと言う。岡崎氏はそういうことをご存じだったんだろうか。

No.3
52ヶ月前
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 私は1999年イランに大使として赴任した。出来るだけ早く現地の社会に溶け込みたいと思う。しかし、イランはイスラム教指導体制である。そう簡単に社会に入れない。そういう時に、イランの経済人から自宅に呼ばれた。喜んで出かけた。行くとパーティの真っ盛りである。楽団がタンゴやワルツの曲を演奏している。人々は踊っている。イランの美女もいる。私はそれまでに二回ソ連に勤務した。ソ連では KGB が大使館員に色仕掛けで迫るケースが多々ある。昔、駐ソ英国大使と、駐ソ・仏大使夫妻が美人局にはまり脅かされている。私はテヘランでのその場の雰囲気に異常を感じた。生バンドで音楽を流せば当然外に聞こえる。イランでは革命防衛隊が、イラン人が西側文化にかぶれないか目を光らせている。主人に「近所の人は文句を言わないか」と聞くと、事前に金銭をあげてあるから大丈夫だという。異常だ。人々がダンスに興ずる間、しばらくして私は退席した。
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。