恋愛ラボ 1 (まんがタイムコミックス)

 もし、いまいちばんおもしろいスポーツ漫画は何ですか、と問われたら、ぼくはたぶん少し悩んで、田中トモユキの『BE BLUES!』だろうか、と答えるだろう。そしていまいちばんおもしろいラブコメ漫画は何かと訊かれたなら、悩むことなく、それは宮原るり『恋愛ラボ』だ、と答えるに違いない。

 じっさい、最近読んだこの種の漫画のなかではこの作品の魅力は傑出している。とにかく一読して笑えるし、ほのぼのできるし、どきどきできる。男性にも女性にも文句なしにお奨めできる現代の傑作だ。

 物語は、名門女子高として有名な私立藤崎女子中学の生徒会で、倉橋莉子(通称「リコ」)と真木夏緒(通称「マキ」)が出逢うところから始まる。あるとき、リコは偶然から、お嬢様のなかのお嬢様として、憧れと尊敬を集めるマキが、実は恋に恋するあまり妄想をくり返す変人であることを知ってしまう。

 マキは見た目たおやかな美少女で成績優秀で