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菊地成孔さん のコメント

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菊地成孔
>>19

 フロイドの存命中にまだジャズは生まれてなかったので、フロイドが不感症に悩んだのは、シェーンベルグ等々の、当時の現代音楽です。また、モーツァルトの素朴でポップなメロディーに、なんで自分が移入(楽しむ)のか、の理由を、フロイドは結局わからずにいました。僕はこの一点にかなりの工学を賭けています。

 ご指摘の「跨ぐ」ことは、僕が紹介する音楽に、ポップスとジャズの中間地点みたいな曲も多々ある、ということではないでしょうか。ジャズはもともと純然たるポップスでしたし、日記にある通り、僕は「スタジオミュージシャンのサックスが間奏に入るのが青春」という世代で、そこには烙印されています。然るにジャズドミュニスターズですら、サックスの間奏や後奏が入るわけです笑。ダークエレクトロに近かった2期スパンクスでも、結構な割合でサックスを吹いています。ファイナル図ではほとんど吹いてないです。こちらは跨ぐ感じではないですよね。

 僕が「跨いで」聞こえるのは、「間隙を突く」のが好きだからじゃないかなと思います。ロング、ミドル、ショートを問わず、スパンには必ず降着や硬化が生じ、いわゆる間隙が群発するので、そこに打ち込もう。と体質がなっているんだと思います。経絡理論で言うところの、ツボに針を刺す。と言うやつですね。これを「ニッチ」と呼ぶ人もいますが、あんまり好きな言葉ではないですね笑。間隙をついて、解法を共有するのは、会話の中でも使えます。その時に「お、お前、ニッチだな」とは言わないと思いますので笑。


 

 

 

 
No.22
45ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
 今、坪口のトリオが演奏を始めたところだ。僕はピットインの控え室にいる。さっきまで、藤井さんと坪口と菊地雅章くんと三人で旧交を温めていた。菊地(雅)くんと藤井さんは喫煙者なので、控え室がモクモクである。一昨日のオーチャードホールが実は今年最初のライブだったので、今日が2回目になる。開口一番、藤井さんは「猛烈に久しぶりだねえ」と笑った。「藤井さん良く生きてましたね笑」「オレも菊地がどうしてるかなあと思ってたよ」「ポンタさんがねえ」「あいつ、オレより一つ上なんだけだから」「まあもう」「誰が死んだっておかしくないよな笑」「そうですね笑」「オレ、ずっとスティックも握ってなかったから、、、、、叩けないよダッハハハハハ」「オレもそうですよ笑」「え。菊地、またタバコ始めたの?」「はい笑」「一本、、、」    藤井さんが手を伸ばしたので、箱から一本だけ飛び出させて渡し、藤井さんが咥えるタイミングで150円
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