SNS映えが一般化した中で、映えるスポットや食べ物を、ただ撮ったというだけの写真や映像では通用しなくなってきています。無数に発信される情報の中から、「見る(観る)」ことを選んでもらえるように、小技をきかせたり、違った視点で切り取ってみたり、といった差別化に力を入れることは発信する側にとってもはや必須といえます。

そんな中、観光パンフレットや劇場上映のシネアド(動画CM)に加えて、YouTubeには30秒と15秒のショート動画、Instagramのリールでは縦バージョンまで、写真と動画のクオリティアップでローカル鉄道のリブランディング化に取り組んだ企画がありました。

今回コラボレーションしたのは、フォトカルチャー誌『GENIC』を発行するミツバチワークス株式会社と熊本(八代駅)と鹿児島(川内駅)を結ぶ 「肥薩おれんじ鉄道」。プロジェクトのクリエイティブディレクターにはGENIC編集長の藤井利佳が就任しています。紙をめくって楽しむ人、映画館のスクリーンで追体験する人、日々のSNSから動画を目にした人、それぞれ入り口は異なりますが、クオリティの高い写真と映像をそれぞれの媒体の特性を考慮したアウトプットにすることで、幅広いターゲットに向けて「おれんじ鉄道」の魅力を伝えています。

 

観光パンフレットでは、肥薩おれんじ鉄道沿線と観光列車おれんじ食堂の魅力を20ページのオールカラーで紹介。フォロワー12万人超の人気フォトグラファー6151さんによる写真は、旅でのよくある風景ながら、実際に自分も体験してみたくなるほどフォトジェニックなものばかり。GENIC編集部による商業雑誌さながらの記事のクオリティも相まって、ローカル鉄道ならではの観光スポットや楽しみ方が満載の一冊となっています。

また、被写体として登場する染谷ノエルさんはフォトグラファーとしても活動されており、映像の中では自らカメラを構えるシーンもあります。等身大な彼女がのびのびと過ごす旅先での数々のシーンは、とても親近感があり、自分も一緒に「おれんじ鉄道に揺られて」旅をしている気分が味わえます。

「日常を離れて旅がしたい」そんな需要が強まっている今だからこそ見た人の心を動かす、キャッチーな施策となりました。

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