• このエントリーをはてなブックマークに追加

りゃんさん のコメント

国際社会ねえ。まあ次のような話は、わたしよりもはるかに同時代的にあなたのほうが経験しているはずです。でも猫に小判でしょうけど、書いておきますね。

朝鮮戦争で中共は米国と直接戦争しています。米国は中心でしたが、国連軍の一角なので、つまり、中共は国連、国際社会と戦争したわけですね。
中共の友人は少なく、中華民国のほうが国連で中国を代表していました。

その後中共はソ連とも対立し、実際に中ソ間での核戦争の一歩手前までいきました。文革をおこして多数の人民を殺したり、南モンゴルやチベット・ウイグルへの侵略もすでにはじまっており、まあ、国際社会がつきあいたくなるようなまともな国ではありませんね。

にっちもさっちもいかなくなった中共は米国に接近します。そして、ニクソン訪中と上海コミュニケがあり、それが「ひとつの中国」問題のはじまりです。このとき「ひとつの中国」問題を厳密に決着つけなかったからこそ、以下に示すように、中共は発展できたんですよ。

ニクソン訪中の少し前に国連代表の座が中華民国から中共にかわります。米国は表向きそれに反対でしたが、裏でその流れをつくっていたことは明らかです。米国が中共を国際社会に復帰させました。

その後も、中共は中越戦争(1979年が有名ですがその後も何度もおこしています)でベトナム侵略するような基地外国家でした。

ところが2001年中共はWTO加盟します。これを契機に国際社会で経済的にも強い存在感をもつに至ったのですが、この流れをつくったのも、もちろん米国です。

中共が南シナ海に勝手に軍事基地をつくりはじめたときも、(ちなみに上海コミュニケには中共がアジア太平洋地域で覇権を求めないことも内容にあるんですけどね)米国はほとんど黙っていました。

中共をずっと米国は助けてきたし、そういう環境の中で中共の国際社会での地位が固まってきたんですよ。つまりごくごく簡単にいえば、国際社会とは長い間米国のことであり、それがかわってきたと世界の人々が思い始めたのは、この十数年にすぎません。でも、本当に国際社会の意味がかわったかどうかまだわからないし、仮に今後かわるとしても、中共の思い通りに世界がなるという感じはわたしはしませんけどね。そのへんを知るには、日米戦争を学ぶのが手っ取り早いのですが、勉強を軽蔑しているあなたには、無理な話でしたね。

そして米国は両岸関係の平和的解決をいま現在も公式に求めています。中共が台湾侵略したときに軍事介入するとは言っていません(しないとも言っていませんが)。

戦争を志向しているのは中共のほうであり、中共から戦争をしかけない限り、戦争はおきません。

核戦争にはなりませんが、もしなったら、もちろん米国が勝ちます。もっている核弾頭数が一桁違いますよ。
No.38
27ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。