2022年5月にスタートさせた<LIVE TOUR MASS>のファイナル公演<the GazettE LIVE TOUR2022-2023 MASS "THE FINAL">を、2023年7月15日に日本武道館で行なうthe GazettE。コロナ禍の影響により最新作『MASS』のツアーは行なわないかと思われる中、リリースから1年後にツアーを開催し、さらにツアーを3回に分けて3パターンのライヴを披露するなど、彼らのライヴに対する熱意に変わりがないことを強く感じさせる。
最終公演を控えたRUKIを招いて今回のツアーを振り返ってもらったインタビューを3回に亘ってお届けしよう。
Interview:村上孝之
――まずは、音源の発売時期にこだわることなく、『MASS』(2021年5月)のリリースから1年後にアルバム・ツアーをしようと決めた思いなどを話していただけますか。
RUKI:コロナ禍の影響で、音源を出しつつツアーは断念したアーティストもいるということは聞いていましたけど、自分達の中にはアルバムを出した上でツアーはしないという選択肢はなかったですね。
ただ、ライヴをしてもいいという状況にならないとツアーはしないというのがメンバー全員の一致した思いとしてあったんです。当時はクラスターが頻繁に起こるような状況でもあって、自分達のライヴでそんなことになったら、もう悔やんでも悔やみきれなかったと思うんですよ。ファンの子達には待ってもらう形にはなりましたけど、ちゃんとした形でツアーをしたかったんです。だから、規制の中で、安心してとまでは言えないけどライヴが形としてできるようになるのを待っていたら、リリースの1年後になってしまった。でも、ツアーはやると決めていたので、自分達の中では自然な流れでした。
――ファンの方々を思いやる気持ちを感じます。それに、the GazettEの皆さんは“アルバムはツアーをすることで、本当の意味で完成する”とおっしゃっていましたので、ツアーをしないという選択肢がなかったことも頷けます。
RUKI:そう。『MASS』というアルバム自体もツアーをやる想定で作ったし、お客さんがいつ声を出せる状況になるのか分からないというのもあったので、それを踏まえて曲も作りましたし。だから、それを生で披露しないまま終わらせるというのは、あり得なかったですね。
――とはいえ、ツアーが決まるまでの間は、メンバーの皆さんはジリジリした気持ちに駆られていたかと思います。
RUKI:そうですね。でも、コロナが起こってからずっとそうでしたけど、ライヴができないツラさよりも本来の姿ではないライヴをするのは耐えられないという気持ちのほうが大きかったんです。当時はエンターテインメントの形が、いろいろ変わりましたよね。ライヴは無観客のオンライン・ライヴが主流になったりとか。だけど、ファンが目の前にいて初めて発揮できるものが大きいので、無観客ライヴをやる気はなかった。声が出せないにしても、ちゃんとファンを入れてライヴができる状態になるまではとにかく待つという姿勢でした。
――バンドとファンの双方が納得できる形でなければライヴはしないという辺り、the GazettEは真のライヴバンドといえます。
RUKI:そう受けとめてもらえると嬉しいです。コロナ禍の中でも動いていたアーティストもいて、そこにはいろんな理由があったと思うんですよ。家にいるしかないファンの子を楽しませたいという気持ちから配信ライヴをしたり、バンドが動けない中でも発信していくべきだと思って1人で配信をしたりとか。アーティストそれぞれいろんな思いがあったと思うけど、自分達はいざそうなったときに、自分がファンだったらどうだろうと考えたんですね。そうすると、配信ライヴでは伝わってこないものがあるだろうなと思ったんです。あくまで自分達はですが。
だから、配信ライヴというのは自分はやらないという感じでした。あまりにも不完全なものでやる意味がわからなかったのもありましたし。やっぱり生と違って迫力の無さは物理的に当然あって、それを久しぶりの「the GazettEのライヴ」として観てくれた人がガッカリするんじゃないかなという気がしていたんです。自分はそう思ったということで、コンスタントに配信ライヴをしていたアーティストの方々を否定してるのとかでは無いのでそこは誤解なく。
――the GazettEの他のメンバーも配信の“は”の字も出なかったとおっしゃっていました。
RUKI:そうですね。だから、スタッフが配信と言ったら、“グッ”と抑え込むという感じでした(笑)。変な話お金の面とかを考えると、スタッフが配信ということを考えるのは当然ですよね。2年間動かないというのは、それは中々なことだよなというのは自分達も分かっていたし。それでも、配信ライヴという選択には至らなかったです。自分達の意思を汲んでついてきてくれたスタッフにも、2年間ライヴをしなくても待ってくれていたファンにも本当に感謝しています。すごく、有り難いことですよね。
――自分達の意思を貫くことができたのは、the GazettEが20年に亘って積み重ねてきたものがあるからこそだと思います。では、<LIVE TOUR MASS>について話しましょう。まず'22年5月から始まった<the GazettE LIVE TOUR2022 -MASS- / PHASE 01-COUNT "DECEM">は全13本のホール・ツアーでした。
RUKI:ツアーに入る前にデモンストレーション的な感じで'21年の9月から12月にかけて3本ライヴをして、その後周年ライヴ('22年3月10日/国立代々木競技場 第一体育館)をして…という流れを経てツアーに出たんですね。だから、今度はツアーということを頭では理解できていたけど、実際にまわってみて、ようやくツアーということを実感できました。ずっと単発公演が続いていたので、ツアーの有り難みを感じたというか。忘れていたわけではないけど、より感じましたね。ツアーができることの喜びだったり、ライヴ1本1本の尊さだったり。そういったことを実感できただけでも意味があるなと思いました。
――ツアーの感覚は、すぐに取り戻せましたか?
RUKI:いや、戻らないですね。フルのライヴをするというのが2年以上空いていたので、当然ブランクがあるじゃないですか。体力的というよりは、感覚的な面で。実際にライヴをするのとリハは完全な別物で、どれだけリハをしても補えない部分があるんですよ。だから、バンドが成長していくという意味では、やっぱりツアーは絶対的に必要なものですよね。自分達はツアーをすることで成長してきたし、それ以外で成長するということはないんだなということも、あらためて感じました。だから、やっぱりツアーは重要ですよね、バンドにとっては。
――同感です。ステージから客席を見て感じたことなども話していただけますか。
RUKI:ツアーを始める前にCDの購入特典としてオンライン・イベントをやったんですけど、やっぱりみんなライヴを観たいという気持ちが強かった。疫病で活動が止まるなんて誰も想像していかったことなので、これからどうなるんだろうという気持ちはファンのほうが強かったような気がするんですよ。それに、ファンもライヴがない生活をしてきたじゃないですか。だから、ツアーをまわっているときの感情としては、溜まりに溜まった鬱憤を晴らしてもらいたいという気持ちが強かったです。
――“PHASE 01”の初日を観させていただきましたが、ファンの皆さんが本当に喜んでいて、ツアーが始まってよかったなと思いました。それに、'21年のライヴから感じていることですが、『MASS』の楽曲は本当にライヴで映えますね。
RUKI:『MASS』を作っているときは、ライヴをすることを自分達も夢見ていたんです。いつもはもうちょっと世界観だったりを大事にして構築していくけど、今回はそれよりもライヴで演奏することや、声がなくても楽しんでもらえるものという意識のもとに作った。だから、いつもとは違う作り方というか、こういうライヴを見せたいんだという気持ちが1番強くて、それがちゃんと形になっていることは感じています。
――アグレッシヴなサウンドとエモーショナルなヴォーカルを組み合わせた楽曲が多くて、ライヴで聴くとすごく心に響きます。
RUKI:それは、有り難いです(笑)。コロナ禍の中で作ったアルバムだったので、結局言いたいことはそこしかないというのがあって。そのときに感じたことしか書いていなかったので、より伝わりやすいものにはなったかなと思いますね。
【第一回目はこちら】https://ch.nicovideo.jp/club-Zy/blomaga/ar2151944
INFORMATION
the GazettE LIVE TOUR2022-2023 MASS "THE FINAL"
2023年7月15日(土)
日本武道館
[チケット情報]
全席指定 前売¥9,600(税込)
※未就学児入場不可、諸サービス手数料別
《FC.HERESY 2次先行受付・プレイガイド先行受付 実施中!》
■各先行お申し込み受付期間
5月26日(金)18:00~6月4日(日)23:59
■FC.HERESY 2次先行受付 詳細ページ
https://fc-heresy.com/ja/free/feature/?id=172&hash=ffe6b
■プレイガイド先行受付 詳細ページ
イープラス:https://eplus.jp/gazette/
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/the-gazette-t/
ローソンチケット:https://l-tike.com/the-gazette/
■公演特設ページ
https://the-gazette.com/2023_mass_thefinal/
■MASS "THE FINAL" Official Trailer
https://www.youtube.com/watch?v=MKlnBCiJ8f0
【NEW BEST ALBUM 商品情報】
the GazettE 20TH ANNIVERSARY BEST ALBUM HETERODOXY-DIVIDED 3 CONCEPTS-
好評発売中!
■完全生産限定盤(3CD)
特製フォトブックを同梱した豪華BOX仕様+未発売のLIVE OPENING SE音源集 ダウンロードID封入
品番:SRCL-12270~3
価格:¥9,900(税込)
収録内容:SINGLES 16曲 / ABYSS 15曲 / LUCY 16曲 全47曲収録-All Remastering-
■通常盤(3CD)
品番:SRCL-12274~6
価格:¥4,400(税込)
収録内容:SINGLES 16曲 / ABYSS 15曲 / LUCY 16曲 全47曲収録-All Remastering-
[DISC1 SINGLES]
01. Cassis
02. REGRET
03. Filth in the beauty
04. Hyena
05. 紅蓮
06. LEECH
07. DISTRESS AND COMA
08. BEFORE I DECAY
09. SHIVER
10. Red
11. PLEDGE
12. VORTEX
13. REMEMBER THE URGE
14. FADELESS
15. UGLY
16. UNDYING
[DISC2 ABYSS]
01. 奈落
02. Bath Room
03. DRIPPING INSANITY
04. BIZARRE
05. 虚無の終わり 箱詰めの黙示
06. WASTELAND
07. 痴情
08. QUIET
09. GODDESS
10. RUTHLESS DEED
11. BABYLON’S TABOO
12. DOGMA
13. 千鶴
14. OMINOUS
15. DIM SCENE
[DISC3 LUCY]
01. RAGE
02. NINTH ODD SMELL
03. Maggots
04. 裏切る舌
05. LUCY
06. VENOMOUS SPIDERʼS WEB
07. GABRIEL ON THE GALLOWS
08. DAWN
09. TWO OF A KIND
10. ATTITUDE
11. VERMIN
12. OGRE
13. HEADACHE MAN
14. ABHOR GOD
15. BLEMISH
16. TOMORROW NEVER DIES
楽曲配信サイトにて配信中!
https://theGazettE.lnk.to/20thBESTIn
■特設ページ
https://the-gazette.com/2022best_heterodoxy/
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