はじめに
無感地震を含む全地震統計
2015年1月~2月の間に発生した地震は、計19612回(1月10477回、2月9135回・うち有感地震304回)でした。日別グラフにすると以下のような感じ。
1月初め頃の飛び出ている日(1月3日・4日)は、後述する三重県中部の群発地震の日です。
また、2月中頃の飛び出ている日(2月17日)は、三陸沖M6.9の地震と岩手県沖M5.7の地震の日です。
顕著な地震まとめ
だいたいの掲載条件は、40回/日程度以上の地震と震度5弱以上を観測した地震の2つです。
地震回数の顕著なものを主に選んでいるので、震度3~4を観測した比較的大きめな地震でも掲載していない場合が多くあります。
条件を満たしていないのに掲載していたり、満たしているのに掲載していなかったりするものがあるのはご愛嬌。
―1月2日~4日 三重県中部を震源地とする地震
普段は1日に1回地震が起きるか起きないか、といったところである三重県中部ですが、
1月2日は9回、3日は34回、4日は49回といった非常に多い数の地震が発生しました。
各日とも最大マグニチュードは0.3~1.5程度であり、震源の深さは30km~35km前後でした。
1月4日以降は0回の日がメインであり、多くても2回といったように推移しています。
なお、2007年にM5.4(震源の深さ16km・最大震度5強)の地震が発生しています。
―1月10日~12日 徳島県北部を震源地とする地震
三重県中部と同じく、普段は0回~3回程度で穏やかな震源地ですが、
1月10日は25回、11日は40回、12日は11回の地震が発生しました。
各日とも最大マグニチュードは0.1~0.7程度であり、震源の深さは25km~35km前後でした。
なお、2月14日にM4.0(震源の深さ41km・最大震度3)の地震が発生しています。
―1月14日・18日 奄美大島北西沖を震源地とする地震
上記2地域とは違い、海域での地震です。普段は0回~5回程度といったところでしょうか。
1月14日は49回、15日は14回、16日は17回、17日は5回、18日は32回、19日は11回の地震が発生しました。
最大マグニチュードは14日が4.7、18日が3.3で、各日とも震源の深さは5km~20km前後でした。
2月14日にM4.7(震源の深さ19km・最大震度1)の地震が発生しています。
―1月21日~2月7日 秋田県内陸北部を震源地とする地震
普段は1~5回、多い日は10回程度といった秋田県内陸北部ですが、
1月21日に17回、22日に31回、23日に25回と続き、2月頭頃まで多い状態が継続しました。
各日とも最大マグニチュードは1.5~2.5程度で、震源の深さは9km前後でした。
2月2日にM3.4(震源の深さ9km・最大震度2)、M3.2(震源の深さ8km・最大震度1)の地震が発生しています。
また、2012年にはM4.9(震源の深さ3km・最大震度3)の地震が発生しています。
―1月22日・23日 岩手県内陸南部を震源地とする地震
岩手宮城内陸地震の震源地でもある岩手県内陸南部は、もとから地震活動の活発な地域なようです。
その中でも1月22日に20回、23日には33回の地震が発生しました。2月6日にも21回発生しました。
最大マグニチュードは22日が3.6、23日が3.0でした。各日とも震源の深さは5km~10km前後でした。
前述のとおり、2007年には岩手宮城内陸地震(M7.2・震源の深さ8km・最大震度6強)の地震が発生しています。
―1月30日~2月2日 茨城県南部を震源地とする地震
1月30日にM4.8(震源の深さ40km・最大震度3)の地震が発生しました。
この地震に対する余震としてか、同日に32回、31日に57回、2月1日に55回、2日に37回の地震が発生しました。
余震の最大マグニチュードは30日が3.0、31日が2.9、1日が2.8、2日が2.4でした。各日とも震源の深さは37km~41km前後でした。
―2月6日 徳島県南部を震源地とする地震(最大震度5強)
普段は0回~2回程度で推移していますが、2月6日にM5.1(震源の深さ11km・最大震度5強)の地震が発生しました。
この地震に対する余震としてか、同日に30回の地震が発生しました。
余震のマグニチュードは0.0~2.0程度、震源の深さは10km~12km前後でした。
―2月8日・9日 石垣島北西沖を震源地とする地震
普段は0回~2回程度で推移している地域ですが、
2月8日に68回、9日に11回の地震が発生しました。
最大マグニチュードは8日で3.9、9日で2.8で、震源の深さは0km~5km前後でした。
なお、1月下旬頃から週1回くらいの頻度でM3.7程度の地震が発生しています。
また、2013年にM6.1(震源の深さ0km・最大震度1)の地震が発生しています。
―2月17日 岩手県沖を震源地とする地震(最大震度5強)
普段は3~10回程度地震が起きている岩手県沖ですが、2月17日にM5.7(震源の深さ50km・最大震度5強)の地震が発生しました。
この地震に対する余震としてか、同日に60回の地震が発生しました。その後も地震の多い状態が続いています。
余震の最大マグニチュードは同日が3.1、ほか20日が4.7、24日が4.3で、各日とも震源の深さは46km~48km前後でした。
気象庁は、東北地方太平洋沖地震の余震であると考えています。
―2月17日~現在 三陸沖を震源地とする地震(最大震度4・津波注意報発表)
東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の発生した三陸沖で、2月17日にM6.9(震源の深さ13km・最大震度4)の地震が発生しました。
その後、同日に109回、18日に46回、19日に29回、20日に30回、21日に33回、22日に21回の地震が発生し、3月4日現在も活発な状態が続いています。また、マグニチュードも比較的大きな状態が継続しています。
余震の最大マグニチュードは同日が5.0、18日が5.6、20日が6.5、21日が6.4、24日が5.9で、震源の深さは10km~40km前後でした。
気象庁は、東北地方太平洋沖地震の余震であると考えています。
おわりに
自然災害情報共有放送局の前身であるコミュニティのオーナー、そして放送局共同管理者であるとなかいさんが、地震の回数を都道府県ごとにカウントした動画などを制作されていますので、ぜひ御覧ください。
次回の全地震統計の公開は5月上旬頃を予定しています。
- このまとめは無感地震を含め公開している気象庁の震源リストなどを利用して、管理者こんぽが独自見解に基づいてまとめたものです。気象庁などの公式発表ではありませんのでご了承ください。
- ずっと書いてたらボリュームのあるものになってしまいました。結構長いです。
無感地震を含む全地震統計
2015年1月~2月の間に発生した地震は、計19612回(1月10477回、2月9135回・うち有感地震304回)でした。日別グラフにすると以下のような感じ。
1月初め頃の飛び出ている日(1月3日・4日)は、後述する三重県中部の群発地震の日です。
また、2月中頃の飛び出ている日(2月17日)は、三陸沖M6.9の地震と岩手県沖M5.7の地震の日です。
顕著な地震まとめ
だいたいの掲載条件は、40回/日程度以上の地震と震度5弱以上を観測した地震の2つです。
地震回数の顕著なものを主に選んでいるので、震度3~4を観測した比較的大きめな地震でも掲載していない場合が多くあります。
条件を満たしていないのに掲載していたり、満たしているのに掲載していなかったりするものがあるのはご愛嬌。
―1月2日~4日 三重県中部を震源地とする地震
普段は1日に1回地震が起きるか起きないか、といったところである三重県中部ですが、
1月2日は9回、3日は34回、4日は49回といった非常に多い数の地震が発生しました。
各日とも最大マグニチュードは0.3~1.5程度であり、震源の深さは30km~35km前後でした。
1月4日以降は0回の日がメインであり、多くても2回といったように推移しています。
なお、2007年にM5.4(震源の深さ16km・最大震度5強)の地震が発生しています。
―1月10日~12日 徳島県北部を震源地とする地震
三重県中部と同じく、普段は0回~3回程度で穏やかな震源地ですが、
1月10日は25回、11日は40回、12日は11回の地震が発生しました。
各日とも最大マグニチュードは0.1~0.7程度であり、震源の深さは25km~35km前後でした。
なお、2月14日にM4.0(震源の深さ41km・最大震度3)の地震が発生しています。
―1月14日・18日 奄美大島北西沖を震源地とする地震
上記2地域とは違い、海域での地震です。普段は0回~5回程度といったところでしょうか。
1月14日は49回、15日は14回、16日は17回、17日は5回、18日は32回、19日は11回の地震が発生しました。
最大マグニチュードは14日が4.7、18日が3.3で、各日とも震源の深さは5km~20km前後でした。
2月14日にM4.7(震源の深さ19km・最大震度1)の地震が発生しています。
―1月21日~2月7日 秋田県内陸北部を震源地とする地震
普段は1~5回、多い日は10回程度といった秋田県内陸北部ですが、
1月21日に17回、22日に31回、23日に25回と続き、2月頭頃まで多い状態が継続しました。
各日とも最大マグニチュードは1.5~2.5程度で、震源の深さは9km前後でした。
2月2日にM3.4(震源の深さ9km・最大震度2)、M3.2(震源の深さ8km・最大震度1)の地震が発生しています。
また、2012年にはM4.9(震源の深さ3km・最大震度3)の地震が発生しています。
―1月22日・23日 岩手県内陸南部を震源地とする地震
岩手宮城内陸地震の震源地でもある岩手県内陸南部は、もとから地震活動の活発な地域なようです。
その中でも1月22日に20回、23日には33回の地震が発生しました。2月6日にも21回発生しました。
最大マグニチュードは22日が3.6、23日が3.0でした。各日とも震源の深さは5km~10km前後でした。
前述のとおり、2007年には岩手宮城内陸地震(M7.2・震源の深さ8km・最大震度6強)の地震が発生しています。
―1月30日~2月2日 茨城県南部を震源地とする地震
1月30日にM4.8(震源の深さ40km・最大震度3)の地震が発生しました。
この地震に対する余震としてか、同日に32回、31日に57回、2月1日に55回、2日に37回の地震が発生しました。
余震の最大マグニチュードは30日が3.0、31日が2.9、1日が2.8、2日が2.4でした。各日とも震源の深さは37km~41km前後でした。
―2月6日 徳島県南部を震源地とする地震(最大震度5強)
普段は0回~2回程度で推移していますが、2月6日にM5.1(震源の深さ11km・最大震度5強)の地震が発生しました。
この地震に対する余震としてか、同日に30回の地震が発生しました。
余震のマグニチュードは0.0~2.0程度、震源の深さは10km~12km前後でした。
―2月8日・9日 石垣島北西沖を震源地とする地震
普段は0回~2回程度で推移している地域ですが、
2月8日に68回、9日に11回の地震が発生しました。
最大マグニチュードは8日で3.9、9日で2.8で、震源の深さは0km~5km前後でした。
なお、1月下旬頃から週1回くらいの頻度でM3.7程度の地震が発生しています。
また、2013年にM6.1(震源の深さ0km・最大震度1)の地震が発生しています。
―2月17日 岩手県沖を震源地とする地震(最大震度5強)
普段は3~10回程度地震が起きている岩手県沖ですが、2月17日にM5.7(震源の深さ50km・最大震度5強)の地震が発生しました。
この地震に対する余震としてか、同日に60回の地震が発生しました。その後も地震の多い状態が続いています。
余震の最大マグニチュードは同日が3.1、ほか20日が4.7、24日が4.3で、各日とも震源の深さは46km~48km前後でした。
気象庁は、東北地方太平洋沖地震の余震であると考えています。
―2月17日~現在 三陸沖を震源地とする地震(最大震度4・津波注意報発表)
東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の発生した三陸沖で、2月17日にM6.9(震源の深さ13km・最大震度4)の地震が発生しました。
その後、同日に109回、18日に46回、19日に29回、20日に30回、21日に33回、22日に21回の地震が発生し、3月4日現在も活発な状態が続いています。また、マグニチュードも比較的大きな状態が継続しています。
余震の最大マグニチュードは同日が5.0、18日が5.6、20日が6.5、21日が6.4、24日が5.9で、震源の深さは10km~40km前後でした。
気象庁は、東北地方太平洋沖地震の余震であると考えています。
おわりに
自然災害情報共有放送局の前身であるコミュニティのオーナー、そして放送局共同管理者であるとなかいさんが、地震の回数を都道府県ごとにカウントした動画などを制作されていますので、ぜひ御覧ください。
次回の全地震統計の公開は5月上旬頃を予定しています。