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コロナ禍の影響により昨年3月10日に予定していた18周年記念ライブ【18TH ANNIVERSARY DAY/6576】を中止することを決めて以降、一切情報が入ってこなくなっていたthe GazettE。不安が募る状況でもあっただけに、今年1月にニュー・アルバム『MASS』をリリースすることがアナウンスされた際に胸を撫でおろしたファンは多かったに違いない。

新作のリリースを間近に控えた葵(g)をキャッチして、コロナ禍の中の日々や2020年の沈黙の裏側にあったthe GazettEの思い、新作『MASS』などについて語ってもらった。(全4部)


Interview:村上孝之


――コロナ禍の影響で普段どおりの活動ができないことを受けて、昨年の6月頃から多くのアーティストがYouTubeなどを使って発信を始めましたが、the GazettEは行ないませんでした。配信をやろうかというような話は出ませんでしたか?

葵:出なかったです。元々そういうことをしてきたバンドでもないし、こういう時期だからWeb上でなにかやって繋いでおこうかという話にもならなかった。やりたくなかったんでしょうね、それは僕らのワガママですけど。なんて言うんだろう……活動ができるようになったときにバンドとして、その瞬間どう見られるかということを考えると、あえて動く必要性はないだろうという判断ですよね、バンドとしての。


――その感覚は、よくわかります。ただ、バンドのトークやアコギの弾き語りなどの配信はさておき、the GazettEがオンライン・ライブをしないことは少し意外でした。

葵:オンライン・ライブはパッケージできないなと思ったんですよね。要は、生でやって配信してとなるとどういう形になるのかわからなくて、不安のほうが大きかったんです。やればそれなりのものにはなるだろうけど、それでいいのかと。家で手軽に観れて、家で観たほうがいいやと思われてしまうことに対する怖さもあったし。

 言ってしまえば、多少の利益を取るのか、バンドが築いてきたものを守るのかとなったら、僕達は申し訳ないけどバンドを守りたかった。オンライン・ライブをやると普通にライブができるようになったときに、「だったら、配信も一緒にしてくれ」というような話が出るのは確実で、そういうのも煩わしいし。そんなふうにいろんなことを考えて、オンライン・ライブはやらないと決めました。


――気持ちが切れてしまったわけでもなく、ファンのことを忘れてしまったわけでもなく、攻めの姿勢で、“やらない”ということを選択されたんですね。

葵:そう。次のアクションがあったときに一番カッコいい状態というか、バンドとして一番パワーがある状態にしておきたいんです。生でライブを観たときに“やっぱりthe GazettEは凄いな”と思ってもらうのが僕らが最も求めていることで、それしか考えていないから。で、これは言い切りますけど、実際そうできる自信もあります。


――その日が1日も早く訪れてほしいです。それに、コロナ禍が収束してアーティストが活動を再開できるようになったときは、それまでの間をどういう姿勢で過ごしていたかということがはっきり出るような気はしています。

葵:そう思う。ただ、僕がずっと音楽に触れているのは自分のスキルアップというのももちろんあるけど、久々に活動を再開したときに、メンバーに“こいつダサッ!”と思われるのが一番嫌なんですよ。この期間なにをしてたんだと言われて、なにも言えなくなるのが嫌だからやっているだけです。


――もう長年にわたって同じメンバーでバンドをやっていて、今でも“なぁなぁ”になっていないのはすごいことですね。

葵:僕はバンドの在り方として“仲良し5人組”よりも、ずっとライバルのほうがいいと思っているんです。そのほうがお互いに接しやすい気がするし、和気あいあいではなくて刺激し合えるほうが結果的にいいものを作れると思う。自分は結構バンドに甘えてきた部分もあって、今はそうしたくないという気持ちが強いというのもありますけど。


――葵さん、甘えていましたかね? そういう印象はありませんが。

葵:それはバンドの外に漏れていたら、大変なことになりますから(笑)。自分の中では甘えていたなという気持ちがあって、それは良くなかったなと思っているんです。


――ともあれ、今のthe GazettEがいい状態にあることを感じます。ただ、予想以上にコロナ禍が長引いたことで、発信しない時期が思ったよりも長くなったということはあると思います。ファンの人がthe GazettEのことを忘れてしまうんじゃないかという不安はなかったですか?

葵:ありました。メンバー間で、そういう話も全然しているし。the GazettEが頑なに信念を守り過ぎて、みんな一周まわってもう忘れているんじゃないかと。でも、それに対して自分がどうこうしようとは思わないですね。他のメンバーが繋いでおいてくれるでしょうと思って(笑)。

 ただ、想像以上に、すごくストレスが溜まりますね。うちの会社も会社で利益が上がらないというストレスがあるだろうし、かといってどこまでやっていいのか悪いのかという線引きを、いつも以上にシビアに考えないといけないというのもあるし。表立った活動はなにもしていないけど、ストレスは溜まる。そういう中で、自分ができることをやっているという日々です。ずっと誰にも会っていないので、自分がやれているのかどうかわからないけど。


――やれていると思います。1年強ぶりに葵さんと話をしているわけですが、気持ちに張りがあることを感じますので。the GazettEはずっと沈黙を貫いてきましたが、今年の1月29日にニュー・アルバム『MASS』のリリースが告知されました。表立った活動がない間は制作をされていたんですね。

葵:そう。新しいアルバムに向けた制作自体は、一昨年の年末くらいから始めていたんです。昨年の3月に周年ライブをすることが決まっていたから一旦中断してライブのことを始めたんですけど、ライブどころか、活動自体ができなくなってしまった。それで、いろんなことがズレ込んでいって、結局本格的なレコーディングが始まったのは昨年の夏に入ってからでした。


――そうなんですか? 一昨年の年末に新しいアルバムを作りましょうということになったときに、テーマやコンセプトなどはあったのでしょうか?

いや、なかった気がしますね。『DOGMA』のときは最初にRUKIが持ってきた絵があったけど、そういうことはなかったし。でも、『NINTH』のときもコンセプトとかは特になかった気がするんですよ。今回もなくて、とりあえず曲を出していって、ちょっと当たりを見ていこうか…みたいな感じだったと思う。

 多分RUKIの中には漠然とイメージがあるけど、目指しているのはこういうものですと明言できる段階ではなかったんじゃないかな。それで、3月のライブが中止になった後くらいからそれぞれが曲作りを再開して、それを出し合ってという形になっていった。そうしているうちにメインになる曲が決まった……というか、メインになる曲だけが決まったんです。1曲しかなかったんですよ、アルバムだと言っているのに(笑)。


――でも、それは仕方がない部分もあったと思います。明確なコンセプトがないので皆さんどういう曲を作ればいいのか見えづらかったでしょうし、6月頃まではメンバー同士が会うこともできなかったでしょうから。

葵:夏の頃は選曲会をするために、みんなで会っていたんですよ。月に1回くらい曲を持ち寄って選曲会をしていたんですけど、秋くらいから会わなくなった。バンドでZOOMを導入したし、Dropboxも使うようになったから。ただ、Dropboxにフォルダーを作るから、そこに曲を入れておいてよということだったんですけど、誰も入れないんですよね(笑)。


――えっ、それは何故でしょう?

葵:多分、自分だけ出すのが嫌だったんじゃないかな(笑)。それに、みんな何も言ってこないんですよ、言ってきても返事をしないから(笑)。


――ええっ!? 返事しましょうよ。なんで、やり取りしないんですか?

葵:そんな俺カッコいいと思っているんじゃないですか、わからないけど(笑)。なんか、the GazettEって、すごくおかしいんですよね。ZOOMを導入したのも相当遅かったし、Dropboxみたいに便利なものがあっても活用しないし(笑)。アルバム制作の最後の頃とかヤバかったですから。

 制作もZOOMでやり取りしながら進めたんですけど、みんなで夜中までずっとZOOMをつないでいるんですよ。画面が見えているから、なんか監視されているような気がして(笑)。そんなふうに、極端なんですよね(笑)。


【第一回目はこちら】https://ch.nicovideo.jp/club-Zy/blomaga/ar2019778
【第二回目はこちら】https://ch.nicovideo.jp/club-Zy/blomaga/ar2019948

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the GazettE INFORMATION   

the GazettE 

NEW ALBUM 『MASS

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2021.05.26 OUT 



2018年には北米・南米・EU・アジアなど全世界・全61公演に及ぶワールドツアーを開催するなど、国内だけでなく海外でも非常に高い人気を誇るロックバンドthe GazettE。 彼らの待望の新曲「BLINDING HOPE」(読み:ブラインディング・ホープ)が、バンド結成19周年の2021年3月 10日にストリーミングとダウンロードで全世界リリース!! 


昨年のコロナ禍の影響でライブが中止となった後、長く沈黙を貫いていたが、2021年1月29日に突如、新曲とニューアルバムに関するトレーラー映像を公式YouTubeチャンネルで公開し、世界中のファンから大きな驚きと熱狂的な反響を巻き起こした。


そして遂に2021年5月26日には記念すべき通算10枚目となるニューアルバム『MASS』をリリースする。 the GazettEのフルアルバムのリリースは実に3年ぶりとなる。待望のニューアルバム『MASS』は4種類の仕様で発売される。


世界の有り様が大きく変化した2021年、満を持して放たれる最新型the GazettEサウンドとバンドからのメッセージ。その全貌が遂に明らかになる。


the GazettE 『MASS


01. COUNT-10(instrumental) 

02. BLINDING HOPE 

03. ROLLIN' 

04. NOX 

05. HOLD 

06. 濁

07. THE PALE 

08. MOMENT 

09. BARBARIAN 

10. FRENZY 

11. LAST SONG 


VOCAL:RUKI   GUITAR:URUHA   GUITAR:AOI   BASS:REITA   DRUMS:KAI 


ALL WORDS:RUKI 

ALL MUSIC:the GazettE 


TOTAL PRODUCE:the GazettE 







・MASS 【LIMITED EDITION BOX A (完全生産限定)

CD+Blu-ray+特製アートブックを同梱した豪華BOX仕様

10,500円(税込) SRCL-11770~11772 

[CD収録内容] 全11曲

[Blu-ray収録内容] “BLINDING HOPE“MUSIC VIDEO+Making of “BLINDING HOPE“ MUSIC VIDEO 


・MASS 【LIMITED EDITION BOX B (完全生産限定)

CD+DVD+特製アートブックを同梱した豪華BOX仕様

10,500円(税込) SRCL-11773~11775 

[CD収録内容] 全11曲

[DVD収録内容] “BLINDING HOPE“MUSIC VIDEO+Making of “BLINDING HOPE“ MUSIC VIDEO 


・MASS 【初回生産限定盤】

CD+DVD 2枚組仕様

4,600円(税込) SRCL-11776~11777 

[CD収録内容] 全11曲

[DVD収録内容] “BLINDING HOPE“MUSIC VIDEO+Making of “BLINDING HOPE“ MUSIC VIDEO 


・MASS 【通常盤】

CD only 

3,300円(税込) SRCL-11778 

[CD収録内容] 全11曲


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