伊達一詔です。
今日は2月18日。特別国会で首班指名。
そして20日から通常国会が始まる。
まさに政治が動くタイミングで、掲げられているのが高市首相の「成長のスイッチ」だ。
経済安全保障を軸に、17の戦略分野へ多年度・別枠予算を投じる。
3月には「官民投資のロードマップ(工程表)」も提示予定。
一見すると、かなり本気モードだよね。
でもね、ここからが本題なんだわ。
17分野の全体像
挙げられている分野はこうだ。
・AI、半導体、量子などの先端技術
・ペロブスカイト太陽電池、全固体電池、核融合、SMR
・合成生物学、創薬、先端医療
・航空宇宙、造船、マテリアル、送配電網、港湾ロジ
要するに、国家戦略級の分野を横断的に押し上げるという構図。
問題はここからだ。
「分野」は立派だが「実装」はどうする?
正直に言うとさ、分野選定は間違っていない。
世界が競っている領域だし、経済安全保障の観点でも合理性はある。
ただね、これ全部「資本集約型」なんだよ。
巨額の先行投資。
長期の回収期間。
高い技術的不確実性。
つまり、国家が本気でリスクを取らなければ成立しない構造。
ここで言う「官民連携」は聞こえがいい。
でも実態はどうなる?
・利益が出れば民間
・損失が出れば国民負担
このパターン、過去に何度見た?
多年度・別枠予算の意味
今回の特徴は「単発の補正ではなく、多年度管理」。
これは評価できる。
予見可能性が上がるのは事実だ。
だが同時に、国会の年度ごとのチェック機能が弱まる可能性もある。
長期枠に入った瞬間、
「既定路線」が出来上がる。
途中で方向修正できるのか?
それとも、止まらない列車になるのか?
そこが最大の論点だよね。
経済安全保障の名の下で
今回の戦略は明確に経済安全保障文脈。
特定国依存からの脱却。
技術主権の確立。
方向性は理解できる。
でもね、ここ大事なんだよ。
「安全保障」は反対しづらい。
その言葉を冠した瞬間、議論が鈍る。
投資の妥当性。
費用対効果。
失敗時の責任。
ここを冷静に検証しなければ、
成長戦略は「巨大補助金スキーム」に変わる可能性がある。
ロードマップは試金石
3月に出る「官民投資のロードマップ」。
ここがすべて。
・KPIは何か
・出口戦略はあるか
・撤退基準は明示されるか
・民間資本はどの程度コミットするか
これが曖昧なら、単なる希望表だ。
逆に数値目標と検証枠組みが明確なら、一定の戦略性は認められる。
本当の成長とは何か
ここで一つ問いを置きたい。
これら17分野が伸びたとき、
国民の実質所得は上がるのか?
GDPは伸びても、
家計が苦しいままなら、それは「統計上の成長」。
国家の技術力向上と、
国民生活の安定はイコールではない。
この視点を抜くと、
政策はマクロの自己満足に終わる。
結論
分野選定は妥当。
長期予算の方向性も理屈は通る。
だが、最大のリスクは「検証不能な大型戦略」になること。
特別国会、そして通常国会が始まる今、
必要なのは拍手ではなく、精査。
「成長のスイッチ」と言うなら、
誰の成長なのか。
国家か。
企業か。
それとも国民か。
ここを見失った瞬間、スイッチは入らない。
ね、そうっしょ。
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待ってるよ。