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フレデイ タンさん のコメント

戦前の日本人は中国人を「チャンコロ」と呼び、蔑視しました。これは米国の白人が黒人を「ニガー」と呼ぶのと似てますが、前者は中国人を劣等民族として位置づけ戦意高揚を図った当時の軍政の意向に従うもので、後者の「ニガー」は実は米国のカースト制度から生じる不可触賤民を表わす呼称だと米国のジャーナリストと社会学者は結論してます。

最近では、戦後民主主義の教育が功を奏して「チャンコロ」という呼称は死語となっています。ところが、尖閣諸島の国有化とほぼ同じ時期に「嫌中」が言論空間を席巻し始めて今日に至ってます。

この現象はお隣の国の尊厳をひどく傷つけるものです。ところが、それにお構いなく日本の主要メデイアまでがお隣の国の問題を針小棒大に報じて日本人の嫌中心理を煽るのは一体どうしてか?日本人は米国に負けて野蛮を放棄したのだから嫌中心理の煽りは厳に慎むべきだと私は思っているんです。

因みに、ソ連に負けたナチスはユダヤ人を不可触賤民と位置づけ厳しいカースト制度を実施しましたが、戦後、キッパリとその制度を廃止しました。ベルリンなんかいたるところにユダヤ人の墓が置かれていてユダヤ・カーストの復活を戒めようと現代ドイツは頑張っているということです。

戦前、中国人をチャンコロと蔑視した時代を持った日本です。「嫌中」はやはりそういう時代を持った日本だからこそ、厳に戒めなくてはならないのに日本政府も主要マスコミも寛容なのは一体どういう心理なんでしょうか。今は無き山口淑子も嘆いているのじゃないでしょうか。
No.5
22ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。