changeさん のコメント
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ホセ・オルテガ・イ・ガセット( 1883 年 - 1955 年)は、スペインの哲学者。代表先に『大衆の反逆』。佐伯啓思著『近代の虚妄 : 現代文明論序説』からの引用。 一切の歴史的経験や自らの経験を超えた偉大なものから学ぶという精神を失った人々は、もはや自分自身でものを考えるすべも持たない。 ところが高度な民主主義の政治は、こうした人々を政治の主役にしようとする。 かくて、実際には、ほとんど気分に左右され、社会の大勢に同調するだけの凡庸な人々が、その凡庸さをひとつの権利として、あるいは、政治的意見として主張するのである。 {今日の大衆は、彼等が喫茶店から得た結論を実社会に強制し、それを法の力を与える権利を持っていると信じているのである}と彼はいう。「法とは本来、過去の経験から積み上げられるものであり、法の中に暗示された経験は、間違いなく、喫茶店でのでまかせな政治主張よりは深いものを持っているであろう
民主主義の根本は、社会階級の区分でなく精神階級の区分で顧みる必要性を指摘している。
「生の体制の中枢においては、古い道徳を重んじるべきだという。」残念ながら、機械文明技術の進展に伴い古い道徳が廃れ顧みられなくなっている。鈴木大拙なども嘆いていた。
また、高貴の人は奉仕の生活を生きる選ばれたものであり、権利でなく義務によって判断され、努力する人・卓越した人としている。
大衆社会から脱出するためには貴族主義の要素が不可欠だといっている。
オルテガの思想における「リベラリズム」は、
多数派が総数を認め、その声に注意深く耳を傾ける寛容性が不可欠である。人間は全能者ではなく欠陥だらけの不完全性を熟知し、個人の理性を超える古い道徳に基ずく伝統や良識を座標軸とする保守思想ではないか。
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