弱いなら弱いままで。
『恋愛ラボ』がアニメ化するそうですねー。いま超イチオシのわが心の漫画なので、映像化は実にめでたいです☆ これを機会に『けいおん!』みたいに人気沸騰してファンが増えてくれると話しやすくなっていいんだけれど。
もちろん、選ばれた少数のファンだけが知っていればいいという気もちもあるのですが、単行本が売れて作者さんのもとにお金が入ってくれることがいちばんなので、やはりウケるといいな、と思いますね。
『恋愛ラボ』はある名門女子中学校を舞台にしたラブ(未満)コメディの傑作。以前にも紹介したことがありますが、キュートで楽しい萌え4コマ漫画の最高峰です。萌え4コマのヒット作といえば、『らき☆すた』にしろ『けいおん!』にしろ、『あずまんが大王』の系譜を受け継ぐかのように「女の子だけしか出てこない空間」を演出してきたわけですが、この作品は少し違っています。
たしかに初めこそほぼ女の子しか出てこないシチュエーションが続くのですが、巻が進むと男子たちが登場し、よりいっそうおもしろくなってくるのです。個人的には聡明な頭脳をもつ凶悪な毒舌家ながらどこか優しい少年ヤン(あだ名)が好き。
いったいこの先どうやってマキとくっつくのか、どういうふうに落ちるのか、楽しみで仕方ありません。一番人気はリコらしいけれど、ぼくはどちらかといえばマキのほうが好きなのだ。ぼくが黒髪ロングの女の子にここまで思い入れることはめずらしい。
それにしても『恋愛ラボ』がいまアニメ化されるという情報は少し意外です。人気が高いことは知っていたけれど、ひょっとしたらアニメ化せずに終わるのではないかと思っていました。というのも、先述したようにこの作品、はやりの萌え作品の文脈とは微妙に異なっているところがあるように思うのです。構造が違うのですね。
女の子が主人公を務めていて、彼女たちの友情に主眼があるところは『けいおん!』と同じなのですが、女の子だけが出てきて幸福な仲良し空間を作っているというのでもないし、だれか感情移入の対象となる男子が登場してその子のまわりにハーレムができていくというのでもない。どちらかといえば少女漫画的といいたいような複数×複数の異性恋愛形式の物語なのです。
まあ、片思いでこそないけれど『ハチミツとクローバー』とか、あんな感じ。果たしていまこのシチュエーションが受けいられるのかどうか。これが受け入れられるようなら、また少し状況が変わっていくのかな、と。
いま萌え作品といえば『けいおん!』のような「無菌系」か、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』とか『ソードアート・オンライン』のようなハーレム系のどちらかが主流だと思われます。
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