2002年3月に産声をあげ、以降着実なスケールアップを果たし、日本を代表するロックバンドのひとつとしてシーンに君臨し続けているthe GazettE。20周年を迎えた昨年の彼らは3月に国立代々木競技場 第一体育館で開催されたアニバーサリー・ライヴを皮切りに、最新作『MASS』(2021年5月)をカバーする2本のホール・ツアーを行ない、12月にベスト・アルバムをリリースするなど意欲的な活動を行なった。
20年を経て今なお進化し、より魅力を増している彼らには圧倒されずにいられない。そんなthe GazettEのリーダーを担う戒をキャッチして昨年秋に行なったツアーの話を軸に、様々なことについて語ってもらった。
Interview:村上孝之
――the GazettEは常に変化し続けていることも特色といえますが、そのことはどんなふうに捉えていますか?
戒:それは、言い方は悪いかもしれないけど、普通のことですね。“止まろうとしない感覚”というのが通常運転というイメージがある。去年やった20周年を掲げたライヴだったり、ファンクラブ・ライヴだったりがきっかけになって、the GazettEに戻ってきてくれた人が結構多かったみたいなんですよ。10年ぶりに観たとか、久しぶりに観たという声を沢山聞いたんですけど、みんな口を揃えて言うのが“the GazettEは変わってない”という言葉だった。
それは単純な曲調というようなことではなくて、the GazettEがやろうとしていること、バンドとしての姿勢は変わっていないと。俺ら自身もそう思っていたので、その言葉を聞いたときは嬉しかったですね。そんなふうに、変わり続けるということが自分達にとっては通常運転になっています。
――20年に亘って変わり続けていることに圧倒されますし、the GazettEは新たに提示するもののクオリティーが常に高いことも見逃せません。
戒:そう感じてもらえているなら嬉しいです。新しいことに挑戦するときは、みんな言いたいことをちゃんと言うんですよ。それが、すごくいい効果を得ているんだと思う。中々ないと思うんですよね、20年やっていて言いたいことが言える仲というのは。それは簡単なようだけど、ものすごく難しいことのような気がする。
――それは本当に貴重なことですし、腹を割って言い合って全員が納得したうえで新しいところにいくことは、メンバー全員が常に輝くことにつながっていると思います。そして、さっきも言いましたが、the GazettEはいわゆる“黒歴史”的な作品がないですよね。
戒:疑問に思うことも、ありますけどね。黒歴史とは言わないけど、不思議だなと思うものもある(笑)。
――それは、少し意外です。リリース当初は少し疑問に感じたとしても、時間が経って聴くといいなと思うアルバムばかりですので。
戒:最近は考え方的にも大人になっているし、目の前のことだけを見て作っているような作品はないけど、昔は目の前のことでいっぱいいっぱいで、そこにすごく一生懸命だったこともあったんです。だから、今になって振り返るとなぜこんなアプローチをしたんだろうねとか、なぜこんなシングルを出したんだろうねというようなことはありますよ、やっぱり。アー写とかを見ると、特にそう感じる。なんで、こんな髪型にしたんだろうね…みたいな(笑)。
――the GazettEはアー写も攻めてきましたからね。写真といえば、すごく暗くてメンバーの顔もわからないような写真が多い時期がありました。
戒:ありましたね(笑)。今は1枚はしっかり顔を見せた写真を撮りたいというのがあるけど、当時はそんなことは思ってもいなかった。とにかく雰囲気重視だったんです(笑)。アルバムの写真は雰囲気重視で押すんだという(笑)。それもやっぱり余裕がなくて、目の前の気持ちを表すことでいっぱいいっぱいだったんです。
――それは、写真にも強いこだわりを持っていることの証といえます。新しいことに挑戦する場合ドラマーとしても幅を広げる必要が出てきますが、その辺りはいかがでしょう?
戒:頭を抱えるような問題ではないですね。みんなもう分かっていてデモを作るときに、こういうドラムを叩くだろうなとか、こういうギターを弾くだろうな、RUKIはこういうメロディーにするだろうなということを予測しながら作るんですよ。だから、最近はこれは絶対に無理…みたいなものは、あまり出てこないです。
――とはいえ、ヘヴィな路線になってからはよりテクニカルかつ運動量の多いドラムになりましたよね。
戒:運動量という面ではたしかに年々ツラい部分が出てきますけど、事前準備で対応できます。
――さすがです。ここ数年の戒さんのドラムは本当に凄くて……。
戒:ええっ! いや、そんなことはないですよ。
――戒さんの中であたり前になっているだけで、ロック初心者などが戒さんのドラムを生で見るとビビると思います。
戒:そうかなぁ……。
――ビビります。普通にビートを刻むのではなく、ずっとパターン系でいく曲が結構ありますし、テクニカルなフィルが多いですし。それに、曲中でビート・チェンジしたり、変拍子になったりしたときも絶対にテンポやグルーブがヨレませんよね。
戒:ビート・チェンジやテンポ・チェンジは、もう感覚で決めているんです。俺も含めてメンバー全員が、ここでテンポが変わると気持ちいいなというノリで変えている。だから、叩いていて違和感がないんだと思います。小難しく考えたりすると難解なものになってしまって、ギクシャクした感じになってしまう気がする。the GazettEはそういうものではなくて、聴いただけでわかるものが多いんですよね。
昔はビート・チェンジとかがあるとブーブー言っていましたよ(笑)。“なんだ、これ? 意味がわかんねぇ”とか言っていたけど、今はもうそういうことはない。それは20年培ってきたものもデカいと思いますけどね。
――そこにいけたのは20年という年月にプラスして、the GazettEのライヴの本数の多さもあると思います。アルバムを作って、数本で終わるツアーをして、次にいくというサイクルのバンドですと新しいことを昇華できませんので。
戒:それは、ありますね。俺らはライヴをするためにバンドをやっていますから(笑)。アルバムを作ったら数本のライヴで終わらせるというのは、あり得ない。ライヴはもっとやりたいんですよ。今はいろんな状況とかを踏まえて本数を決めていますけど、個人的にはもっとライヴをしたいと思っています。
――頼もしいです。そういえば、『MASS』をリリースしたときはツアーができない状況だったわけですが、そこで諦めるのではなく1年後にアルバム・ツアーを行なったときは“おおっ!”と思いました。
戒:ツアーをやらなかったアーティストもいたんですか?
――結構多かったです。最初からツアーはしないと決めたアーティストもいらっしゃいましたし、ツアーができる状況になるのを待っているうちに次のアルバムを作らないといけなくなって諦めたというアーティストなどもいらっしゃいました。
戒:そうなんだ。俺らは“やらない”という選択肢はなかった(笑)。“アルバムを作ってツアーをやらないなんて、嘘でしょう?”という(笑)。さっきも言ったように、ライヴをするために作品を作っているから、そこがなくなる意味がわからない。だから、中々ライヴができなくてずっとウズウズしていたけど、中途半端な形で見せたくなかったんです。特に、オンライン・ライヴは頑なにやりたくなかった。オンライン・ライヴをしたアーティストを否定するわけじゃなくて、自分達はそういう思考にはならなかったんです。その結果みんなを待たせることになったけど、『MASS』のライヴをやらないという方向には一切いかなかったですね。
【第一回目はこちら】https://ch.nicovideo.jp/club-Zy/blomaga/ar2136710
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INFORMATION
【LIVE情報】
the GazettE LIVE TOUR2023 -MASS- / PHASE 03 "LAST MILE"
■3月4日(土) SENDAI GIGS
OPEN17:00 / START18:00
[INFORMATION] キョードー東北
TEL:022-217-7788
※平日13:00~16:00/土曜日10:00~12:00(日曜・祝日休業)
■3月9日(木) DRUM LOGOS
OPEN18:00 / START19:00
[INFORMATION] キョードー西日本
TEL:0570-09-2424
※11:00~15:00(日曜・祝日休業)
■3月10日(金) DRUM LOGOS [FC ONLY]
OPEN18:00 / START19:00
[INFORMATION] キョードー西日本
TEL:0570-09-2424
※11:00~15:00(日曜・祝日休業)
■3月12日(日) なんばHatch
OPEN17:00 / START18:00
[INFORMATION] キョードーインフォメーション
TEL:0570-200-888
※11:00〜18:00(日曜・祝日休業)
■3月15日(水) DIAMOND HALL
OPEN18:00 / START19:00
[INFORMATION] サンデーフォークプロモーション
TEL:052-320-9100
※12:00~18:00
■3月27日(月) 豊洲PIT
OPEN18:00 / START19:00
[INFORMATION] DISK GARAGE
https://info.diskgarage.com/
TEL:050-5533-0888
※平日12:00~15:00
※各会場のOPEN/START時間は状況により変更になる可能性がございます。
[チケット情報]
スタンディング・指定席:¥7,500(税込)
※未就学児入場不可、諸サービス手数料別、ドリンク代別
《the GazettE MOBILE先行受付》
お申し込み受付期間:2023年1月28日(土)14:00~2月5日(日)23:59
《チケット一般発売》
2023年2月18日(土)
■特設ページ
https://the-gazette.com/livetour2023_mass_03/
【NEW BEST ALBUM】
the GazettE 20TH ANNIVERSARY BEST ALBUM HETERODOXY-DIVIDED 3 CONCEPTS-
■完全生産限定盤(3CD)
特製フォトブックを同梱した豪華BOX仕様+未発売のLIVE OPENING SE音源集 ダウンロードID封入
品番:SRCL-12270~3
価格:¥9,900(税込)
収録内容:SINGLES 16曲 / ABYSS 15曲 / LUCY 16曲 全47曲収録-All Remastering-
■通常盤(3CD)
品番:SRCL-12274~6
価格:¥4,400(税込)
収録内容:SINGLES 16曲 / ABYSS 15曲 / LUCY 16曲 全47曲収録-All Remastering-
[DISC1 SINGLES]
01. Cassis
02. REGRET
03. Filth in the beauty
04. Hyena
05. 紅蓮
06. LEECH
07. DISTRESS AND COMA
08. BEFORE I DECAY
09. SHIVER
10. Red
11. PLEDGE
12. VORTEX
13. REMEMBER THE URGE
14. FADELESS
15. UGLY
16. UNDYING
[DISC2 ABYSS]
01. 奈落
02. Bath Room
03. DRIPPING INSANITY
04. BIZARRE
05. 虚無の終わり 箱詰めの黙示
06. WASTELAND
07. 痴情
08. QUIET
09. GODDESS
10. RUTHLESS DEED
11. BABYLON’S TABOO
12. DOGMA
13. 千鶴
14. OMINOUS
15. DIM SCENE
[DISC3 LUCY]
01. RAGE
02. NINTH ODD SMELL
03. Maggots
04. 裏切る舌
05. LUCY
06. VENOMOUS SPIDERʼS WEB
07. GABRIEL ON THE GALLOWS
08. DAWN
09. TWO OF A KIND
10. ATTITUDE
11. VERMIN
12. OGRE
13. HEADACHE MAN
14. ABHOR GOD
15. BLEMISH
16. TOMORROW NEVER DIES
楽曲配信サイトでの配信もスタート!
https://theGazettE.lnk.to/20thBESTIn
■特設ページ
https://the-gazette.com/2022best_heterodoxy/
【More about the GazettE】
■Official Site
https://www.instagram.com/the_gazette_official/
https://twitter.com/thegazettestaff
https://www.facebook.com/the-GazettE-Official-255684944526717/
■YouTube
https://www.youtube.com/user/gazetteSMEJ
#theGazettE #LIVETOUR2023 #MASS #PHASE03 #LASTMILE
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