• このエントリーをはてなブックマークに追加
衝撃、驚愕、当惑、不安――「新しい『グイン・サーガ』」を読んでみた。
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

衝撃、驚愕、当惑、不安――「新しい『グイン・サーガ』」を読んでみた。

2013-11-14 07:00
    パロの暗黒 (ハヤカワ文庫JA)



     さて、『グイン・サーガ』の話である。さまざまな点で不世出の作家であった栗本薫の逝去から数年、いま、ついにこの作品は五代ゆうと宵野ゆめ、ふたりの作家に受け継がれ続刊刊行の運びとなった。

     まずはめでたい、と云うべきか。しかし、長年、いち読者として物語を追いかけてきたぼくの内心は複雑である。

     何といっても『グイン・サーガ』は栗本がただひとり連綿と綴ってきた物語だ。グイン、イシュトヴァーン、レムス、リンダ、ヴァレリウス、マリウス――いずれの登場人物も、彼女の魂の深淵から産み落とされており、余人が模倣できない無二の個性を備えている。

     小説技巧の巧拙の問題ではない。上手いとか下手だといった次元を超えて、栗本は彼女にしか書けない小説を書いていた。

     『グイン・サーガ』を未読の方は、たとえば荒木飛呂彦以外の作家が『ジョジョの奇妙な冒険』を描くところを想像してみてほしい。どんな練達の作家が手
    この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
    ニコニコポイントで購入

    続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

    入会して購読

    この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。