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りゃんさん のコメント

孫崎さんのこの記事を読んだとき、クリミア・タタール人のことを思い出してとっさにコメントしたのだが、その直後に昼食を食べた喫茶店で見た産経新聞の一面は、署名のはいったレポートが紙面の半分弱を占めていた。

「露、終わらぬ民族弾圧」
「スターリン時代、40万人強制移住」
「クリミア・タタール人受難」
「ウイグルと酷似」
といった見出しが躍る。

個人的に、なにか不思議な符合を感じたが、しかし、9日はソ連の対独戦勝記念日であり、産経はそれにぶつけた、そしてもしかしたら孫崎さんも?と考えれば、不思議でもなんでもない。

レポートの内容の大半は知っていたし同意見だ。じつは、以前にこの孫崎ブログでクリミア・タタール人のことは書いたことがある。たぶん北方領土関連の記事へのコメントとしてだ。

本日の産経新聞記事はわたしの書くものよりも簡潔かつ明確であり、別に賛成はせずとも、ひとつの見方考え方として、(よく知らなかったのなら)一度は読んでおくとよいようなものだ。

これはたぶん当たっている想像だが、ソ連が崩壊したとき、クリミア事情にくわしい欧米の国々あるいはDSは、当然ウクライナに商売のにおいを感じ、情報の必要を感じ、それゆえはやくもウズベキスタンに「米英独仏等全て大使がきて仕事してますよ」というわけだ。それに比べれば、小和田氏はずいぶんボンヤリしていると感じるが、実はその路線でも孫崎さんのような人を得れば、あとになって結局かの国に感謝されるような仕事になるのだろうし、日本の持ち味なのかもしれない。

ただ、これだけは言っておかなければならないが、要するに、スターリン時代のソ連で、極東の朝鮮系住民(この件はしばらく前に孫崎さんが書いていた)だけでなく、クリミアに住んでいたクリミア・タタール人も、そして日本人捕虜も中央アジアに強制移送・移住させられたのだ。もしも日露戦争に日本が敗れていたなら、たぶん半島の住民は百万千万単位で虐殺されのこりは中央アジアに移送され、いまの半島はクリミアのようにロシア系住民の多い地域になっていたにちがいないとわたしはおもっている。それはそれで、今になってみれば、面倒が少なかったのかもしれない。

要するに、スターリンは大弾圧・虐殺をおこなったのであり、シベリア抑留や北方領土問題もそれらと関連するものとしてみるべきなのであり、しかもプーチンのロシアは、それを反省していないのだ。

反米ならなんでもありなヒトビトは、こうした点を見ることもなく、ウクライナ問題でも、DSがー、米国がーと叫び、それに理由がないとはわたしもおもわないが、一方で、ロシア側にもちゃんとそうなってしまう理由があるということ、つまり、米国が悪いと百万回くりかえしても、中国(この場合はロシア)がいいことにはならないというのは、このように、ちゃんと具体的な理由があって言っているのだ。
No.17
43ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
 1993年5月、私は初代大使としてUzbekistanに赴任した。  赴任の前、当時の次官、小和田恒氏が昼食をご馳走してくれた。様々な話題があったと思うが、赴任にあたっての心づもりを述べられた。 「政治的にウズベキスタンが世界の関心を呼ぶことはないだろう。日本の経済界が進出することもないだろう。ウズベキスタンはシルクロードの中心で文化が栄えた所だ。文化面で頑張って、将来につなぐ気持ちで仕事をしたらどうか」  信任状を手交するのにカリモフ大統領と会った。カリモフ大統領は次のように述べた。 「日本は大使を送るのにずいぶんゆっくりしてますね。米英独仏等全て大使がきて仕事してますよ。貴方にすることがありますかね」。  小和田次官は「文化面で頑張ってみたら」と言われたが、単なる言葉だけでなく、即、援護射撃をしてくれた。私が赴任して最初の客は画家・平山郁夫氏等の一行の訪問である。外務省ははウズベキスタンに文化
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。