記事へ戻る りゃんさん のコメント りゃん この問題にはいくつか視点・論点があるとおもうので、指摘しておこう。 まず、文書が事実かどうかには、一般的にふたつの問題がある。作成名義が事実かどうか(名義の真正)と、内容が事実かどうか(内容の真正)というふたつである。 今回については、総務省内の行政文書であることを松本剛明総務相が認めたので、名義の真正については、事実総務省の文書であることで決着はついた。しかし、内容の真正については決着はまだである。一般論としては、内容の真正が問題になった場合には名義人が責任を負う。いまの場合は形式的には総務省が説明責任を負う。ただし、実際にどういう性質で省内のだれがどういう目的で書いた文書かによって、真の責任者が決まるだろう。 なお、 総務省・今川拓郎官房長は「考えにくいが、文書の正確性は別のものだ。十分に正確性が確保されていないものもある」 松本剛明総務大臣は「行政文書について正確性を期したもの期していないもの、いずれも残しておくことが様々な説明に必要だということで行政文書の位置づけがある」 と国会で発言している。 次に、内容が仮に真正だったとして、(礒崎氏のほうは省略)高市氏がどういう法的政治的責任を負うかという問題である。私見だが、この文書はたぶん、総務省内で、政治家側の意見を役人同士で共有するためにつくられており、省外に持ち出すことは意図されていない。省内での政治家側の意見表明はもちろん自由なはずである。自由でなければ、政治家側がじゅうぶんな議論や指導をすることもできない。したがって、省内における政治家側の意見表明に、法的にはもちろん、政治的責任を問うのは無理がある。もちろん、政策として公的に打ち出されれば、国会や選挙で政治的責任が問われる。内容が仮に真正だったなら、高市氏はこの線で答弁すれば良かっただけだ。 しかし、いまの場合は、高市氏が辞職発言をしている。それによって、問題が一段複雑になっている。 わたしは高市氏は是非虚偽公文書作成罪で告発すればいいとおもう。 参考https://news.yahoo.co.jp/byline/goharanobuo/20230308-00340267 わたしのカンでは、その告発によって、高市氏ではなく、総務省側のほうが実害をうけるだろうとおもう。 まあ、少なくとも国会で総務省役人の証人喚問はやればいいとおもう。 三番目に、この文書が持ち出された経緯についての責任問題である。二番目で議論したように、高市氏にはなんにせよ法的責任はないとおもわれる(違法なことはない)。だとすれば、この文書をもちだした役人には公益通報は適用されず、直接持ち出した役人は守秘義務違反で国家公務員法違反となり小西議員はその幇助となる。こっちの方面で告発するものがあらわれる可能性もある。 四番目は >>安倍元首相健在なら起こりえないことが生じている に関する問題である。孫崎さんも、ここのヒトビトも、安倍氏暗殺には米国のかげを感じているとおもわれる。わたしは、慎重に判断すべきという立場だが、仮に米国の仕業なのだとしたら、なぜ米国は安倍氏を暗殺したのか、という問題について考えるのは別にかまわないとおもう。 これについては、安倍氏が自主核武装をしようとしたから消されたのだ、という推測がある。右寄りにはそうおもっている人々も多い。ただ、なぜかこの点を陰謀論サヨクなヒトビトは議論しない。安倍氏が自主核武装をしようとしたので、米国に消されたのだとしたら、日本が自主核武装をすることが反米となりうる。 なお、韓国では、最近自主核武装議論が高まっていた。「いわゆる徴用工問題」の解決のための議論は以前から韓国にあったが、韓国での自主核武装議論が高まり、米国高官が訪韓し、時を経ずして、今回の「いわゆる徴用工問題」解決となった。あまりいわれていないが、日本側はホワイトリスト問題もレーダー照射問題も帳消しにするのだろう。そして、どうせ韓国は政権がかわれば問題を蒸し返す。 五番目は放送法4条についてである。わたしは、こういう漠然とした条項はもう廃止すればいいとおもう。これが残っている背景は、(NHKは別に考えるべきだと思うが)民放の政治力にあるが、もう好きに放送すればいいとおもう。そのほうが、いまの時代、ネット経由でいくらでも人々は、与党政治家を含め、番組を批判でき、たぶん、国民にもそのほうが批判を訴求できる。 六番目は、小西議員がなぜいまこの問題を取り上げているのかである。その背景はなにか。わたしとしては、ここが一番知りたいが、情報はない。 No.9 20ヶ月前 Post このコメントは以下の記事についています 高市氏、放送法文書は「捏造」、事実なら議員辞職発言(参院予算委)経緯あるも、松本総務相... 孫崎享のつぶやき 元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。 » このブロマガへ
りゃん この問題にはいくつか視点・論点があるとおもうので、指摘しておこう。 まず、文書が事実かどうかには、一般的にふたつの問題がある。作成名義が事実かどうか(名義の真正)と、内容が事実かどうか(内容の真正)というふたつである。 今回については、総務省内の行政文書であることを松本剛明総務相が認めたので、名義の真正については、事実総務省の文書であることで決着はついた。しかし、内容の真正については決着はまだである。一般論としては、内容の真正が問題になった場合には名義人が責任を負う。いまの場合は形式的には総務省が説明責任を負う。ただし、実際にどういう性質で省内のだれがどういう目的で書いた文書かによって、真の責任者が決まるだろう。 なお、 総務省・今川拓郎官房長は「考えにくいが、文書の正確性は別のものだ。十分に正確性が確保されていないものもある」 松本剛明総務大臣は「行政文書について正確性を期したもの期していないもの、いずれも残しておくことが様々な説明に必要だということで行政文書の位置づけがある」 と国会で発言している。 次に、内容が仮に真正だったとして、(礒崎氏のほうは省略)高市氏がどういう法的政治的責任を負うかという問題である。私見だが、この文書はたぶん、総務省内で、政治家側の意見を役人同士で共有するためにつくられており、省外に持ち出すことは意図されていない。省内での政治家側の意見表明はもちろん自由なはずである。自由でなければ、政治家側がじゅうぶんな議論や指導をすることもできない。したがって、省内における政治家側の意見表明に、法的にはもちろん、政治的責任を問うのは無理がある。もちろん、政策として公的に打ち出されれば、国会や選挙で政治的責任が問われる。内容が仮に真正だったなら、高市氏はこの線で答弁すれば良かっただけだ。 しかし、いまの場合は、高市氏が辞職発言をしている。それによって、問題が一段複雑になっている。 わたしは高市氏は是非虚偽公文書作成罪で告発すればいいとおもう。 参考https://news.yahoo.co.jp/byline/goharanobuo/20230308-00340267 わたしのカンでは、その告発によって、高市氏ではなく、総務省側のほうが実害をうけるだろうとおもう。 まあ、少なくとも国会で総務省役人の証人喚問はやればいいとおもう。 三番目に、この文書が持ち出された経緯についての責任問題である。二番目で議論したように、高市氏にはなんにせよ法的責任はないとおもわれる(違法なことはない)。だとすれば、この文書をもちだした役人には公益通報は適用されず、直接持ち出した役人は守秘義務違反で国家公務員法違反となり小西議員はその幇助となる。こっちの方面で告発するものがあらわれる可能性もある。 四番目は >>安倍元首相健在なら起こりえないことが生じている に関する問題である。孫崎さんも、ここのヒトビトも、安倍氏暗殺には米国のかげを感じているとおもわれる。わたしは、慎重に判断すべきという立場だが、仮に米国の仕業なのだとしたら、なぜ米国は安倍氏を暗殺したのか、という問題について考えるのは別にかまわないとおもう。 これについては、安倍氏が自主核武装をしようとしたから消されたのだ、という推測がある。右寄りにはそうおもっている人々も多い。ただ、なぜかこの点を陰謀論サヨクなヒトビトは議論しない。安倍氏が自主核武装をしようとしたので、米国に消されたのだとしたら、日本が自主核武装をすることが反米となりうる。 なお、韓国では、最近自主核武装議論が高まっていた。「いわゆる徴用工問題」の解決のための議論は以前から韓国にあったが、韓国での自主核武装議論が高まり、米国高官が訪韓し、時を経ずして、今回の「いわゆる徴用工問題」解決となった。あまりいわれていないが、日本側はホワイトリスト問題もレーダー照射問題も帳消しにするのだろう。そして、どうせ韓国は政権がかわれば問題を蒸し返す。 五番目は放送法4条についてである。わたしは、こういう漠然とした条項はもう廃止すればいいとおもう。これが残っている背景は、(NHKは別に考えるべきだと思うが)民放の政治力にあるが、もう好きに放送すればいいとおもう。そのほうが、いまの時代、ネット経由でいくらでも人々は、与党政治家を含め、番組を批判でき、たぶん、国民にもそのほうが批判を訴求できる。 六番目は、小西議員がなぜいまこの問題を取り上げているのかである。その背景はなにか。わたしとしては、ここが一番知りたいが、情報はない。 No.9 20ヶ月前 Post このコメントは以下の記事についています 高市氏、放送法文書は「捏造」、事実なら議員辞職発言(参院予算委)経緯あるも、松本総務相... 孫崎享のつぶやき 元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。 » このブロマガへ
まず、文書が事実かどうかには、一般的にふたつの問題がある。作成名義が事実かどうか(名義の真正)と、内容が事実かどうか(内容の真正)というふたつである。
今回については、総務省内の行政文書であることを松本剛明総務相が認めたので、名義の真正については、事実総務省の文書であることで決着はついた。しかし、内容の真正については決着はまだである。一般論としては、内容の真正が問題になった場合には名義人が責任を負う。いまの場合は形式的には総務省が説明責任を負う。ただし、実際にどういう性質で省内のだれがどういう目的で書いた文書かによって、真の責任者が決まるだろう。
なお、
総務省・今川拓郎官房長は「考えにくいが、文書の正確性は別のものだ。十分に正確性が確保されていないものもある」
松本剛明総務大臣は「行政文書について正確性を期したもの期していないもの、いずれも残しておくことが様々な説明に必要だということで行政文書の位置づけがある」
と国会で発言している。
次に、内容が仮に真正だったとして、(礒崎氏のほうは省略)高市氏がどういう法的政治的責任を負うかという問題である。私見だが、この文書はたぶん、総務省内で、政治家側の意見を役人同士で共有するためにつくられており、省外に持ち出すことは意図されていない。省内での政治家側の意見表明はもちろん自由なはずである。自由でなければ、政治家側がじゅうぶんな議論や指導をすることもできない。したがって、省内における政治家側の意見表明に、法的にはもちろん、政治的責任を問うのは無理がある。もちろん、政策として公的に打ち出されれば、国会や選挙で政治的責任が問われる。内容が仮に真正だったなら、高市氏はこの線で答弁すれば良かっただけだ。
しかし、いまの場合は、高市氏が辞職発言をしている。それによって、問題が一段複雑になっている。
わたしは高市氏は是非虚偽公文書作成罪で告発すればいいとおもう。
参考https://news.yahoo.co.jp/byline/goharanobuo/20230308-00340267
わたしのカンでは、その告発によって、高市氏ではなく、総務省側のほうが実害をうけるだろうとおもう。
まあ、少なくとも国会で総務省役人の証人喚問はやればいいとおもう。
三番目に、この文書が持ち出された経緯についての責任問題である。二番目で議論したように、高市氏にはなんにせよ法的責任はないとおもわれる(違法なことはない)。だとすれば、この文書をもちだした役人には公益通報は適用されず、直接持ち出した役人は守秘義務違反で国家公務員法違反となり小西議員はその幇助となる。こっちの方面で告発するものがあらわれる可能性もある。
四番目は
>>安倍元首相健在なら起こりえないことが生じている
に関する問題である。孫崎さんも、ここのヒトビトも、安倍氏暗殺には米国のかげを感じているとおもわれる。わたしは、慎重に判断すべきという立場だが、仮に米国の仕業なのだとしたら、なぜ米国は安倍氏を暗殺したのか、という問題について考えるのは別にかまわないとおもう。
これについては、安倍氏が自主核武装をしようとしたから消されたのだ、という推測がある。右寄りにはそうおもっている人々も多い。ただ、なぜかこの点を陰謀論サヨクなヒトビトは議論しない。安倍氏が自主核武装をしようとしたので、米国に消されたのだとしたら、日本が自主核武装をすることが反米となりうる。
なお、韓国では、最近自主核武装議論が高まっていた。「いわゆる徴用工問題」の解決のための議論は以前から韓国にあったが、韓国での自主核武装議論が高まり、米国高官が訪韓し、時を経ずして、今回の「いわゆる徴用工問題」解決となった。あまりいわれていないが、日本側はホワイトリスト問題もレーダー照射問題も帳消しにするのだろう。そして、どうせ韓国は政権がかわれば問題を蒸し返す。
五番目は放送法4条についてである。わたしは、こういう漠然とした条項はもう廃止すればいいとおもう。これが残っている背景は、(NHKは別に考えるべきだと思うが)民放の政治力にあるが、もう好きに放送すればいいとおもう。そのほうが、いまの時代、ネット経由でいくらでも人々は、与党政治家を含め、番組を批判でき、たぶん、国民にもそのほうが批判を訴求できる。
六番目は、小西議員がなぜいまこの問題を取り上げているのかである。その背景はなにか。わたしとしては、ここが一番知りたいが、情報はない。
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