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Vijuttoke21年3月号「KISAKI」インタビュー
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Vijuttoke21年3月号「KISAKI」インタビュー

2021-03-18 18:00

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    KISAKI twitter


    KISAKIが描く未来とは…!?

      昨年は、目黒鹿鳴館40周年&救済プロジェクトの一環として、1990年代V系シーンを賑わせた50バンドの音源を収録したSPECIAL COMPILATION ALBUM『鹿鳴館伝説』をプロデュ-ス。
    2021年3月10日(KISAKIの誕生日)には、凛-第二章- ANOTHER BEST ALBUM「Chasing Shadow」を発売。
    5月15日には、渋谷REXを舞台に行なわれる「カイリ(Siva) BIRTHDAY EVENT「貴族達の大セッション祭り~特別夜~」への出演も決まっているKISAKI。
    彼が、なぜVijuttokeの表紙を飾ったのか。
    すべては、KISAKIの未来へ向けたアクションのためだった。KISAKIが描く未来とは…。


    ――KISAKIさんも、昨年は出演予定のイベントが中止になるなど、コロナ禍に振り回された年になったんじゃないですか?

    KISAKI  決まっていたライブの延期や中止という悲しいお知らせをすることはありましたけど、今の僕はパーマネントなバンド活動をやっているわけでもないし、主催をしていた訳ではないので、他のバンドさんたちほど大きく活動を振り回されることは正直なかったです。それよりも、年明け早々にしばらく大腸の病気で闘病生活を送っていたことのほうが深刻でした。本当なら、退院後の3月から活動の準備を始めようと思っていたところ、みなさんもご存じのような状況へ陥ったわけです。
      昨年も今年も、人と会う機会はめっきり減りましたけど。僕自身表立った活動が多くはないことから、緊急事態宣言が出た時期もそこまで大きな弊害はありませんでした。ただ、音楽に携わっているまわりの人たちが、コロナの猛威によりどんどん精神的に追い込まれているのは自分でも感じてきました。そこで何ができないかということで行なったのが「目黒鹿鳴館40周年&救済プロジェクト」への協力であり、自分がよくお世話になってきた渋谷REXやHOLIDAY NEXT NAGOYA、OSAKA MUSE&大阪BIG  CAT系列のライブハウスをプロデュースしているアームエンタープライズが行なっていたクラウトファンディングへの支援や協力。応援という形を通しての活動をメインにしてきました。


    ――「目黒鹿鳴館40周年&救済プロジェクト」の一環として制作、1990年代V系シーンを賑わせた50バンドの音源を収録したSPECIAL COMPILATION ALBUM『鹿鳴館伝説』はめっちゃ評判良かったですよね。

    KISAKI  あのCDは即完売でしたね。以前から、1990年代に活動したバンドたちの音源を集約したオムニバス盤はヴィジュアル系の歴史を語るうえでも必要だと思っていて。ただ、今までそれをやる人たちがいなかった。「だったら、俺がやろう!!」と。その機会に「目黒鹿鳴館40周年&救済プロジェクト」の企画が重なったわけですけど。あのオムニバス盤は、「1990年代に目黒鹿鳴館のステージに立ったことのあるバンドのみ」という明確なコンセプトを立てて制作。その想いが伝わったことも成果に繋がったんだろうなとは思っていますし、あの音源を作ったことで店長のPEPEさんとの絆はさらに深まりましたからね。相当大変でしたけど。


    ――KISAKIさん自身、今はとくにバンドを結成する意志は…。

    KISAKI  よほど運命的な人に出会わない限りは無いですし、その必要性も今は感じてない。それよりも、その時々で作った音源にあうアーティストに歌い、演奏してもらったほうが良いなと思っているし、そういう形で音源リリースやライブをやっていくのもありだなと思ってる。それは、お誘いをいただくライブにしても、そう。そのイベントの趣旨に似合うメンバーらと、そのイベントに合う楽曲を演奏していく形で今は十分にやっていけるし、やっている。だから、固定したメンバーを集めたバンドは、今はとくに考えてはいません。


    ――そんなKISAKIさんの(現状)最後のバンドとなった凛が、解散から5年という歳月を経たこともあり、KISAKIさんの誕生日である3月10日にベスト盤「凛(第二章) ANOTHER BEST ALBUM「Chasing Shadow」」を発売します。気になったのが、タイトルの「Chasing Shadow」。これは、「追いかける影」と捉えて良いのでしょうか?

    KISAKI  タイトルには、「みんなに凛の存在を忘れて欲しくはない」という意味を込めています。「今更なんで凛なの?」という人もいるかと思いますけど。解散から5年後という節目もあったのと、今聞いても胸に刺さる曲たちばかりなんですよね。しかも手元には、未音源化の曲が相応に残っていた。その曲たちを形にして残しておくのも大事だと思ったことから、解散前にリリースした凛 MEMORIAL BEST BOX「the end of corruption world」と被らない曲をセレクトしつつ、貴重なライブトラックも4曲収録。さらにタワーレコード購入特典の「for lapis…」のデモバージョンもボーナストラック的に収録しました。
    「for lapis…」に関しては、タイトル通りデモトラックなんですけど。解散が決まってから作った楽曲なので思い入れが強いし、歌詞にも当時の気持ちや、ファンのみなさんへ向けてのメッセージを記した内容のように、どうしても形として残しておきたくて収録しています。


    ――KISAKIさんにとって、凛はとても大きな存在でしたよね。

    KISAKI  もちろん、過去にやってきたどのバンドも本気だったし、命懸けでしたけど。凛は、僕自身がバンド活動をやってきた中で培った音楽性を集約し、集大成するように表現し続けてきたバンド。だからこそ、自分の中でもとくに思い入れの強かったバンドでした。


    ――凛が表現していた音楽性こそ、「これぞヴィジュアル系スタイル」。こういう音楽を今の人たちにも知ってもらいたいなと、ベスト盤を聞きながらずっと思っていました。

    KISAKI  自分の音楽的なルーツがすべて見えてくるのが、凛というバンド。同時に、今のシーンには凛のような音楽をやっているバンドがいないからこそ、逆に新鮮に思ってもらえるんじゃないかな。だからこそ、こうやって凛の音楽を形にして残し続けたかったんですよ。


    ――5月15日には、渋谷REXを舞台に「カイリ(Siva) BIRTHDAY EVENT「貴族達の大セッション祭り~特別夜~」が開催。ここに、KISAKIさんは当日限定メンバーのメンバーを集めてゲスト出演します。この日は、KISAKIさんが10年間続けてきたレーベルUNDER CODE PRODUCTIONへ所属していたバンドマンたちがいくつものセッションバンドを組んで集結するのみならず、UNDER CODE PRODUCTION所属バンドの曲たちをいろいろカバー演奏します。この企画は、UNDER CODE PRODUCTION卒業バンドのメンバー達や、今でもUNDER CODE PRODUCTIONで活動していたバンドや曲たちが好きな人たちが、「UNDER CODE PRODUCTIONナンバーたちをライブで楽しみたい」という想いから生まれたイベントですよね。こういう形で、KISAKIさんの歩みが評価され続けていることも素晴らしい功績だと思います。

    KISAKI  自分にとっても、UNDER CODE PRODUCTIONと共に歩んだ10年や、その前に運営していたMatinaというレーベルの存在は、とても大きなものだったからね。当時、一緒に頑張ってきた所属バンドの仲間が「UNDER CODE PRODUCTIONを軸に据えたセッション・イベントを開催したいから出て欲しい」と言ってくれたことが嬉しかったし、だから喜んで参加の返事をしました。UNDER CODE PRODUCTION所属バンドが好きだった人は、絶対に楽しめるイベントになるのは間違いないですよ。


    ――KISAKIさん自身、生涯現役という意識ですよね。

    KISAKI そこまで考えてはないですけど(苦笑)。引退詐欺とか言われてますし、、、でも、節目となる目標は持っていたい。僕がバンド活動を始めてから今年で28年。2年後にはバンド活動30周年を迎えるからこそ、その年までに今やれることはすべてやり尽くそうと思ってる。そのうえで、30周年を終えたときに見えてきたことを、また続けていけばいい。世の中では「KISAKIはもう終わった」と言ってる人たちも多そうですけど、そんな遠くない時期に一発ドカンと何かアクションを起こしますよ。


    ――まだまだ「過去の人」なんかではないぞと。

    KISAKI  そうです。もちろん、今のシーンに合わせた活動をやるつもりはないけど、自分が本当に出したい音楽を追求し続けてゆくだけだし、その姿勢は昔も今も、今後も変わらないこと。ただ、昨年から今年にかけて蔓延しているコロナ禍によって、志半ばで音楽シーンを去った人たちもいろいろ見てきました。何時自分だって今の活動をすべて奪われてしまうかなんてわからない。だからこそ、何時だって後悔のない生き方だけはしていきたいなと思ってる。


    ――むしろ、こうやってVijuttokeの表紙を飾ったように、「KISAKIが何をやらかすのか?!」と期待している人たちも多いんじゃないですか?

    KISAKI  期待はしていて欲しいですね。今回、Vijuttokeさんが僕を表紙に選んでくれた理由には、凛のベスト盤のリリースもありますけど。それ以上に、「これからのKISAKIの活動を期待してくれるぞ」という編集長の気持ちも含まれてると思うんです。本当にありがたい。具体的な発表はまだ先にはなりますが、先に語ったバンド活動30周年に向け、いろんな動きを示しながら今のヴィジュアルシーンを自分が出来る範囲で掻き回すというか、活性化してやります。


    ――その発表は5月15日のイベントへの出演頃には見えてくる形でしょうか?

    KISAKI  今年に関しては、まだ表立った活動は少ないと思います。今は2022年から2023年にかけてのアニバーサリーイヤーの活動のための動きを水面下でコツコツやってます。その前にも、こうやって宣言をしに顔を出した以上は、いろんな動きは示しますから。
      まだまだみんなと、以前のような形でライブを楽しむのは難しい環境。今の状況を乗り越えた頃には、きっと以前のような形で触れ合っていれてるはず。そのときを楽しみに待っていてください。


    TEXT : TOMONORI NAGASAWA
    PHOTOGRAPHER : AKIO YOKOYAMA(Better-things)
    HAIR MAKE : A・DO
    HAIR MAINTENANCE : hiko(UNDIVIDE)



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    ≪21年03月のLINE UP≫
    3月18日(木)KISAKI
    3月19日(金)BabyKingdom / 零[Hz]
    3月22日(月)The THIRTEEN / EYENêS
    3月23日(火)XANVALA / NICOLAS

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    ●KISAKIゲスト出演決定
    2021.5.15(土) SHIBUYA-REX

    https://twitter.com/KISAKI_OFFICIAL
    http://lorelei-entertainment.com

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