「反知性主義」という言葉がある。これは多くの日本人が誤解しているのだが、「反知性・主義」という意味ではない。「反・知性主義」という意味だ。つまり「知性」に反するのではなく、知性にばかり頼る「知性主義者(知性主義思想)」に反するという意味だ。

なぜ知性主義者に反するかというと、彼らは実践抜きに理屈ばかり振りかざすため、机上の空論に終わる場合が多いからだ。それよりは、経験や感覚を重視する方がよっぽど問題解決に近づく。そうした考えから、昔は反知性主義になる人が多かった。20世紀前半頃のことである。

これは感覚としても分かる人が多いだろう。映画などでも、インテリが出てきて論理的に正しいことを言うが、最後は粗野な主人公の経験や感覚が勝り、インテリを打倒する。そんなストーリーがよくある。

また、面白いことに「コンピューターの歴史」というのは、理論家と実践家のタッグによって進化するという黄金パターンがあ