「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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今回は、2026年6月9日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2026年06月23日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2026-06-09配信のハイライト
- 投資銘柄としてのフェラーリとは
- 視聴者質問「弾さん注目の自動車メーカーは」
- 「物理に逆らわないイーロン・マスク」と「労働者はバランスシートのどこ?」
- 「AIと雇用喪失」と「資本家の割合が増えない資本主義」
- WWDC感想と「UCバークレーでAI禁止」
- 「数学へのAIの脅威」と「SpaceXのIPOと目論み」
投資銘柄としてのフェラーリとは
山路:車好きの弾さんが、
小飼:車好きなのか(笑)、
山路:ブックマークしてたフェラーリ。フェラーリ興味あるんですか、弾さん?
小飼:やっぱり車というのか、自家用車に興味がある人というのは何らかの形でフェラーリには惹かれるものがあるでしょう、
山路:そうなんだ(笑)、そうなのか。ちなみにこのサムネイル画像は生成AIが適当に作ったものですけど。
小飼:クソみたいにディスってる人もいるし、本当にクソみたいに愛してる人も、本当に強烈ですね。フェラーリに関する車好きの好き嫌い感というのは。
山路:なんかフェラーリを雨の日に乗ったらディーラーに怒られたみたいな小話はよく聞きますよね(笑)、
小飼:そうそうそう。いや、財産とみなしてる人もいれば、財産とみなして本当に倉庫に置いといて、寝かしといて、忘れた頃にオークションで出して買った時の10倍の値段で、みたいな話もあれば(笑)。車買ったその日に飛ばしてぶつけて、みたいな話もあれば、
山路:車に疎い人間からすると、フェラーリって前、弾さんがトヨタ車とフェラーリだったらやっぱりトヨタのヤリス作れるほうが偉いんだよみたいな話をしてたじゃないですか。そう考えるとフェラーリってかなり小さい会社なんじゃないですか?
小飼:なんですけれども、知る人ぞ知る、じゃあフェラーリという会社が車を作っている会社ではなくて、一投資銘柄としてどう見えているのか。
山路:ほう、すごい魅力的なんだということ? 投資対象として、
小飼:ここでちょっとしたクイズを。国際的に上場している会社というのはたいていアメリカでティッカーシンボルというのはつきますよね、アルファベット4文字、
山路:AppleだったらAAPLとかそういうやつ、
小飼:そうそうそう、MicrosoftだったらMSFTとかね。日本だと数字だけになっちゃうので、
「RACE」(コメント)
山路:コメントがもう流れてますよ、
小飼:早いよ、だから皆さん早すぎる、そうなんですよ。このティッカーシンボルを取りやがったんですよね、フェラーリは。もともとフェラーリっていろんな経緯があって、けっこう長いことFIATの子会社だったんですよね、イタリアではもう最大の製造業の会社のFIATの傘下にあったんですけれども、そのFIATが世界中からいろんな会社を買って、クライスラーとかも買って。で、クライスラーが潰れたりして(笑)、なんか、そう、クズ会社をいっぱい集めたみたいな(笑)、クズ会社をいっぱい集めたっていうとけっこうひどい言い方になるけれども。
でも、そういう経緯の時に会社が別れたんですよ。フェラーリはフェラーリで別会社になったんですよね。今そのクズ会社をいっぱい集めたコングロマリットというのはStellantisとして知られています。
山路:ひどい中傷(笑)、クズ会社を集めた(笑)、
小飼:これ、ずいぶんとおとなしく言ってるんですよ、
山路:そうなんですか(笑)、そんなに、当然の常識みたいな感じなんですか、
小飼:いや、自動車会社の肥溜めでしょ。でも、FIATもそこに入っちゃってるんですけども、そこから抜けてるんですよ。フェラーリはもうその意味では独立した会社で、独立したティッカーシンボルを持ってるんですよ。でも、単に独立したティッカーシンボル持ってるだけじゃないんですよ。じゃあどれくらいの時価総額の会社だと思います?
山路:さてさて、日本の会社と比べるとって感じですか?
小飼:いや、全世界の車会社でいいです。
山路:さて、どれぐらいの、なんか印象的にはすげえ小さい感じがするんだけど、
小飼:いや、もう作ってる台数から言ったら、もうそれはそれは小さな会社ですよ。
山路:うんうん。けっこう車好きでも、なかなかそういう時価総額みたいなことまでフォローしてる人はあんまりいないかもしれないですね。
小飼:けっこう重要ですよ、これって。
山路:どれくらいなんですか?
小飼:ちなみにメルセデスベンツの次で、メルセデスベンツというのはダイムラーベンツの次で、今10位ですね、
山路:世界の自動車会社の中で?
小飼:ホンダより上です。ちなみに1位がTeslaで、トヨタは次ですね。BYDはその次までに迫ってます。
山路:そのランキングでの10位って相当なもんですね。
小飼:作ってる車の数というのは少なくても、フェラーリというスーパーカーを作れる会社の価値というのはものすごい高いと。マージンもバカでかいわけじゃないですか、基本工業製品というのか、お金借りてても買うようなグッズというのは高級であればあるほど、マージンもでかくなるわけですけど、その中でも最強なわけですよね。儲かるんですよ。
山路:なるほどね。
小飼:でも儲かるというからには、やっぱり一番のプレステージを維持してなければいけないんですよね。
山路:そのフェラーリが今回出したのがさっきも出したルーチェ、
小飼:昔マツダも同じ名前の車を出してまして(笑)、
山路:ジョナサン・アイブがデザインしたとかって、フェラーリのEVということなんですけど、私、このルーチェのデザイン見て割といい感じじゃんと思ったけど。
小飼:あのさ、山路さん、ルーチェだと思ってるのは日産リーフじゃないの?
山路:そうだったとしても、驚かないですね(笑)、車に疎いもんで。ちなみにルーチェは弾さんから見ていかがでした? あ、なんか反応薄い、
小飼:やっぱ難しいなと。なんで難しいかっていうのはエンジンは難しかったんですよ。
山路:EVのモーターってこと?
小飼:EVではなくて、まずEVがなかったというのか、一時全滅してた頃にフェラーリが何を売ってたかっていうと、エンジンなわけですよ。そもそも創始者がフェラーリとはエンジンであると、残りはおまけであるみたいなことまで言ってるわけですよね、言ってたわけです。
山路:フェラーリのエンジンを積んだ別の会社の車とかは?
小飼:ない、今は、少なくとも今はない。だけれどもフェラーリのエンジンを作るっていうのは、ただ事ではないわけです。V12というのは、12気筒エンジンっていうのはそれくらい工学的にすごいもので。一時ちょっと工学的に作るのがヤバくなってきたんで、日本まで出っ張ってきて、一番いい工作機械を買っていったというエピソードまであります。ところがEVって、その辺全部すっ飛ばすんですよね。で、フェラーリ対最高のパフォーマンスのEVというのは「ドラッグレース フェラーリ」とかでググってもらうと出てくるんですけれども、もはや敵わないんですよ。たとえばクロアチアという国があって、サッカーが好きな人は知ってるし、ユーゴスラビアの歴史を知ってる人は知ってるけれども、パッと聞いてどこだっけっていう国があるじゃないですか(笑)。そこのEV好きの若者が作ったRimacという会社があるんですけども、そこが作ったNeveraというスーパーカー通り越してハイパーカーですよね、四輪に対してモーターを四つ積んでて合計出力が2000馬力(笑)、
山路:2000か(笑)、
小飼:フェラーリでもぜんぜん無理なんです、だから12気筒を持ってしても無理なんです。
山路:1回『論弾』で取り上げたことがあったような気がしますね、
小飼:ありますね。
山路:そうか、もうEVでそういうエンジン性能で勝とうというのは無理が、
小飼:フェラーリも同じものを作ればというのか、たとえばもうRimacを買ってしまうとかっていうのもありっちゃありなんですけども、あまりに簡単にハイパフォーマンスを実現できてしまうんですね。EVの、じつはスーパーカーにとって怖いのはそこなんですよ。本当にエンジンとかトランスアクスルとか、メカ好きをワクワクさせるような要素というのは全部すっ飛ばせるんですよ。そういうものをすっ飛ばしたほうが車体が軽くなるし、楽なんですよね。いや、だからこの番組ではもう何度も言ってますけれども、発動機としての能力は、電池モーターには内燃機関モーターというのは敵わんのです。
「車は加速がすべて」(コメント)
小飼:じつはですね、もう十何年前になるのかね、日本でもそれを強く主張してた方がいまして。慶応大学でエリーカという8輪の、
山路:車輪に搭載してましたよね、モーター、
小飼:そうです、だから320キロで、320キロというのはちょっと意味があって、なんで意味があるかっていうと、だから時速200マイルになるので。それを超えたという車があったんですけれども、開発者の方に直に会う機会があって、なんでそっちの方向に行ったかって言ったら、「これが一番効く」と。やっぱりちょっと早すぎたんですよね。
山路:結局ベンチャーキャピタルからの資金も得られなかったみたいな、資金的なところもあったみたいな話は聞きましたけどね。
小飼:でも間違ってはなかった。Rimacはベンチャーとしては本当にテイクオフしたので。他の欧州の大手企業BMWとか、メルセデスベンツとかからも、要するにライセンスしてくれというオファーがきてまして。まあでもすごい単純なんですよ、高出力のモーターを積めばそこで試合終了なので。モーターの設計とかというのは、まだある程度の余地はあるんですけど、内燃機関よりははるかにシンプルなわけですよね。
山路:差別化しにくい?
小飼:差別化しにくい。で、さっきポッと出のRimac Neveraの話が出ましたけれども、量産型、マスプロデュースされるものとしてはシャオミの最初のモデルというのがもういきなりそういうハイパフォーマンスのやつ、
山路:なんかありましたね、
小飼:そう、いきなり800馬力みたいな、いきなり。
山路:でも、その文脈だったら今後フェラーリは苦しくなるってことになりそうなもんだけど。
小飼:どっちに行くんだろうなと、フェラーリもEVからは逃げられない、というのか誰もEVからは逃げられないんだけれども、じゃあどうしたかというのの最初の回答がルーチェで、
山路:そんなにダメなんだ、そうか(笑)、車好きとは感覚が違うな、
小飼:ただそれを言ったら、トヨタの最初のbZ4Xも、
山路:あははは、そのところよくわからない感覚なんですけどね(笑)、
小飼:いや、でもbZ4Xはどうダメなのかというのは簡単に説明できる。とにかくEVを乗りこなしてる人のためのUIというのがぜんぜんなってなかった。たとえば充電中は車からのレスポンスってぜんぜんないんですよね。だんまりになるんですよ。何パーセント充電とかっていうのも返さなかったんです。
山路:マウスの底面にUSB-Cポートつけるやつみたいな(笑)、
小飼:それに勝るとも劣らない。でも、トヨタさすがだと思ったのは1年経たずにモデルチェンジしたんですよ。そっちのほうはもう真っ当になってて。
山路:(Magic Mouseを渡される)これ、そのマウスね、
小飼:いまだに直らない、
山路:底面にUSB-Cポートがあるマウスという(笑)、実物どうもありがとうございます。
小飼:いまだに直らない。
視聴者質問「弾さん注目の自動車メーカーは」
山路:質問が来てて、
「弾さんが今注目している自動車メーカーを3社教えてください」(質問)
小飼:やっぱり自動車、もはや自動車メーカーではないけど、CATL、あえてBYDでなくてCATLって言ってるのは、bZ3Xとか、トヨタの車にもバッテリー供給するって言ってて、それを作る予定なのがCATLだったのね、たしか。CATLはあともう一つ別にトラック用の交換バッテリーのインフラも、インフラストラクチャも作ってる、
山路:トラックとかね、すごいネットワーク網作ろうとして、
小飼:BYDはBYDでもちろん注目に値する。今の抵抗勢力、抵抗勢力って言っちゃうと失礼なんですけど、トヨタはやっぱり目が離せないですね。スマートフォンが来る前のNokia的な意味で。
「欧州はEV人気なの?」(コメント)
小飼:人気です、
「アメリカと日本以外はEV伸びてるよ」(コメント)
小飼:伸びてます。すごい伸びてるし、このままだと途上国市場をほとんどなくすでしょうね。売れるのはランクルだけだみたいな世界が。
山路:ここでも、ちょっと日本でも変化の兆しがあって、中国のそれこそBYDとかその辺の軽EVがガンガン上陸してきてるよって、それに加えて国内EV販売シェアが5月めっちゃ伸びたそうですね。ようやくちょっとEV普及の兆しが日本でも出てきたかなという。
小飼:いや、でも補助金の出し方というのはあまりにひどいよな。
山路:ガソリン補助金出してる場合じゃねえよなっていう?
小飼:そうでなくて、国ごとに差別してるの。
山路:メーカーごとにってこと? そうなのか、
小飼:メーカーごとに。いやーBYDにも出ることは出る。最高で200万ぐらいになるんだけれども、じゃあRACCOはどれくらいもらえるかっていうと、BYDのね、15万。ものすごい差別なの。強烈な差別なの。
山路:なんかホンダのSuper-ONEでしたっけ、軽EV、それはけっこう補助金活用すると70万円台で買えるという話も出てて。それに比べるとえらい不利な、
小飼:えらい不利な。
山路:これしかし質問が来てて、
小飼:本当に単なるひいきでBYDはまともなEVを安く作れるというのは大阪万博でいみじくも証明されちゃったのね。
山路:EVバスでしたっけ? あれ?
小飼:はい、だからまともなEVバスをBYDから買おうとしたら、日本国政府から横槍が入って。
山路:あーはいはいはい、
小飼:で、訳のわからんフランケンバスを作った結果、もともとの予定では万博で使い終わったら普通のEV路線バスとして運用しようとしたら、全滅してっていう。あまりにひどいので、払った補助金を返せって、そのレベルでひどいとね(笑)。
「BYDに補助金を同等に出したら支持率が下がるからでは」(コメント)
小飼:要するに法の下での平等というのは、その程度の価値しかないのかと。そういうことなんですよ。もっと大事なものを失ってるんですよ。
「自宅で充電できないとEVは選択肢に入らないな」(コメント)
山路:って、まぁそうですね。
小飼:それがデカい。だから自宅で充電できるかどうかっていうのが大きいですね。急速充電ステーションが増えると、遠乗りはしやすくなるんですけれども、急速充電ってかなりボってるんですよね、今。
山路:これしかし東京都なんか、かなりマンションの駐車場の充電設備に関しても、
小飼:うちにも来てほしい、だから立駐にも出るんですよ、120万も、だから早く来てくれと。それ来たらうちもEVにするのにな。
山路:戸建てだったらかなり簡単にできますよね。
小飼:まず戸建ての人はEVから検討すべき。
山路:ガソリンも高くなってるしね。
小飼:パワーパック形式は中国のNIOという、NIOと書いてニーオですね、が押し進めてますね。
山路:日本ではただあんま動きないですよね、
小飼:残念ながら。
山路:そこのところはね。
小飼:日本のEVは、200Vは大抵の家庭にはもうすでに来てるんですよ。エアコンとかキッチンがIHになってる場合は、IHとか、そういうのはもうすでに普通に200Vでやってますね。それでも200V取れるので、6kWは普通の家庭でもできます。それ以上だと「逸般人」の方でないと配線できないかもしれない(笑)。
「日本はCHAdeMOからチャオジでOK」(コメント)
山路:チャオジって何ですか、そんなのあんのかな、CHAdeMOは日本の充電のコネクターの規格ですよね、
小飼:たぶん日本も、
山路:チャオジってなんだろう、
小飼:日本もTeslaのNACSになるんじゃないかな、
山路:今すごい勢いで、マツダとかが採用するとか言ってませんでしたっけ、どこだったかな、NACSを日本メーカーでも採用するところが、
小飼:というのか、アメリカで売るbZ4XとかはもうNACSみたいです。ただもう、それもアダプターでなんとかなる話ではあるので。
山路:まあまあ、でもこの意外に原油危機みたいなものがEV、日本でも普及する機会になるかもしれないですけどね、もしかすると。
「日本のエンジン車もガラケーと同じ道筋をたどるのかな」(コメント)
山路:これが恐ろしいところだと思うんだよな、
小飼:今のところ、それを逆転するような兆しというのはどこにもないですね。トヨタはまだ頑張っているほうではありますね、あれでも。日産が一番先行している、EVに関しては日本のメーカー。
山路:しかしホンダはついてなかったんですよね、ついてなかったというか、
小飼:方向性はあれでも間違ってなかったし、EVダメでした、になっているのはホンダだけじゃないんですよ。欧州のメーカーも軒並みですし。で、アメリカでもGMもフォードも、EV化には政権に翻弄されているというのもあるんですけれども、儲かる車をEV化しようとしてるんですよね。気持ちはわかる。気持ちはわかるんですけども、やっぱここまで見てると同じ製品ではないですね。
山路:BYDがやるとしてるような、軽EVとかあの辺に比べるとってこと?
小飼:あの辺に比べるとではなくて、カセットをはめるウォークマンとiPodって、もはや本番組の視聴者の皆さんもiPodって何ぞやって方もいらっしゃるかもしれない、
山路:そんなに年齢層若いかな、この番組(笑)。
小飼:別商品なんですよ。だから同じものとみなしてはいけない。イヤホンがついてるとヘッドフォンステレオでしょっていう見方をしてはいけない。もう別製品なのだと。なので、今までの内燃機関車を主力製品としてたメーカーは苦戦してると。
「EVがガンガン前に進む要因は何でしょう、ちょっと分析してもらえませんか?」(コメント)
山路:前に進むというのは世界的に普及が進んでいるということかな、
小飼:だから電力はリニューアブルだから、これに尽きる。化石燃料というのか、炭化水素は今のところは燃やしちゃったらもうそこでおしまいなんです。大気の炭酸ガスが少し増えると。もちろんその炭酸ガスを戻すというのは技術的にも可能だし、大自然はもうすでにそういうシステムを実装してるんだけれども、
山路:植物という形で。効率悪いっすわなっていう、
小飼:ものすごい低い効率というのを、ものすごい広い面積でカバーしてるんです、植物は。
山路:これ、じゃあちょっとEVにも関わってくるんですけど、
小飼:LFPでもういけるじゃんっていう目処は立ったんですよね。でも、もっといいのが出ないとも限らない、たとえばリン酸鉄の代わりにマンガンを使うというのも研究されていて、むしろそっちのほうが先行するというふうに見られてたんですけれども。LFPが先に来ちゃいましたね。さらにナトリウムをリチウムの代わりに使うやつというのは、もっと安全で劣化もしにくいので。ただ重さあたりの容量というのはやっぱりリチウムよりは悪くなっちゃうんです。
山路:でも、なんかそういう自宅で使うような、自宅で充電、なんかナトリウム電池は、
小飼:すごい重い。リチウムに比べると、はっきり言って。
山路:街乗りとかで使う分にはそういうのもありなんじゃないかという気がしますけど。
小飼:リニューアブルの、再エネのバックアップには最適なんですよね。モビリティにはリチウムを取っておいて、でも同じリチウムでも、コバルトとかニッケルとか、要するに高い金属を使わなくてもいいやつが普及して。
山路:家の充電池みたいなものとか、太陽電池を、
小飼:sodiumでやって、sodiumないし、あとフローバッテリーというのがあります。
山路:それはさすがに発電所レベルのやつですよね、
小飼:いや、これくらいの大きさのやつがもう実用化されてます。
山路:じゃあ家庭でも使えるレベルにはなってきてるんだ。
小飼:はい、アメリカのAmazonではもう売ってるはずですね。
山路:レッドフローみたいなこと、なんたらフロー電池とかいう、
小飼:技術的にはRedox Flowで調べてますけれども、Redoxを省略したFlow Batteryで出てきますね。
「物理に逆らわないイーロン・マスク」と「労働者はバランスシートのどこ?」
山路:じゃあちょっとそのEVの絡みでもあるんですけれども、自動運転の話もちょいとしておきましょうか。Teslaがレベル4の自動運転実現。
小飼:これ、本来はめでたいニュースなんですけどねー。
山路:それはイーロン・マスクのやることだから、何かまずいことがあるんでしょうか、万々歳の話じゃないですか、本当なら。何が悪いんでしょう?
小飼:このレベル4になったというのは誰が保証したのでしょう?
山路:そういう車の当局みたいなのがあるんですか?
小飼:車の当局はアメリカはじつはいっぱいあるんですけれども、NHTSAとか、車絡みであれば。要するに衝突安全性とかチェックしてるところですね。
山路:自動運転を誰も保証できてない、でもある程度、レベル4っていうぐらい、いちおう規格はあるわけですよね、レベル、こういう、
小飼:いや、だからレベル4であればここまではクリアしてますとかっていうのがあって、レベル3というのがthresholdだったんですよね、日本では確かホンダレジェンドがクリアしてるんですけれども。でも、レベル4というのは本当にさらにそれよりも上で、基本的なところでは無人運転できるっていうレベルなわけですよね。
山路:このTeslaのレベル4(笑)、弾さんが懸念してるのは、
小飼:懸念じゃなくて、なんぞこれっていう。
山路:自己申告だっちゅう(笑)、
小飼:そうなんですよ。
山路:そんな簡単なん? みたいな(笑)、
小飼:だからこれ保険会社とかはどういうのかっていうのか、TeslaのFSDというのはじつはけっこう使われていて。使っちゃダメよって言われてるところでも使ってるユーザーがいっぱいいて(笑)、ユースケースはいっぱい溜まってるんですよ。そのユースケースを見ると、たとえば人間が運転してるよりもトータルな事故率は低いじゃないかと。ただそれもまた自己申告なんですよね(笑)。つまりお、手、盛、りなんですよ、マスクお得意のお、手、盛、りなんですよ。