菊地成孔さん のコメント
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SONY さんと TBS さんにリストラを喰らってそろそろ1年が経とうとしています。もうタクシーやコンビニとかで「ラジオ聴いてました」と言われなくなったし、サイン会などでも「またラジオやって下さい」とも言われなくなり、8年間の活動も、現在では動画サイトのコンテンツと書籍にリージョンを移動し、そこで固定に向かっているようです。勿論、オファーもありません。もう僕を、現役のラジオパースナリティだと捉えている業界人も居なくなったでしょう。8年やっても、1年で過去の遺物になります。とても自然なことですし、自然であることは概ね良いことです。
今年は、すっかり音楽家 / 音楽講師 / 著述家に戻りまして
1)基本的には稼働はなく、 GP 的な役割ですが、ファイナルスパンクハッピーのアルバムデビューと初のツアー( pre-release と post-release の2サーキット)
2) DC/PRG の20周年事業(旧譜の再発、サブスク解禁、ツアー、ライブ録音)
3)「花と水」10周年を記念しての「花と水クラシックス」の旺盛な活動
4)「 song XX 」の本格的なデビューと、何度かのライブ
5)(これは早々と 4 月には今年分の全ての演奏を終えましたが)ぺぺトルメントアスカラールの、新曲を導入した絶頂期とも言える状態でのツアー
6)散発的なジャズドミュニスターズの DJ セットライブと、今や長寿番組である「菊地成孔と大谷能生のジャズドミューン」
の、基本的には6本柱(柱としては多いですね・笑)に、バッファロードーターや ELF での客演、東京ザヴィヌルバッハのリユニオンコンサート、現在今まさに進行中のピットイン3 DAYS 等々のイレギュラー、レギュラー入り乱れたライブ、 DJ としてもレギュラーイベント「モダンジャズ・ディスコティーク」のレジデントとして、他にも様々なパーティーでスピンさせて頂き、まだまだ DJ として全然認知されていない、という事実に嬉々としながら楽しんでいます。一番自信があるんだけどなあ、 DJ が(笑)。
感受性は誰でも強いです。特に子供は。なので、「感受性が強い」だけでは、子供がのに立っているようなもので、何もできません。ただ、クリエーターが「精神的に潰れる」のは、おそらく有史以前からのことですが、SNSが終末に向けて加速度的にクリエーターを潰している側面は否定で来ません。20年ぐらい前から繰り返し言っているんですが、クリエーターに悪評が立つのは仕方がない。クリエーターだけではないです。SNSはテレパシーと同じで、本来耳に入らないような他者の言葉が目の前にずらっと並ぶんで、本来自閉的で裸の王様だったクリエーターにテレパスを与え、いつでも怖がって、他社のいうことに震えているようなクリエーターを量産しました。まあ、テクノロジーなんか人類原理には関係ないという立場か、いやテクノロジーが人間の感受性を決めるんだという考え方によりますね。
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