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p_fさん のコメント

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p_f
週刊読書人2022/9/9号に吉見俊哉氏の対談「眼差しの空爆史」が出ていた。
昔の万博では植民地から連れてきた先住民を見世物にしていたという-

”欧米の市民が人種差別的な眼差しで観覧して楽しんだのです。これは、眼差すことで他者化=非人間化し、認識論的に植民地の人々を「殺して」いたということです...近代的な眼差しの極限形は何かと考えると、物理的に相手を殺す戦争であり、「空爆」だと。”

だが、その後にこうくる-

”現在ロシアはウクライナに対し、暴虐の限りを尽くしていますが、アメリカに対する劣位は覆せません。アメリカは一世紀以上、眼差すことに注力し、視るためのテクノロジーを発達させてきた国です。”

”プーチンの目指しているのは、時代錯誤な古くさい帝国主義ですが(笑)、それを超えた歴史的な問いを、ウクライナ戦争は含んでいます。ロシアはもちろん帝国主義的ですが、米中のドローン戦略にも帝国主義は内装されています。”

ウクライナ紛争でロシア/プーチンにこんな雑な見立てをするようではペケでないか。こう言わなければ東大教授をクビになるのか。

> 人々はそれぞれの組織の殻に閉じこもり、その組織の「常識」に適応し、縦割りを超えた横断的なつながりの中で思考することを、失いました。これは...日本社会全体、トップからボトムまであらゆる層で起きていったことです。

「島国根性」「みんな飛び込んでますよ」、あるいは、過去にご紹介の中根千枝著「タテ社会の人間関係」、ベネディクト著「菊と刀」が頭を過ぎる。

> この垂直統合の呪縛が、水平統合を基本原理とする一九九〇年代以降のグローバル化に不適応をおこし、長い日本の衰亡を運命づけてきたのです。

米国(DS)の一人勝ちが始まったのと軌を一にするのは偶然でない。ソ連同様、北朝鮮も崩壊しかねないところへ、統一教会が仲介したDSのカネで延命、以降、統一教会がDS日本支部として本格稼働開始━あれこれ辻褄が合う話だ。

> 山口昌男が探し求めたのは、この垂直的なピラミッドへの自閉から抜け出す模範的な自由闊達さでした。

見方を変えれば、そんな自由闊達さが身に付かない(日本の)社会システムだからこそ、あからさまなセクトである統一教会=勝共連合なんぞに付け入る隙を易々と与えてしまうのだろう。

> 幸福度は覇権争いから遠い国が高い。

上位の常連、北欧諸国には「民度が高く聡明な国」との印象を抱いていたが、今次ウクライナ紛争をキッカケに何か「化けの皮が剥がれた」感も否めない。アングロサクソン(DS)が莫大な世界マネーをガメるための隠れ蓑、ロンダリング拠点として潤ってきた側面はないのか。
一方、係るランキングのサイトには5章に亘って「幸福度」を巡る蘊蓄が記されているが、幸福度として順位付けするより、貧困率、ハラスメント率、犯罪率、死亡率、病人数、自然環境汚染度、政治への不信度、笑顔率などを出した方がマシでないか。
No.5
20ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。