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フレデイ タンさん のコメント

戦前の軍部独走は無産者の絶対的困窮から生じた、有産者に対するルサンチマンが政治的な力を得た結果だと私は見て居るんです。2.26事件の青年将校たちの精神には財界、議会人、大臣、首相らのブルジョア意識に対しての反感が横溢しています。そういったルサンチマンはロシアで10月革命を起こし、中国大陸で毛沢東の中国共産党を生みだしました。

私はそう考えていますので、マッカーサーの前に出て昭和天皇が話したことは真実ではないでしょうか。昭和天皇は満鉄の株や台湾製糖の株を大量保有し、莫大な土地を所有する日本で最大のブルジョアジーでしたし、イギリスやオランダの王族、米国のモルガン財閥とブルジョアジーとしての深い親交がありましたが、同じブルジョアジーでも独立性と自由という意味では随分違うことを感じられていた筈です。帝国陸軍の海の親であるあの山形有朋、パリ遊学でパリコミューンの闘士だったクレマンソーに師事した西園寺公望は粗野な軍部に非常なる不快感を抱いていました。

続く

No.8
118ヶ月前
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一九三三年熱河作戦(張学良の拠点を叩く作戦)の時に、天皇がこの作戦の中止を指示しようとした際に、奈良侍従武官長は「陛下の御命令にて之を中止せしめんとすれば大なる紛擾を惹起し政変の因とならざるを保ち難し」と述べました。天皇の中止への動きを止めています(「奈良日記」)。「大なる紛擾を惹起し政変」は天皇の排除も意味します。この言葉で天皇は中止の指示を取りやめました。 天皇と軍部の最大の危機は勿論、日米開戦直前です。 『昭和天皇独白録』で天皇は次を述べています。 「私が主戦論を抑えたならば、陸海の与論は必ず沸騰し、クーデターが起こったであろう」  更に、『昭和天皇独白録』は(注)として次をとして加筆しています。 「(上記の発言に加え)ジョン・ガンサーの『マッカーサーの謎』に奇妙なほど一致する一節がある。真偽を確かめるべきもないが、戦後の昭和20年9月27日天皇が初めてマッカーサー元帥に会った時
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。