Crazy Monsters「Crack6 × Vijuttoke 6ヶ月対談企画」 第六弾
――千聖さんはH.U.Gの皆さんとは親しい間柄なのでしょうか?
千聖:いや、ほとんど面識はない。ryoくんはMORRIE(vo /DEAD END,CREATURE CREATURE)さんのライブのときにMORRIEさんが紹介してくれたけど、あとの皆さんはほぼ初めてに近いです。
横山:僕はHAKUEIくんをきっかけにO-JIROさんとも縁がつながったんですけど、千聖さんはつながらなかったんです。僕はYokodieSというユニットをやっていて、YokodieSにはTKM(g)くんがいるということで千聖さんは近からず遠からずなのに、噂レベルでしか知らない。なので、今回一緒にライブをすることを楽しみにしています。
ryo:ご挨拶したのはMORRIEさんのライブの現場でしたけど、僕はもう昔から千聖さんやPENICILLINさんのことはもちろん知っています。僕と横山さんは新潟出身で、PENICILLINさんはデビュー直前とかに新潟文化村O-DOというライブハウスによく来られていて、何度もライブを拝見しているんです。なので、MORRIEさんのライブで挨拶をさせてもらったときは緊張しました。でも、千聖さんは気さくに挨拶してくれる方という印象でしたね。小僧にも優しいという印象があります。
Karyu:僕は千聖さんもHAKUEIさんも今年初めて、ちゃんとお会いしたんです。ずっと見ていた人なので、ちょっと近寄りがたい感じはしましたね。
千聖:D’ESPAIRSRAYは1回だけPENICILLINで一緒にイベントに出たことがあって、そのときに初めて見たかな…。
Karyu:そのときに挨拶に行かせてもらったんですけど、皆さんめっちゃ冷たかったんですよ(笑)。挨拶させてもらったんですけど、スルーされてしまったんです。
千聖:そうなの?そう見えたのは残念だけど、ウチのメンバーは心の中では絶対にウェルカムだったはずだけどなぁ(笑)。今日はH.U.Gのことをいろいろ知りたいんだけど、H.U.Gはどういう流れで結成したの?
横山:去年の2月の僕の誕生日に配信ライブをすることになりまして、僕とryoくんがやっているTAGという2人組のエレクトロ系ユニットでライブをすることにしたんです。そのライブにKaryuくんをゲストでお誘いしたんですよ。それで、いざライブをやろうとしたときにryoくんが出られなくなったんです、流行り病で。なので、そのときは僕達の中で不完全な感じがあった。そうしたら、今度はKaryuくんが6月にイベントをやるということで、ryoくんと僕を別々に誘ってくれたんです。だったらKaryuくんのセッション・バンドとして、3人でなにかやろうということになりまして。そのときにKaryuくんは「HUG」という曲を作ってきて、その時点で彼の中では明確に動かしたいプロジェクトになったみたいです。
Karyu:せっかくイベントをやるならオリジナル曲も作りたかったし、この3人でやることで面白いものになるんじゃないかなと思って。それで、お試しで曲を作って3人で演奏したら、いいなと思えるものになったんです。
ryo:僕がKaryuくんとよく対バンしていたのは名古屋でGULLETというlynch.の玲央くんがいたバンドをやっていた頃で、Karyuくんの中には当時の僕の印象があったと思うんですよ。なので、「HUG」を歌うにあたって20代の頃のパンチのある歌い方を採り入れつつ今だったらこうするなというのをプラスしてぶつけてみたら、いいリアクションが返ってきたんです。そこで、3人で音楽を作ると面白くなりそうだなということを感じました。
Karyu:僕はシャウトだったり、音域が高かったりというふうにボーカルに要求することが多いので、それをこなせる人というのは結構限られてくるんですよ。そういう中で、ryoさんは近場にいたという(笑)。
千聖:ということは、音楽性の基本的な部分はKaryuくんの指向性が活かされているの?
ryo:はい。Karyuくんがメインコンポーザーですし、サウンドのイニシアティブもKaryuくんが取っています。Karyuくんがこういうことをやりたいんだというのを“ドーン!”と出して、それを僕らが汲み取ってどういうアプローチを採れば理想とするものに近づくかを考えるという感じです。
Karyu:H.U.Gは僕がD’ESPAIRSRAYとAngeloというところで培ったものを活かしつつ今の自分がやりたいもの、表現したいことを、もうとことん突き詰めたいという気持ちで取り組んでいます。
――今年6月10日にリリースされた1stアルバム『HELIOS』を聴かせていただきましたが、激しさとスタイリッシュさを兼ね備えていますし、外に放出するのではなく、惹き込み系のハードネスを湛えていることが印象的です。
ryo:“惹き込む系の激しさ”というのは、僕らは今初めて聞いたワードですね。そう言われて、なるほどと思いました。僕らとしては意識したり、自覚してやっている感覚はなくて、自然とそういうものになっているという印象です。
横山:Karyuくんはこのバンドを始めるにあたってワールドワイドな視点を持ってやっていきたいと言っていて、それは3人の共通認識としてあるんです。そういう意味では“外に向けて”ということを意識していましたが、僕らが持っている表現の根の深さというんですかね。それが惹き込むパワーとしてあるのかなと、今思いました。
Karyu:“惹き込む系の激しさ”という言葉は嬉しいですね。ただ、H.U.Gの大元のコンセプトは“愛に気づいてください”ということなんです(笑)。
千聖:なんとなくキャラクターが見えてきた。バンド名の“H.U.G”というのは、欧米の人がよくやるハグのこと?
Karyu:そうです。
千聖:俺、最初“フグ”って読んじゃったわ(笑)。それで、フグ料理が好きなのかな…みたいな(笑)。もしくは、フグは毒が強いから、“俺達見た目はカッコイイけど、実はすごく毒性があるんだぜ”ということかな…とかね(笑)。
一同:ハハハッ!!(爆笑)
Karyu:まあ、僕は山口出身ですからね(笑)。
ryo:でも、フグではないです(笑)。バンド名は3人でいろいろ相談していたんですけど、分かりやすいキャッチーさと覚えやすさ、親しみやすさを持っていて、清らかな意味のワードがいいなと思って。それで、いろいろ考えていたら、最初に引っかかったのが“ハグ”だったんです。“ハグ”というのはシックリくるよねというところで、“H.U.G”にしました。
Karyu:キャッチーということはすごく意識しているし、“ハグ”という言葉を聞くと“愛情”というイメージが浮かんでくると思うんですよ。さっきも言ったように、このバンドは“愛”というコンセプトがあって「LOVE THAT NEVER ENDS」という曲があったり、ツアー・タイトルにしたりしている。そんなふうに、
“愛”ということにこだわってお届けしています。
千聖:バンド名にドットが付いているのは、意味があるの?
ryo:本来は“HYPER UNDEAD GENIUS”という名前で、頭文字を組み合わせて“H.U.G”と読ませるという成り立ちです。
千聖:そうなんだ。“林 内山 がんばる”とかの略じゃないよね(笑)。
横山:アハハ(笑)。飲みミーティングのときは、そういう当て字も結構出ました(笑)。
千聖:いやまぁ冗談はさておき、いい名前だと思う。“HYPER UNDEAD GENIUS”という正式な名前があるというのも、いいよね。H.U.Gは今年の6月から7月にかけて、ツアーもしたんでしょう?
ryo:しました。結成してから1年を迎えていない初のツアーだったので1本1本伸びていったというか、バンド感を増していったことが手応えとしてあって、いいツアーになったなと思います。それに、Karyuくんがツアー中にこういうことをやってみたいというアイディアをどんどん出してくれて、それを全員で叶えるようにしたら、お客さんもすぐに汲み取って参加してくれたんです。そうやって、一体になってライブを作っている感覚があったのもよかったですね。
横山:KaryuくんはプロデューサーとしてH.U.Gのことを見ているので、こういうことをしたらお客さんが喜ぶんじゃないかということを常に考えている。それはやる側の意識の高まりにつながるし、お客さんも喜ぶしという感じで、ツアーを通してよりライブの内容がよくなっていきました。
Karyu:僕らは新人ということもあって、本当は『Crazy Monsters Halloween Party』みたいなイベントにまず出るべきなのに、いきなりワンマン・ツアーを切ってしまったんです。各自のこれまでの活動歴があるから形になったけど、もっと進化しないといけないなということを常に感じながらまわることができて、それはよかったかなと思う。同時に、かなり急いでいろいろ仕上げていかないといけないなということも感じたし、それは今も変わらないです。
――今後のH.U.Gも楽しみです。千聖さんはどういう思いのもとに、今年の『Crazy Monsters Halloween Party』にH.U.Gを誘われたのでしょう?
千聖:Karyuくんは会ったことがなかったから、ギタリストとして見てみたいなというのもあったし。横山さんはPENICILLINの他のメンバーが世話になってるし、ryoくんはMORRIE さんに紹介されてからちゃんと会ってなかったから歌ってるのを見てみたいなというのもあったね。だから、H.U.Gというのはどういうバンドなんだろうなと思って、興味を惹かれたんだ。それで、声をかけさせてもらうことにした。
Karyu:誘っていただいたときは、本当に嬉しかったです。新人なので、とにかくイベントに出たいというのがあるので。それに、仮装も好きだし(笑)。
ryo:仮装自体はバンドとして前向きというか、前のめりですけど、噂によるとクオリティーが高いらしいんですよね。
千聖:クオリティーは高いです(笑)。いや、冗談。人それぞれだから。たとえば、Ricky(vo/DASEIN)さんはホストのROLANDが流行ったときに、完全にROLANDでMCも完璧だったね。もう登場する前からROLANDになっていた(笑)。かと思えば、名前は伏せるけど、XXX(本当は言ってますが伏せます)というバンドの……。
一同:言ってるじゃないですか(笑)。
千聖:ハハハ(笑)XXXのXXXがXXXしていて、「それ、XXXじゃない?」と聞いたら「うん、XXX」の一言で済んだこともある(笑)。そういうふうに人によって様々で、とにかくみんなに楽しんでもらえるといいなと思っている。こっちの勝手なイメージだけど、例えばね、あくまで例えばだよ?ryoくんが金太郎さんの恰好をしたりとかさ。“ryoくんの金太郎は、こんなにカッコいいんだ”という(笑)。
ryo:すごく、いいヒントを貰っていますねぇ(笑)。
Karyu:いや、もう決まっちゃいましたね(笑)。
千聖:いや、金太郎は冗談だけど、それくらい意表を突くというか。H.U.Gを知らない人に、“ryoくんは、こういう感じなんだ”と思われるんじゃなくて、“ryoくん、カッコいい!”となるように上手くやってもらえればいいなと思う。
ryo:なるほど。ただ、確認したいんですけど、仮装は笑い前提ではないんですよね?
千聖:違う、違う(笑) 説明というか、例が悪かった(笑)。カッコいいのでOKだから。
Karyu:でも、金太郎の可能性もありますから(笑)。いかにカッコいい金太郎になるかという(笑)。僕は金太郎がゴリゴリにシャウトするのとか見てみたいっス(笑)。
千聖:ハハハッ!! そうなると、横山さんが熊をやるしかなくなるけどね(笑)。でも、本当になんでもいいよ。新潟県出身だから、田名角栄になりました…でもいいし(笑)。MCを全部「まぁ、このぉ~」で、やるというのも“あり”じゃない?(笑)
ryo:……つたないし、古いし(笑)。
一同:ハハハッ!!(爆笑)
Karyu:なにかしら爪痕を残せるように、がんばります(笑)。
千聖:楽しみにしているよ。『Crazy Monsters Halloween Party』は’19年まではガンガンやっていたけど、コロナになってからできなくなってしまったというのがあって。今年は3年越しにやっと帰ってきたハロウィン・パーティーで、その復活第1弾なんだ。だから、みんなが期待している状態になっていて、それに応えたいという気持ちがある。それは出演者みんな同じだと思うので、楽しみにしていてほしいね。
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10月26日(木)18:00 千聖 (MSTR Crack6 / PENICILLIN)× H.U.G(ryo、Karyu、横山和俊) / 断頭台のメロディー
10月27日(金)18:00 SLAPSLY
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