記事へ戻る りゃんさん のコメント りゃん 前々回の記事へのコメントで書いたことのくりかえしになるが、孫崎さんは米国の戦略家の議論にほぼ依拠している。しかし、米国の戦略家は米国の戦略のために議論しているのである。どこを敵とすべきか、無駄な争いや戦争をしなくてすむにはどう考えたらいいかなど。なにか真理の探究のために議論しているのではない。 そしてその議論にはわたしからみて二つの特徴がある。 1,米国がどうすべきかという議論なので、うまくいかなければ「米国の失敗」となり、「ロシアの失敗」という観点がないこと。 2,プレーヤーが大国のみなので(これはこれでたとえば化学で「理想気体」を考えるのと同じである意味では有用)小国からの観点がないこと。 しかし、今回のロシアの侵略を客観的に考えるには、1,ロシアの失敗はないのか 2,小国はなぜNATOに加盟したがるのか という視点が不可欠ではないだろうか。これがないと、なにもかも米国の(DSの、軍産複合体の・・・)陰謀という考えの泥濘におちこむことになり、一般の理解は得られないだろう。そういう意味で、孫崎さんは理論構築の点で破綻しているとおもう。 反米マニアなヒトビトには受けがよさそうではあるが。 No.12 31ヶ月前 Post このコメントは以下の記事についています ドイツはウクライナへの戦車販売を承認し、圧力に屈する:米、仏、蘭等、Uに対し重い兵器をす... 孫崎享のつぶやき 元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。 » このブロマガへ
りゃん 前々回の記事へのコメントで書いたことのくりかえしになるが、孫崎さんは米国の戦略家の議論にほぼ依拠している。しかし、米国の戦略家は米国の戦略のために議論しているのである。どこを敵とすべきか、無駄な争いや戦争をしなくてすむにはどう考えたらいいかなど。なにか真理の探究のために議論しているのではない。 そしてその議論にはわたしからみて二つの特徴がある。 1,米国がどうすべきかという議論なので、うまくいかなければ「米国の失敗」となり、「ロシアの失敗」という観点がないこと。 2,プレーヤーが大国のみなので(これはこれでたとえば化学で「理想気体」を考えるのと同じである意味では有用)小国からの観点がないこと。 しかし、今回のロシアの侵略を客観的に考えるには、1,ロシアの失敗はないのか 2,小国はなぜNATOに加盟したがるのか という視点が不可欠ではないだろうか。これがないと、なにもかも米国の(DSの、軍産複合体の・・・)陰謀という考えの泥濘におちこむことになり、一般の理解は得られないだろう。そういう意味で、孫崎さんは理論構築の点で破綻しているとおもう。 反米マニアなヒトビトには受けがよさそうではあるが。 No.12 31ヶ月前 Post このコメントは以下の記事についています ドイツはウクライナへの戦車販売を承認し、圧力に屈する:米、仏、蘭等、Uに対し重い兵器をす... 孫崎享のつぶやき 元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。 » このブロマガへ
そしてその議論にはわたしからみて二つの特徴がある。
1,米国がどうすべきかという議論なので、うまくいかなければ「米国の失敗」となり、「ロシアの失敗」という観点がないこと。
2,プレーヤーが大国のみなので(これはこれでたとえば化学で「理想気体」を考えるのと同じである意味では有用)小国からの観点がないこと。
しかし、今回のロシアの侵略を客観的に考えるには、1,ロシアの失敗はないのか 2,小国はなぜNATOに加盟したがるのか という視点が不可欠ではないだろうか。これがないと、なにもかも米国の(DSの、軍産複合体の・・・)陰謀という考えの泥濘におちこむことになり、一般の理解は得られないだろう。そういう意味で、孫崎さんは理論構築の点で破綻しているとおもう。
反米マニアなヒトビトには受けがよさそうではあるが。
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