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もうじき2年目の3・11がやって来ますね。先日、テレビで震災をきっかけに結ばれて結婚し、出産する予定のひとを見ました。あの震災は多くのひとの命を奪い、また生きのこったひとにも哀しみと絶望を植えつけたわけですが、その震災がなければ生まれなかった命もある。そのことを思うと、ぼくはなんともいえない気もちになります。
運命には正しいも間違えているもなく、何が良いのかは神の視点で見なければわからない。ひとの子にできることはただ与えられた運命を精一杯生きることだけ。そんなふうに考えていくと、ひとの生命の儚さと、運命の酷烈さ、そして人間という存在のいとおしさに思い至ります。
ひととはなんと小さく儚く弱く脆く、そして偉大な存在であるのでしょう。震災から2年、まだまだ立ち上がることもできず苦しんでいる人々は多いでしょうが、ぼくはそんなことを考えています。
さて、私生活ではあいも変わらず「小説家になろう」で小説を読んでいます。とりあえず『無職転生』と『盾の勇者の成り上がり』を読みあげたので、『ラピスの心臓』と『レジェンド・オブ・イシュリーン』に移っています。
典型的ななろう小説であるところの『無職転生』や『盾の成り上がり』に比べると、この二作は正統的なファンタジーであり、戦記ものであるように思えます。なかなか、この手の作品はいまは出版もされないし、なろうでもそこそこ以上の人気を集めることはむずかしいようですが、でもぼくは好きですね。
もともとぼくの読書生活の根幹に田中芳樹の『アルスラーン戦記』なり『銀河英雄伝説』という作品があるわけです。無数の登場人物が錯綜しながら命がけの物語を紡いでいくというスタイルの作品がぼくはことのほか好きなんですね。
『レジェンド・オブ・イシュリーン』にはそういう作品を好んで読んでいた頃の思い出をよみがえらせるものがあります。まあ、物語形式としては古いのかもしれませんが……。
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